長野県駒ヶ根市に、中央アルプスの高山帯へ架けられた駒ヶ岳ロープウェイがあります。標高2,612mという日本一高い場所にある駅まで、誰でも気軽にひとっ飛び!その為、高い山でありながら、木曽駒ヶ岳山頂(標高2,956m)までの登山は山登り初心者でもOK。また駅からすぐの「千畳敷カール」では、もっと気軽にハイキングができるのも魅力です。誰でも高い山ならではの景色や空気を体感することができる場所。ここでは筆者が訪れた8月上旬(小雨)と、10月下旬(快晴)の写真を交えつつ、紹介します。
誰でも行ける、絶景の千畳敷カール!
ロープウェイで日本最高所にある千畳敷駅に到着し、すぐに楽しめるのが千畳敷カール。千畳敷カールとは、今から約2万年前、ゆったりとした氷河の流れによって浸食され、形成されたカール(半円形の窪地)のことで、畳を1,000枚敷いた広さがあることから「千畳敷カール」と呼ばれています。
千畳敷カールの周りは、整備された遊歩道が設けられており、一周約40分程のハイキングを楽しめます。このエリアはスニーカーでも問題なく、誰でも気軽に絶景を見ながら歩くことができます。
しかし注意したいのが、気候です。夏でも20度以下と下界と比べて気温も低く、日陰へ入ると肌寒く感じます。山の天候も急変しやすいですので、夏でも防寒具は必需品です。
夏には可憐な高山植物のお花畑(7月下旬〜9月上旬)が広がり、秋には紅葉(9月下旬〜10月上旬)、冬は雪景色など、千畳敷カールでは、下界では見ることの出来ない景色が季節を通して楽しめます。また、春には春スキーのスポットとして、4月〜5月下旬まで楽しむことができます。
トレッキングシューズを履いたら、木曽駒ヶ岳を目指そう♪
百名山でもある木曽駒ヶ岳(標高2,956m)への登山は、体力的にもそれ程キツくなく、初心者でもいける高山として人気です。千畳敷駅から往復3時間半〜5時間程と、半日コースとして楽しむことができます。
しかし初心者コースと言えど、急勾配や足元が岩場のエリアもありますので、トレッキングシューズ、レインウェア、防寒着など、ちゃんとした準備は必須です。決してスニーカーなどで気軽に行こうとしないで下さい。スニーカーの方は、千畳敷カールの遊歩道のみを楽しみましょう。
登山届けも千畳敷駅に設置されていますので、山頂を目指す方は記入して提出してくださいね。
千畳敷カールの遊歩道から登山道に入ると、目の前に現れるのは急勾配の八丁坂。これを登るのか…と思ってしまいますが、一番キツいのはここ。八丁坂を登り稜線に出ると景色が開け、あとは比較的緩やかな勾配の登山道になります。高山ですのでゆっくりと、自分のペースで一歩一歩登りましょう。
50分程で八丁坂を登り切ると、乗越浄土に到着。天気の良い日は富士山をはじめ南アルプス連峰、御岳山、乗鞍岳、北アルプスを一望でき、風景を楽しみながら歩くことができます。