転職は、大きなライフイベントの一つです。

そのため、慎重に進めることが重要ですが、初めての転職の場合なかなか仕事選びがうまくいかないことがあります。

今回は、仕事選びに重要な考え方と、仕事選びのコツについて紹介します。

<仕事選び>若手の転職で陥りやすい、仕事選びのミスマッチ

「売り手市場」「ポテンシャル採用」「若手不足」…

転職活動をしていると、こんなキーワードをよく耳にします。

実際、少子化などにより深刻な若手不足であることは事実です。

しかし、「若手だから転職活動なんて楽勝」!という考えは少し危険です。

自分は、みんなが欲しがる若手。

もっと条件が良い会社を、と条件ばかりに注目してしまうと、仕事選びのミスマッチを引き起こす原因にもなります。

そして何より、自分を大きく見積もるあまり、尊大な態度が露呈し、面接で失敗することも…。

自分を安売りしないというのは非常に良いことですが、果たして適切な「仕事探し」「企業へのスタンス」が意識できているでしょうか。

逆に、コロナ禍で「もうどこでもいいから働かなくては」と、視野が狭くなっていませんか?

視野を広く持つこと、これが今回のキーワードになります。

<仕事選び>仕事探しのコツ…どんな風に転職する会社を決める?

視野を広く持つ…条件「だけ」にこだわらない

仕事選びに大切なのは「視野の広さ」です。

先ほどのように、「自分は求められている」と謙虚さを失ったり、逆に「自分を採用してくれる場所なんてないかもしれない」と卑屈になってしまうと、周囲のことが見えなくなりがちです。

仕事選びは、物件探しにも似ている部分があります。

新居を探す時は、駅から近くて、広くて新築で安い…そんな家をみんな探すはずです。

多くの人が思い描く理想の仕事も、年収が高く、成長できて、休みもあって、残業0という夢のような環境であることが多いです。

より多くの希望条件を叶えたい、ということは、物件探しにも仕事探しにも共通しています。

しかし、そんな仕事や物件はそうそうありません。

あれもこれもと欲張りすぎると、かえって自分の道を狭めてしまいます。

100%の「完璧な環境」にこだわりすぎると、90%なら叶う・85%なら叶うという「とても良い環境」を見逃してしまうことになります。

また、「どこでも働ければいい」と、10%、20%でも望みがあるところに早々に飛びついてしまうと、まだ見ぬ70%、80%以上の希望が叶う環境を見逃してしまいます。

自分を高く売り込みすぎるのは良くないですが、その逆も自分のためにならないのです。

視野を広く持つと、「ここは少し給与が安いけど、休みが多いな」「休みが少ないけど、やりがいがありそう」など、見落としていた良い点、そして「この部分は冷静に考えた方がいいな」などの懸念点にも目を向けられるようになります。

【転職活動】みんなどうやって仕事を探してるの?【次の仕事の選び方】
(画像=『転職の地図』より引用)

視野を広く持つことは、仕事探しの他にも、人間関係で役立ちます。

視野の広さは、他人を尊重し、謙虚で、魅力のあるビジネスパーソンになるコツでもあるのです。

謙虚な姿勢は、面接でも良い印象を残すことができます。

採用担当者が時間を作って、自分と真剣に向き合ってくれている。

広い視野があれば、自然とそういう考えになれるはずです。

仕事選びにも、ビジネスパーソンとしても、広い視野は必要不可欠です。

視野を広く持つ…好きなこと「だけ」にこだわらない

さて、いざ転職・仕事を探すとなると、「好きなことで食べていきたい」という考えが浮かぶという人も多いのではないでしょうか。

もちろん、毎日向き合う仕事なのですから、好きなことに越したことはありません。

しかし、そこにばかりこだわると、視野が狭くなってしまうということもあります。

【転職活動】みんなどうやって仕事を探してるの?【次の仕事の選び方】
(画像=『転職の地図』より引用)

例えば今まで営業職で働いてきたサラリーマンがある日突然「よし、カメラマンになろう!」と一念発起しても、すぐに叶うかというと、実際はすぐには実現できないものです。

どれだけ下積みしても、何年かかっても良いという人もいるかもしれませんが、生活のために食べていかなくてはならないのが現実です。

こんな時には、少しこだわりを緩めて、「写真に携われる仕事」という条件で仕事探しをしてみるのがおすすめです。

もし会社勤務でも広報担当なら、社内のイベントなどで写真を撮る機会が意外と多くありますし、社外のメディア担当者と連携する機会もあるので、企業のクリエイティブな部分に携わることができます。

働きながら写真のスキルも会社員としてのキャリア構築も実現できるので、何の準備もなく会社をやめて独立、というよりは現実的です。

その後、本当に写真で食べていきたい場合も、逆に会社員としてやっていきたい場合も、どちらの道も選ぶことができるでしょう。

これはあくまで例えばの話ですが、こうした迂回ルートのような考え方も持っていると、自分の道が広がります。

すぐにやりたいことをやるのではなく、少し遠回りして好きなことに携わるチャンスを考える。

視野を広く持つことが鍵になってきます。

社会・組織はどのように動いており、どんなポジションや職業、好きなことへの携わり方があるか。

普段から色々なことに興味を持つことで、いざ仕事を決めようとした時に、思わぬアイディアが浮かんでくるかもしれません。

また、視野を広く持つことで、適性にフォーカスした仕事探しができるようになります。

好きなことにこだわりすぎず、得意なことを仕事にするという考え方です。

人は、やりたいこと=好きなこと、という考え方に偏りがちですが、好きなことが必ずしも自分に適性があるとは限らないものなです。

例えば、サッカーが好きな人がみんなサッカー選手になれば幸せになれるかというと、一概にそうとは言えません。

サッカー観戦が専門で自分がプレイするのはさっぱりという人も大勢います。

やりたいこと=好きなことと考える人が多いですが、適性があるかはまた別の話。

どうしても好きなことにこだわってしまい、転職先が見つからないという人は、得意なことから仕事を考えてみるのも良いです。

得意なことであれば周囲からも評価され、それが自信に繋がり、最終的に仕事を好きになれる可能性が高いのです。

好きなことを仕事にするのではなく、得意な仕事を好きになっていくパターンです。