こんにちは、婚活FP(ファイナンシャル・プランナー)山本です。

最近では「女性の起業家」が、本当に増えた印象がありますね。

これも女性の社会進出が増えた結果である一方、男性が頼りにならず、頼るのは危険と考える女性も増えたのが原因のようです。しかし女性の起業は、男性のとは少し事情が違うかもしれませんよ。

そこで今回は、「起業にも婚活にも失敗しかけた女性」の実話をお伝えします。

あなたの婚活、そして起業にお役立て下さいませ。

報われない会社はイヤ!野心家な女性

あるところに、30代前半の独身女性、絵里香さん(仮名:エリカ)がいました。
 
絵里香さんは中堅企業に勤め、年収約400万円を稼いでいました。しかし、努力を重ねても報われない会社に嫌気が差し、20代後半の頃から少しずつ起業に向けて準備をしてきました。
 
30代でようやく準備が整い、会社に辞表を提出。絵里香さんは、念願の独立を果たしました。そして、会社の代表者として、色んな人と接することに大変な喜びを感じていました。
 
ただ……実は筆者は、少し心配もしていました。なぜなら、絵里香さんは「うまくいかなかったら、男性に助けてもらうから大丈夫」と考えていたからです。つまり、男性との結婚をセーフティーネットと考えていたわけです。理屈の上では、確かにそれも可能ではありますが。

中々軌道に乗らない中……更なる誤算

絵里香さんは、経営を軌道に乗せるため努力を重ねました。一人でも多くの人に会い、宣伝にも力を入れ、考えつく限りの努力を重ねていたように思います。しかし、それでもやはり起業は難しいもの。一年たっても経営不振のままでした。
 
そして、解決の糸口が見えない状況は、次第に絵里香さんの心情を変えてしまいます。
 
まだそれなりに資金は残っていたものの、絵里香さんは早めに余裕を手に入れようと、この頃から少しずつ仕事とは別に、婚活モードで男性と会うようになりました。
 
たくさんの男性が会ってくれましたが……なんと、全然モテません。複数の男性と交際もできたのですが、皆「結婚」の言葉を出すと離れていったのです。

20代でモテた女性にありがちな傾向

(写真=PIXTA)

絵里香さんは実に容姿の良い女性で、20代の頃は頻繁に飲み会に誘われ、そのたびに男性にモテていました。ところが当時の絵里香さんにとって、大抵の男性はさえないように感じられ、交際は長続きしませんでした。
 
余談ですが、これは自立心の強い女性によく見られる傾向です。目標や努力が感じられない男性を相手にすると、どうしてもイライラするようです……。自立心の強い女性は、つい男性にも攻撃的になってしまうため、思い当たる方は少し気を付けた方がよいでしょう。
 
さて、絵里香さんは、婚活パーティーにも参加するようになったのですが、年収の高い男性のみを狙い、そして相手にされないことが続きました。起業も婚活も、どちらもなかなかうまくいかない状況に、彼女は本当に苦しみました。
 
「婚活にも手を出したことが、余計に手元資金を失うスピードを速めてしまった」と、絵里香さんは少し後悔していました。婚活にはお金が必要ですからね。
 

貯金を失い廃業、再就職を経て結婚へ!

結局、絵里香さんの会社は3年も続かず、廃業となりました。

唯一の救いは、絵里香さんは約800万円の貯金を元手に起業しており、銀行などからの借金がなかった点です。冷めた目で見れば、絵里香さんの起業は「貯金を失っただけ」でした。そしてその後、幸運にも独立を一種の経験とみなしてくれた会社に再就職することができました。
 
しかも、絵里香さんの幸運はそれにとどまりませんでした。なんと、再就職先の同僚の独身男性から、入社間もない頃、デートに誘われたのです。
 
過去の絵里香さんなら断っていたかもしれませんが、その時の絵里香さんはお誘いを歓迎し、2人の関係は交際に発展。再就職してから約半年後、2人は結婚することになりました。
 
現在、絵里香さんは40歳が目前の年齢であり、長女も誕生しています。過去の野心はすっかり失ったようで、もう二度と独立は考えていないそうです。
 
ただ、失敗を経験したからこそ今の幸せがあると考え、後悔はないと言います。さらに、副業や投資を勉強中とのことですから、もともとの起業家精神や自立心は健在なのかもしれません。