5.動物病院での治療内容
動物病院では、その下痢の原因を調べたうえで原因別に治療法を見出していきます。
まずは検便で寄生虫の確認や菌(腸内フローラ)のバランスをチェック。また、血液検査によって、膵炎や胃腸炎などの疾患や脱水症状がないか、などを調べることもあります。超音波検査によって、腸の動きや異物の確認などをするケースも。そしてそのうえで、例えば寄生虫が発見されれば駆虫薬を、その他の病気が疑われる場合はそれぞれに対しての治療が施されます。
もちろん、内服薬や注射による下痢止めの投与や、点滴によって脱水症状を改善させる処置もありますが、これはあくまでも一時的なもの。やはりしっかりと検査をして、下痢の原因となっているものに対する根本治療が大切です。
6.下痢の予防方法は?
新しいフードを与えるときは、それまでのフードに少しずつ混ぜながらゆっくりと移行することで、万一フードが合わなかった際のおなかのトラブルを防ぐことができます。また、できるだけ愛犬にとってストレスになるような環境は作らないよう心がけましょう。
その他、感染症に対するワクチンの接種、アレルギー検査や病気の早期発見など、定期的な通院と獣医師への健康相談が下痢予防へとつながります。
7.犬の下痢についてよくある質問
Q1.下痢をしたときにごはんやお水を与えてもOK?
半日〜1日ほどはごはんを与えずに胃腸を休ませてあげましょう。水分は冷たいものよりも常温のものを少しずつ与えます。胃腸を休ませた後は、ドライフードをふやかすなど消化の良いものから少しずつ与えるようにします。
食欲があっても下痢が治まるまでは、ゆっくりと元の食事に戻すようにしましょう。
Q2.人間用の整腸剤を投与しても大丈夫?
ビオフェルミンなど人間用の整腸剤を投与できるケースもありますが、自己判断はNG。用量や用法は必ず獣医師に相談してから投与しましょう。
8.まとめ
犬が下痢をする原因はさまざま。
ストレスが原因の場合はおうちでケアすることもできますが、そこに感染症や病気が隠れている場合は早期発見・早期治療が何より大切です。
まずは普段の愛犬のうんちの状態をしっかりと把握しておくこと。そしてそれをバロメーターとして、愛犬の健康をしっかりと守っていきましょう。
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