市原隼人さん主演の映画『劇場版 おいしい給食 卒業』が5月13日より全国公開されます。

市原隼人、35歳。理想の人物像を語る「誰かが泣いたら泣ける、人間臭い人でありたい」
(画像=『女子SPA!』より引用)

 2019年にドラマシーズン1が放送され、翌年には劇場版第1弾が公開、2021年にはシーズン2が放送され、絶大な支持を集めた本シリーズ。1980年代の中学校を舞台に、給食マニアの教師・甘利田幸男と生徒・神野ゴウによる、どちらが給食を“おいしく食べるか”というバトルを描いた学園グルメコメディとなっています。

 待望の劇場版第2弾は、長く続いた給食バトルが、宿敵ゴウの卒業によって終止符を打つまでが描かれます。強烈な個性の甘利田を市原さんが熱演しています。笑いを誘う一方で、観る者の胸に迫るテーマも見逃せません。シリーズを牽引してきた市原さんに話を聞きました。

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“給食のことしか頭にない教師”を演じる

市原隼人、35歳。理想の人物像を語る「誰かが泣いたら泣ける、人間臭い人でありたい」
(画像=『女子SPA!』より引用)

©2022「おいしい給食」製作委員会

――市原さんが演じるキャラクターは、給食がすべての教師・甘利田幸男です。かなり破天荒な教師ですよね。

市原隼人(以下、市原):給食のために学校に通っていると言っても過言ではない、甘利田幸男という教師を今回も演じさせていただきました。

 甘利田は給食のことしか頭にない、ある意味では孤独な男なのですが、これほどまでに人生を謳歌している人間もいないのではないかと思えるほど、一生懸命に生きています。甘利田という男が精一杯給食と日々向き合いながら、どう工夫すればどう美味しく食べられるか、ひとりの生徒とバトルをする作品です。

――「シーズン2」のドラマも好評でしたが、今回の「劇場版第2弾」の脚本を読んだ感想はどうでしたか?

市原:今回は今までにない給食シーンの演出が登場するので、どうやって映像にしていくのか期待がありました。(宗方)早苗先生との関係性も、芝居としてどこまで深く演じたらいいのか、何度も熟考しました。何よりも給食シーンについては、ドラマ版よりスペシャルな芝居をしたいという思いが強かったので、自分なりに熟慮しました。

気がついたら机にダイブしていた

市原隼人、35歳。理想の人物像を語る「誰かが泣いたら泣ける、人間臭い人でありたい」
(画像=『女子SPA!』より引用)

――甘利田の心の声も多く、その際の表情だけのお芝居も話題になりましたよね。市原さんの新境地とも言われますが、そもそも最初のドラマのときは、どういう心境だったのでしょうか?

市原:今でもはっきり覚えています。地方から東京へ帰る新幹線の中で製本前の台本を読ませていただいて、「なんだこの作品は!?」と(笑)。原作もないし、面白いことを考える人がいるものだと思いました。同時に演じる人によって、ガラッと変わっていく作品だと思いました。挑戦したいという想いが芽生え、すぐ「やらせていただきます」とお返事しました。

――「シーズン1」のときに撮影現場にお邪魔したことがあるのですが、市原さん自身もアイデアを出され、全員で楽しく取り組まれていた姿が印象に残っています。

市原:脚本に遊びがあるんです。これは脚本家が、監督や演者を信用してくれた証でもあります。それはすごくありがたいことですので、なんとしてもやり遂げなければならないと思いました。なので、今回も甘利田が憑依しました。あんなふうに机にダイブするなんて、僕自身も思っていなかったです。気がついたらダイブしていましたから(笑)。誰に言われたわけでもないのですが。