その日から始まったお風呂の不具合

「その日を境に、入浴中に異変を感じるようになったんです」

 そう言って桃花さんは顔を曇らせます。

その日から始まったお風呂の不具合「突然お湯が出なくなったりシャワーが水しか出なくなったりしました。夫にも相談し業者にも来てもらったんですが、特段故障などは見つかりませんでした」

 原因が見つからぬまま過ごしていたある日、帰宅した賢治さんは、義母がガスメーターの元栓を操作している姿を目撃したそうです。そこで、気づかれぬよう2階に上がった賢治さん。すると案の定、浴室から桃花さんの悲鳴のような声が。なんとシャワーからは冷たい水が出ていたそう。

義母がガスの設備を操作していた

 玄関は一つであるものの、ガスの設備は一階と二階で別々の設計になっていたこの二世帯住宅。どうやら桃花さんが入浴したことを確認した義母が毎回操作していたようでした。賢治さんはその件について遠回しに義母に問い詰めましたが、義母は「知らない」の一点張り。

「夫とそれから色々話し合って、通勤時間を理由に二世帯を解消することをお義母さんに提案したんです」

 義母は特に引き止めることもせず、桃花さんたちは賢治さんの勤務先の近くのマンションに引っ越すこととなりました。