『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。
流行を取り入れるかどうか
年を取れば取るほど、流行を取り入れることは少なくなるが… (※画像はイメージです。以下同じ)
ご存知のように、ファッションには流行があります。衣服に関する流行は、シルエット、色、アイテムとしてあらわれます。流行については、自分の好きなものは取り入れ、好きでないものについては無視しても構わないと、私は考えています。
流行を取り入れるかどうかについては、年齢によっても変わります。若い人は、若くない人に比べて、流行をより取り入れる傾向にあります。それは若い人たちの過去の蓄積の少なさによるものでしょう。過去が少ない、つまりこれまでに集めてきたワードローブが少なければ少ないほど、より新しいもの、そして流行に影響されたものを手軽に取り入れることができます。
一方、年を取れば取るほど、流行を取り入れる度合いは減っていきます。その人の過去とともにワードローブの分量もふえ、新陳代謝も以前ほど活発でなくなり、新しいものを取り入れる機会が減ると同時に、流行に対しての関心も失う人が多くなります。
自分のことを振り返ってみると、シルエットこそ流行のものに合わせてきたものの、取り入れなかった流行の色やアイテムがたくさんあることに気づきます。今になって、着なかったことを後悔してはいません。年齢を重ねるとともに自分のスタイルは完成していきますし、流行の色やアイテムを取り入れなかったとしても、何か問題があるわけではありません。
このように今までは考えてきました。しかし、最近少し考え方を修正したほうがいいかもしれない、と思う出来事がありました。
お二方のおばあちゃまの見た目と年齢が全く合っていない
私事になりますが、この半年あまり、近所の騒音と振動に日々悩まされています。両隣のおばあちゃま方もそれは同じで、私たちはここ半年ぐらい、お互いに情報を交換し合いながら、なんとか生活している状態です。
片方のおばあちゃまは今年81歳で最近までフラダンスを小学生たちに教えていました。一方、もう片方のおばあちゃまは今年75歳で、犬の散歩が日課のほかは、家事以外やることはない様子です。
このお二方、見た目と年齢が全く合っていないのです。81歳のおばあちゃまは年齢よりずっと若く見えます。一方、75歳のおばあちゃまは、年齢よりずっと老けて見えます。
年齢より若く見える人、老けて見える人。その違いとは?
日常生活も違います。若く見えるほうのおばあちゃまは、毎日忙しそうに自転車に乗ってお買い物やお友達の家へ行ったり、バス旅行に参加したり、行った先の施設で新しいお友達を作ったりと、行動的で忙しそうです。また、頭脳は明晰で、スマホを駆使しています。
もう一方のおばあちゃまは、日課は犬の散歩とたまの買い物だけ。夕方4時には雨戸が閉まり、お友達と一緒にいるところはほとんど見たことがありません。電話をしても、出ないことが多いです。
友達が多く、若く見え、活動的で頭脳明晰のおばあちゃまと、年齢よりずっと老けて見え、お友達は少なく、閉じこもりがちで、言っていることが時々不明瞭なおばあちゃま、ほかにどこが違うのだろうかと観察していくと、着ている服が大きく違うということに気づきました。