こんにちは!イギリスでパティシエ修行をし、現在はイギリス菓子研究家としてInstagramやYouTubeでスイーツレシピを紹介しているTomoです。
突然ですが、イギリスの夏といえば!のお菓子「イートンメス」をご存知ですか?イギリスのイチゴの季節は5月くらいから8月まで。野性味あふれる甘酸っぱいイチゴを使ったこのスイーツはとっても簡単!イチゴとふわふわの生クリーム、サクサクのメレンゲがあればできちゃう、イートンメスについてご紹介します。
グチャグチャにかき混ぜるのが本場流!?
日本では、焼いたメレンゲはなかなか見つからないかもしれませんが、イギリスだと大抵、どこのスーパーでも売っています。田舎のデリカテッセンでは大人の顔より大きなメレンゲも売っていてびっくり!それだけ需要があるということですね。
私が語学留学中に仲良くなったイギリス人のおばあちゃまに初めて教えてもらったのも、このジャンボメレンゲのレシピでした。ちなみにジャンボメレンゲは、イートンメスと同じ材料で作る「パブロヴァ」というお菓子に使います。
さて、イートンメスという名前ですが、イギリスの由緒正しいパブリックスクール「イートン校」が由来だそう。じゃあ、「メス」はどういう意味かって?メス(mess)は「グチャグチャ」という意味。なんだか笑ってしまうけど「イートン校で生まれたグチャグチャのお菓子」という意味なんです。
日本でも最近おしゃれなカフェなどで見かけるようになったイートンメス。日本のかわいい盛りつけには心踊りますが、名前のままにイチゴとクリームとメレンゲを“グチャグチャ”にして食べるのが本場イギリス流です。
また“定番”が大好きなイギリスではあまり見かけないのですが、イチゴ以外の甘酸っぱいフルーツを使うのもOK!旬に合わせていろんな組み合わせを試してみてください。
今回はPARISmagということで、フランスでも人気の「ラベンダー」を使ったイートンメスのレシピをご紹介したいと思います!
夏を感じる「ラベンダー」を使ったイートンメスのレシピ
フランスではプロヴァンスのラベンダー畑が有名ですが、私が住んでいたイギリスのコッツウォルズ地方にもラベンダー畑があり、パブロヴァを教えてくれたイギリス人のおばあちゃまに連れていっていただいたことがあります。ラベンダーは夏の花。夏のお菓子のイートンメスとも相性がぴったりなんです。
ラベンダーの香りが苦手だったら、ラベンダーなしの生クリームでも、もちろん大丈夫。
それでは早速作っていきましょう!
【材料】(4人分)
卵白:1個分
グラニュー糖:卵白の重さの2倍
イチゴ:適量
生クリーム:200ml
きび砂糖:大さじ1
ラベンダー:小さじ1
※ハーブティー用の乾燥ラベンダーがおすすめ
【作り方】
1.オーブンを110℃に余熱させているあいだに、卵白だけでフワッとするまで泡立てる。
2.卵白がフワッとしたら大さじ1くらいのグラニュー糖を入れ、また泡立てる。
3.角がピンと立ったら、残り砂糖の量の半分くらい入れ、しっかり混ぜる。
<POINT>
砂糖を全部入れると、少しジャリジャリ感が出ますが、大丈夫。ボウルをひっくり返して、メレンゲが落ちてこなければ大成功!
4.天板にオーブンシートを敷く。敷くだけだとメレンゲを置くときにズレてしまうので、ちょっと天板にメレンゲをつけて、シートを接着すると◎。
5.スプーンを2つ使って天板にメレンゲを落としていく。つぶして使うので形は気にしなくてOK。天板に落とし終えたら、110℃に予熱したオーブンで1時間半焼く。
<POINT>
湿気に弱いので、焼けたらそのままオーブンの中で冷ます。冷めたらすぐに密閉容器に入れる。
7.メレンゲを焼いているあいだにラベンダー風味の生クリームを作る。生クリームとラベンダーを鍋に入れ、弱火にかける。ふつふつしてきたら火を止め、蓋をして3分待つ。
※ラベンダーなしで作る場合は、7〜8は省略
8.3分経ったらラベンダーを取り除き、生クリームを氷水で冷やす。
9.生クリームが完全に冷めたら、ボウルの底を氷水にあてながら泡立てる。
10.イチゴをお好みの大きさにカットする。
11.メレンゲ、イチゴ、ラベンダー風味の生クリームの準備ができたら、あとは“グチャグチャ”に混ぜる。
12.グラスでもボウルでもカップでも。お好きなものに盛り付けてできあがり!
このレシピは4人分と一応書いていますが、私は2人前をペロリと軽く食べられます(笑)。サクサクとしたメレンゲの食感が楽しいイギリスの夏の味、ぜひみなさんも作ってみてくださいね!
提供・PARIS mag(シンプルで上質なライフスタイルを提案するWEBマガジン)
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