いくつになっても悩める、初デートの誘い方。どれだけ恋愛を経験してきたとしても、初デートへ誘うときには勇気が必要! という方も多いかと思います。そんなお誘いで気を配るべき5つのポイントとは? 26歳で離婚後、数々のデートを重ねてきた編集者・藤田華子さんが語る、愉しいデートについてのめくるめく考察。
もっと幸せなデートを目指し、考察を深める本連載。今回は「初デートの誘い方」がテーマです。
先日、女10人が集う呑み会で「たびたび耳にするけどテンションがダダ下がる誘い文句」の話になりました。一同「あ~それはイヤだ!」「恋が冷めるね!」と。
今回は、そこで出てきた「NGなお誘い例」をもとに、良いお返事がもらえそうな初デートの誘い方を検証します。(あくまでもその場にいた10人の意見なので、どうか怖がらずに読み進めてください)
■「この人いいな」を掻き消す、困っちゃう誘い文句あるある
「今日、暇?」
子どもじゃないんだから! 突然のお誘いは、距離が近くなってからにしてください。
「土曜、忙しい?」
マジカル・ミステリー・ツアーかい! 何時に、どこで、何をするのか教えてほしい。
「じゃあ、木場に19時ね!」
うち、大宮(木場まで1時間)なんですけど……思いやりのなさが露呈し、途端に恋が冷める。
なかでも一番ブーイングを食らった誘い文句はコチラ。
「飲み行きましょう!」
多くの女性がGを発見したときのように拒絶反応を示したのは、「飲み行きましょう!」。
・「とりあえず、飲み行こう!」みたいな雑さがイヤ。誰にでも言えるでしょ?(透けて見える“誰でもいい”感)
・社交辞令なのか本気なのか、つかめない。悩ませないで!(不明瞭な本気度)
・相手が自分に興味を持ってくれるのはわかるんだけど、いつ、どこへ!?(段取り下手)
・あまり考えずに発したセリフじゃない?(知性の欠如)
・「飲み」って、お酒の匂いがプンプンして警戒する。せめて「ごはん行きましょう」と言ってほしい。(下品な響き)
酒乱の女10人が、ああだこうだクダを巻いて出てきた声。でもこれこそが、男女問わず「誘われる側のインサイト」だと思うのです。
大切なのは、差別化(特別感)、本気、段取り、知性、品格の5つ。
これを心に留めれば、「ぜひ、行きましょう!」とノリノリな返信が望めるのではないでしょうか? ということで、恋愛猛者たちに教えを請いながら検証してみました。
■検証! 良いお返事が見込める誘い方
他の誰でもない”私”を誘って!(差別化、本気)
そもそも恋愛は、差別です。だって、”あなただけ”を見て、”あなただけ”を大切にするのですから。ここは、お誘いの段階から「オンリー・ユー!」を盛り込んで、多かれ少なかれ好意を伝えていきましょう。
万人に通じる台詞ではなくて、拙くでも、”私”を誘ってもらえるとうれしい。3度の離婚を経験し、今もモテまくっているA夫さん(42歳。『凪のお暇』のゴン似)に、「どうやってデートに誘うか?」教えを乞いました。
A夫さん「恋愛ベタな人も、俺みたいにヘラヘラ恋愛してきた奴も、誘い文句の冒頭に加えると効果を発揮するフレーズがあるんだよ」
私「超万能な言葉! なんですか?」
A夫さん「『あなたとだから』。『あなたとだから、〜したいな』って言うんだよ」
私「……(この人は、間違いなく人たらしだ!)」
A夫さん「あ、怖がってる(笑)? でも小手先のテクニックじゃないよ、本心なんだから。『あなたとだから、赤ちょうちんで飲んだら楽しそう』『あなたと夜の代々木公園で散歩したい』っていう気持ちで誘うんだもん。俺も、言われたらうれしいし」
先程の話を例に出すと、「飲み行きましょう!」でも、「お酒が好きなあなたと、美味しい日本酒のお店でしっぽりやりたいんです」というのならばバッチリというわけです。うんうん、ぜんぜん印象が違ってくる。
