浴衣のしわに困ったことがありませんか?実は浴衣は材質によっては家でもアイロンがけができるのです。そこで今回は、知っておくと役に立つ浴衣のアイロンがけの方法をご紹介しますよ。ぜひみなさんも、コツやポイントを知って、自宅でも綺麗にアイロンがけをしてみましょう!
浴衣のアイロンのかけ方の手順は?
手順①材質の確認
アイロンをかける前に、まずは浴衣の材質をタグで確認しておきましょう。一口に浴衣と言っても、材質は浴衣によってそれぞれです。綿やポリエステルでできているようであれば、自宅でアイロンがけをすることができますよ。それ以外の素材やタグがない場合は、無理せずクリーニング業者にお願いすることも検討しましょう。
タグを見た時に、材質のチェックと一緒にアイロンの温度のチェックもします。アイロンを指定の温度に設定し、温めます。また、念のため浴衣の表面を触ってみましょう。ラメなどのざらついた素材の場合は、裏面からアイロンがけをします。また、色が濃い場合も同様に裏面からアイロンがけするのが好ましいです。
材質の確認の仕方
タグを探す(首元もしくは脇)
材質を確認する
アイロンの温度設定を見る
手順②襟のアイロンがけ
浴衣の襟は、首元だけでなく前身頃の合わせ目にある生地が厚い部分も襟にあたります。裏面からアイロンがけをしていきましょう。アイロン台に襟の裏面が上部に来るようにのせ、手で軽くしわを伸ばします。さらに、アイロン用の糊剤を噴霧してアイロンを掛けます。ラメ素材など、材質が気になる場合は、あて布をします。
アイロンのかけ方は、利き手でアイロンを持ち、反対側で軽く引っ張りながらかけます。こうすることで、アイロンじわが気にならなくなりますよ。ちなみに、女性用浴衣の首の襟元は、後ろに折り目を付けてあげると着た時に色っぽく仕上がります。元々ある折り目を参考に襟をたたみ、アイロンを上から軽く押しつけます。
襟のアイロンのかけ方
襟の内側が表になるようにアイロン台に乗せる
襟先・かけ襟(首元)に糊剤を噴霧する
片方の手でひっぱりながら、押し付けるようにアイロンをかける
手順③前身頃のアイロンがけ
前身頃とは、浴衣の前面の胴体部分のことを言います。前身頃は、左右に分けて片方ずつアイロンをかけていきます。アイロン台に前身頃部分を乗せ、手で軽くしわを取っておきましょう。しわがとれたら、のり剤を噴霧して生地の上にあて布を乗せます。
前身頃は、襟と違って生地が薄めにできています。そのため、アイロンをかける力は強くなくてもしわが伸びやすいです。一か所に押し当てすぎると、生地にテカリが出る場合もあるので、ゆっくりとアイロンを動かしてしわを伸ばします。
前身頃のアイロンの掛け方
左右どちらかの前身頃をアイロン台に乗せ、軽く手でしわを伸ばす
のり剤を噴霧してあて布を当てる
軽い力でゆっくりをアイロンをかける
反対側の前身頃も同様にアイロンをかける
手順④背面のアイロンがけ
背中部分の背面のアイロンの掛け方は、前身頃と同じで大丈夫です。アイロン台に背面部分をのせ、軽く手でしわを伸ばします。さらに、のり剤を噴霧してあて布を当ててアイロンを掛けましょう。背面部分は、一番面積の広い部分です。
アイロン台の面積が小さくて、一気にアイロンがかけられない場合もあるでしょう。そんな時は、上下でわけてアイロンがけするのもおすすめです。丁度帯が来る当たりを境に、上部と下部に分けてアイロンがけするとアイロン跡が気になりづらくなりますよ。
背面のアイロンの掛け方
背面上部をアイロン台に乗せる
手で軽くシワを伸ばして糊剤を噴霧する
あて布をして軽い力でアイロンをかける
手順⑤袖のアイロンがけ
