一ノ宮玉前神社は、海風さわやかな九十九里海岸が広がる千葉県一宮市にあり、特別なパワースポットが並ぶと言われているレイライン上に鎮座します。今回は、ご祭神やご利益、境内の見所のほか、サーファーや人生の波に乗りたい人必見の御守り「波乗守」もご紹介しましょう。
日本のレイラインの最東端に鎮座する「玉前神社」
レイラインとは、古代の遺跡が直線上に並んでいることを指すもの。日本では、朝日の美しい千葉県の玉前神社と夕日の美しい島根県の出雲日御碕神社を、地図上で結ぶ直線のことを指します。
この日本のレイライン上には、富士山、七面山、金華山、琵琶湖生島など、聖地と呼ばれるスポットが並んでおり、また春分・秋分の日にこのラインを太陽が通ることから、別名「御来光の道」とも呼ばれています。今回ご紹介する一ノ宮玉前神社は、このレイラインの最東端に位置することになります。
神社の近くには九十九里海岸があり、こちらは東京2020オリンピックのサーフィン競技の開催地としても知られていて、サーフィンにも縁が深いエリアとなっています。
玉前神社について
由緒創建
一説には、縄文時代から人が住んでいたとも言われる千葉県一宮市。創建の時期ははっきりとは分かっていませんが、平安時代から格式高い由緒ある神社として書物にも記されており、朝廷や幕府などに信仰されていました。
玉前神社の名前の由来は、御祭神によるものだったり、かつて九十九里浜が玉の浦と呼ばれていたことによるものだったりと、諸説あるのだそうです。
祀御祭神・ご利益
御祭神は玉依姫命(たまよりひめのみこと) で、海神・豊玉姫命(とよたまひめのみこと)の妹となる神様です。
夫である日子火火出見命(ひこほほでみのみこと)との子供である、鵜茅葺不合命(うがやふきあえずのみこと)を出産した豊玉姫命は、妹の玉依姫命子に乳母役を託して海へ去っていきました。玉依姫命は赤ちゃんを守り育て、乳母神様となった後、子の父である日子火火出見命と夫婦になったと言われています。
ご利益は、御祭神である玉依姫命にちなんで、縁結び、子授け、養育などのほか、夫である日子火火出見命にもちなんで、清新・発祥・開運・再生などもあるそうです。ご利益にある縁結びには、男女の縁とともに、人との繋がりという意味もあり、商売繁盛のご利益を賜りに来る人も多いそう。
また、海の近く波乗りが盛んな一宮ならではの、全国的にも珍しい「波乗り祈願」もできる神社なのです。
境内参拝
鳥居から本殿まで
いよいよ玉前神社の境内を参拝します。まずは大きな鳥居を抜けると、右手に手水舎やお水取りスポットがあり、鉄分の多いお水を賜れます。
その先にはさざれ石などがあり、参拝どころが続きます。
日清・日露戦争・大東亜戦争の戦没者325柱も祀られ、毎年春季祭に招魂祭が行われます。
赤い鳥居を抜けて、本殿参拝に向かいます。