35歳で出した写真集への想い
――また、写真集『本心』も好評でした。
比嘉:写真集も、ご縁やタイミングもあり、トライしてみたものではあります。失敗なのか成功なのかは、やってみないとわからないって思えるくらい、いろいろなことを怖がらなくなったんですよね。
女優のお仕事があるんだから露出をしなくてもいいじゃなかと思われるかもしれないけれど、写真集を35歳で出したことが今の自分の等身大の表現なんです。役柄では制限があるので、ファッションや水着など、いろいろな自分を楽しみたいと、ようやくそう思えるようにもなってきて。そこへ写真集のお話をいただいたんです。それは今までの自分を否定するとか、戻りたいということではなく、自分に限界を設けたくないということでもあったんです。
――確かに新たな一面の表現でもあったと思います。
比嘉:比嘉愛未のパブリックイメージもあったと思うんですよね。看護師、刑事とか、固い役柄のイメージです。わたし自身もわかっていましたし、そういう巡り合わせが多かったのですが、あえて今、違う路線にチャレンジしていくことで、面白いお仕事もいただけるようになりました。これはうれしいことなんです。なので、かためたくない、限界を設けたくない、柔軟でいたいなと。すべてはそこにつながる話なんですけどね。
「自分の中でつくウソは、もう嫌」
――その結果、今はいかがですか?
比嘉:今、楽しいです(笑)。自分でも驚くくらいエネルギーが湧き上がっている時期なのでしょうね。チャレンジしたい、挑みたいということは毎年言ってはいますが、さらに想いは強くなっています。でもそれをぶつけすぎず、自分の中で楽しめるくらいのゆとりを持ちながらやっていこうと思っています。それが余白なんです。
自分の中でつくウソは、もう嫌なんです。なので、なるべくカタチにしたいなと常日頃思っています。ありがたいことに、それがわりとすぐできる仕事なので。だからこそ日々努力をして、きちんと謙虚にやっていきたいなと思っています。