申し込みが来てもみんな「ピンと来ない」
久実さんはシフト勤務で土日休みが少ないため、事前に相手とやり取りができ仕事帰りに夜ご飯という初デートもできるマッチングアプリも勧めましたが、マッチングアプリで詐欺被害に遭ったなどという事件を気にして、久実さんはアプリ利用を拒みます。
それで結婚相談所に入会することにしました。結婚相談所は初デートで食事がNGというルールのところが多く、シフト休みだとややお見合いが成立しにくい傾向があります。
おすすめの写真館で写真を撮り、婚活用の服も買い足し、結婚相談所で作ってもらったプロフィールを、私も二重で添削させてもらいました。結婚相談所会員の中で30歳女性はわりと若い方だし、久実さんは国家資格保有で共稼ぎ希望。登録して間もなく数十人の男性から申込がありました。
ところが久実さんは「ピンと来ない」。誰にも興味が持てないというのです。
プロフィールや写真だけではわからないことが多すぎる
「この人は顔が怒ってそうで怖いし。この人は趣味が釣りと野球で共通点がないから会っても楽しめないと思う。絶対に太っている人がダメとは思わないけど、こちらの方はちょっと体型が気になるし、特別な共通点もないし」
「確かにもっといい写真使った方がいいとは思うけど、写真って上手なカメラマンにお願いしてもちゃんと笑顔の写真って少ないじゃん。写真を撮られ慣れていないだけかもしれないし、顔が怖いのがたまたまなのか素なのかは、ためしに会って確認しようよ。 趣味が釣りと野球だっていう男性も、女性から興味を持たれやすいよう書いた方が上手かもとは思うけど、この程度の不器用なプロフィールの人ってわりといますよ。久実さんみたいに二重に確認してプロフィールを作り込む人の方が激レアなの。
なんで自分に興味を持ったかは、会って聞けばいいよ。この太めの方もお住まいが近いし、近場で会ってみたら?相手のプロフィールは大目に見て」
「分かりました」
なんとか、数人とお見合いをすることになりました。 しかし、すぐに久実さんから「もうダメ」と連絡が来ます。