袖のアイロンのかけ方は、アイロンがけの中でも一番最後の手順となります。袖を縫い目や折り目に沿っておりたたみ、アイロン台の上に載せます。もし、仕上げ馬をお持ちの場合は、袖を仕上げ馬にかけて内袖と外袖にわけてアイロンをかけていきましょう。手であらかじめ袖のしわを伸ばしたら、のり剤を噴霧します。
あとは前身頃や背面同様、袖にもあて布を当ててアイロンがけをしていきましょう。袖口をパリッと仕上げたい方は、折り目と縫い目に軽く力を入れてアイロンをかけると角が綺麗に見えますよ。柔らかい印象を作りたい人は、敢えてかけない方法もおすすめです。
袖のアイロンの掛け方
袖を折り目でたたんでアイロン台に乗せる
手で軽くシワを伸ばして糊剤を噴霧する
あて布をして軽い力でアイロンをかける
手順⑥たたんで保管
アイロンがけが終わったら、浴衣をたたんで保管します。浴衣のたたみ方は、折り目に沿ってたたむのが基本です。まずは襟を折り目に沿ってたたみ、前身頃を正しながら脇の折り目に沿って折りたたみましょう。この時、背面部分にしわができないよう、平らな面で畳んでくださいね。浴衣は、先に縦にたたむのが正解です。
脇の織り目をあわせるよう、前身頃を内側にして畳みます。襟の部分は、内側に折り込んで肩を揃えましょう。上になっている袖を縫い目に沿ってたたみ、裾を上部に合わせて横にたたみます。残った袖の部分は、下側に折りたたみましょう。たたんだあとは、たとう紙で包んで保管して下さいね。
浴衣のたたみ方
襟を折り目に沿ってたたむ
前身頃を正しながら脇の折り目に沿ってたたむ
脇の折り目を併せながら、前身頃を内側にして縦にたたむ
襟の部分を内側に折り込んで肩を揃える
上部の袖を縫い目に沿って折りたたむ
裾が上部(襟)に合わさるよう横にたたむ
残った袖を下側に折りたたむ
たとう紙で浴衣を包む
せっかくしわを伸ばした浴衣を、綺麗に畳める方法が具体的に紹介されています。
浴衣の帯はアイロンがけしても良い?
タグを見て判断する
浴衣の帯は、基本的に繊細な生地でできているのでアイロンがけができるかどうかはタグを見てチェックするしかありません。綿やポリエステルのような場合は、アイロンがけしても良いと判断できます。しかし、それ以外の場合は無理にかけるのはやめるのが無難です。
ちなみに、浴衣や帯をクリーニングに頼む際は金額の相場を知っておくと便利です。
どうしてもしわを伸ばしたいならアイロンは使わない
もしどうしても、皺が気になる場合はアイロンを使わずに皺を伸ばすのがおすすめです。やり方はまず、霧吹きで軽く帯に水を掛けます。次に、手で帯を叩いて伸ばしていきます。あとは、乾燥させれば即席の手アイロンによるしわ伸ばしができますよ。
浴衣にアイロンをかけるときのコツは?
コツ①内側から外側に向かってかける
背面や前身頃など、浴衣の中でも広い部分は内側からかけていくのが、かけ方のコツです。なんとなく、外側からピシッとかけたくなりますが、それだけと内側にアイロンじわが寄りやすくなります。あいろんじわを防ぐためにも、内側から外側へのかけ方がコツなのです。
コツ②かけづらい部分はバスタオルを使う
最近多いドレス風の浴衣は、パリッと仕上げない様バスタオルを使うのがかけ方のコツです。バスタオルを内側に入れて、その上からスチーム機能でしわを伸ばします。この時、アイロン面を押し当てるのではなくスチームを掛けて手で引っ張るのが、かけ方のポイントです。
コツ③冷やして形を固める
パリッと仕上げるコツは、ズバリ浴衣の温度です。アイロンがけ直後の浴衣は、熱くなっておりしわが付きやすい状態です。アイロンをかけ終わったら、しわができないように畳んで、冷やして固めます。温度を調節することで、しわがつきづらく綺麗な状態に保てますよ。