20代は社会人としての伸び盛りの時期。有給休暇が取りにくい風潮がある日本ではありますが、取得できるときはなるべく自己成長につながる有意義な過ごし方をしたいものです。日本における有休取得の現状に触れつつ実践してほしい有給休暇の過ごし方を提案します。

年次有給休暇の日本における取得状況は?

まず年次有給休暇の日本における取得状況について簡単に説明します。厚生労働省が毎年発表している「就労条件総合調査」の2019年版によると、2018年の有給休暇の平均取得率は、企業規模が1,000人以上の会社では58.6%、300~999人の会社では49.8%、100~299人の会社では49.4%、30~99人の会社では47.2%でした。

2018年の全体の平均取得率は52.4%で2017年の51.1%、2016年の49.4%と比べると年々取得率が上がっていることが分かります。

ただ取得率は改善しているとはいえヨーロッパでは取得率がほぼ100%となっている国も多い中、日本の「52.4%」という数字は世界的にみても低い数字です。また従業員数が少なくなるにつれて有給休暇の取得率が下がっている状況も今後改善される必要があるでしょう。

日本企業より外資、中小企業より大企業が高い

ちなみにこうした状況の中でも平均取得率が90%以上の大手企業や中小企業ももちろんあります。転職口コミサイト「オープンワーク」は、風通しの良さや待遇の満足度、有休消化率の高さで評価する「令和らしい働き方をリードする企業ランキング」(2019年12月発表)で各社の有休消化率データを掲載しています。

このランキングのトップ30社を有休消化率順で並べ、上位10社を抽出してみたところ、以下のようになりました。

1~3位までは外資系企業が独占する形となり、4位のトヨタ自動車と5位のJTはともに日本の巨大企業です。これらの企業はいずれも有休消化率が平均よりは高いですが、一方で前述の通り日本の企業よりも海外企業、中小企業よりも大企業の平均取得率が高い傾向といえるでしょう。