私自身のことを振り返ってみても、前に書いた「変わり種デート」をはじめ、気軽に「夏らしい天気だから、一緒にビール飲まない?」って季節のデートに連れ出してもらったことや、「貧血なら、お肉食べよう!」という労りのお誘いなど、「相手(=私)」のことを考えてくれた結果の誘いはうれしいものですし、記憶に残ります。
事務的なラリーは3往復(段取り、知性、品格)
クライアントとの打ち合わせを設けるとき、「今度打ち合わせしましょ~!」とだけ送る人はいませんよね。いつ、どこで、何を話すのか、会議室は誰が押さえるのか。
デートも同じように、事務的なやりとりはつきものです。
婚活で約40人もの相手とデートを重ね、運命の人と大恋愛をしているB子さん(38歳、酒井若菜似)曰く「デートを提案するときは、同時に相手の都合も聞き出すこと。歳を重ねるごとに人間は面倒くさがりになるんだから、簡潔に、世話を焼くくらいリードして良い」。
どんなやりとりをしているのか、具体例を聞きました。
B子さん「良かったら、お食事に行きませんか? 来週は◯日と◯日が空いていますが、◯日以降でしたら、~さんのご都合に合わせられます」
男性「ぜひ行きましょう! ◯日がいいです!」
B子さん「わ~い、ありがとうございます! 食べたいもの、苦手なものありますか? 涼しくなってきたからおでんもいいな。~さん、場所はどこが良いですか?」
男性「おでん良いですね! 勤務地が銀座なので、そのあたりならばどこでも大丈夫です!」
B子さん「じゃあ、銀座のおぐ羅(おでん屋)に、◯日20時で予約しました。お時間厳しかったら、仰ってくださいね」
男性「おおお、ありがとう! 20時大丈夫です、楽しみにしてます!」
~エンディングとして、スタンプで可愛さを演出~
相手の懐事情がわからずお店を決めるのが難しい場合は、「~さんのよく行くお店に行ってみたいな」と飛び込むそうです。連絡不精、出不精な人も、ここまでリードしてもらえたら重い腰を上げるのではないでしょうか。
ちなみにB子さんは、相手がリードしたがっていたらすべて任せるという柔軟性も兼ね備えているから最強です。
■ちゃんと誘う人は、ちゃんと誘われる
と、ここまで書いてきましたが、初デートのお誘いって本当に勇気が必要です。
真剣に考えれば考えるほど緊張と心労がごちゃ混ぜになって、私も、お誘いできずに終わった、つまり始まりもしなかった恋がいくつもあります。
ちゃんと欲しがる女ほど、欲しがられる女になる
これは、コピーライター尾形真理子さんの小説『試着室で思い出したら本気の恋だと思う』に出てくるコピーです。
この記事を書くにあたり、さまざまな方のお話を聞きました。
なかには「誘うのが怖いのなら、一度に5人くらいに声をかけてみれば? 本命に断られても、傷が浅いから」という声も。恋愛は自由ですから、そういう考えもあっていいと思うんです。
でも、たったひとりと向き合い、言葉を尽くし、誘い出す。応じてもらえなかったとき胸は痛みますが、その経験から、痛みの癒やし方を知れる。それは心の筋肉を、しなやかに鍛える作業です。
だから撒き餌をするのではなく「ちゃんと欲しがる」、つまり、ひとりの人をちゃんと求めてみてほしいなと思います。
なんて、最後に真面目なことを書いてしまいました。過去、「デートしよう」と口にできなかった自分へのエールでもあります(笑)。
優しいあなたが、どうか好きな人と愉しいデートに出かけられますように。
秋の朗らかな陽射しのなかをふたりで歩く時間が叶うことを、祈っています。
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