海上に立つ厳島神社の大鳥居は、2021年1月現在、70年ぶりに修繕工事が行われていて、海の青に映える朱色の鳥居は足場やネットに覆われています。しかし足場ごとライトアップされて輝く様も幻想的なのです。今しか見られない姿を見に行きませんか?
厳島(宮島)とは
厳島(いつくしま)は、広島県廿日市市宮島町にある島で、広島駅からは電車とフェリーを使って約50分ほどで到着します。
「宮島」 や 「安芸の宮島」 と呼ばれ、日本三景の1つに数えられています。「神を斎(いつ)き祀(まつ)る島」として、古くから島そのものが「神」として信仰されていたという神聖な島です。
厳島神社とは
公式名称は、 嚴島神社 。1996年12月にユネスコの世界文化遺産に登録されています。1168年に平清盛によって寝殿造りの社殿が造営されましたが、その後の2度にわたる火災により全て焼失しており、現在の社殿は再建されたものです。
島全体が神と捉えられていたため、木を切ったり土を削ることで「ご神体」を傷つけないようにと潮の満ち引きのある場所に社殿が造られたといわれています。
神社の境内の沖合約200mの地に立つ大鳥居は、奈良の春日大社・敦賀の気比神宮の大鳥居とともに「日本三大鳥居」として有名です。干潮時には、歩いて鳥居がある場所まで行くことができます。
大鳥居の修繕工事
2021年1月現在、8代目となっている大鳥居は、1875年の建立から140年以上が経過して損傷や老朽化が進んでいるため、2019年6月17日より、70年ぶりに屋根葺替、塗装及び部分修理が行われています(終了時期未定)。
2021年1月現在は、大鳥居全体が目の粗いネットで覆われた状態で、青い海に映える姿を見ることはできません。しかし昼間の要塞のような無機物的な姿も存在感があり、後ほど詳しくご紹介しますが、夜にライトアップされ黄金色に輝く姿は本当に美しく必見です。
厳島神社の大鳥居の鑑賞スポット
厳島神社は、潮が満ちているのときには水上に浮かび、干潮時には大鳥居の近くまで歩けるほど潮が引いたりと、潮の満ち引きによって景観が変わります。
以下に一般的な鑑賞スポットをご紹介しますが、確実に見たい姿がある場合には、事前に潮の満ち引きを調べてから行くことをおススメします。そして宮島の滞在の時間は多めに確保しましょう。様々な姿を目に焼き付けることができます。
宮島口発のフェリーから
宮島へのアクセスであるフェリーでの移動中も、海上から大鳥居を近くで見るチャンスです。
JR西日本宮島フェリーの宮島口発9時10分から16時10分の便では、大鳥居が見えるように大周りで運行する「大鳥居便」を運航しています。大鳥居を手前に厳島神社を正面に見ることができる、見逃せない景色です。
厳島神社の境内参道から
境内の参道からは、時間や潮の満ち引きの影響や、時間に関係なく、鳥居を見ることができます。
厳島神社の社殿から
社殿の開門中は昇殿料(大人300円、高校生200円、小中学生100円)をおさめると、社殿内から本州を背にして海上に立つ大鳥居を正面から見ることができます。
干潮時に間近から
干潮で水が完全に引いている間は、参道脇の階段を下り鳥居の近くの規制線手前まで歩いて行くことができます。防水の靴や、替えの靴があると安心です。