『わたし史上最高のおしゃれになる!』『お金をかけずにシックなおしゃれ』などの著書があるファッションブロガー小林直子さんが、愛用しているアイテムをご紹介します。
メルカリ初購入で失敗
みんながお勧めしてくるメルカリ。実際に使ってみると…
(※画像:メルカリ公式サイトより)
今から4年前のことです。会う人たちが口々に、「小林さんもメルカリやるといいよ」と言ってくるようになりました。ある人はメルカリで中古のバッグを買ったと言い、ある人は誰かが途中まで使ったアイシャドウを買ったと言います。
存在こそ知っていたメルカリでしたが、それまで実際に使ってみようとは思っていませんでした。しかしあまりにもみんながお勧めしてくるため、では私も何か一つ買ってみようということで、誰もが知るあの有名なコートのブランドの中古の小花柄スプリングコートを買ってみました。
出品者のプロフィールや出品されている品物の説明書きをよく読み、綿100パーセントと書いてあるタグを確認。
「古いので多少の傷や汚れがあります」という記載について、納得して買ってみたものの、到着した製品は全体にポリウレタンコーティングされていて、もうすでに劣化が始まり、ところどころべたべたとポリウレタンが溶け出していました。
はっきり言って、それは廃棄するしかないような代物でした。
タグには確かに綿100%としか記載されていないし、最初に傷や汚れもあると書いてありました。出品者は嘘をついてはいません。仕方なくそのまま受け取りましたが、悔しいので、ちょうど雨が降った4月の後半、そのコートを着て出かけてみることにしました。
## メルカリでは売るほうへと方向転換
劣化しているとはいえ、これはスプリングコートです。ちょっとぐらいの雨が当たっても大丈夫だろうと高をくくっていたら、それが大きな間違いでした。
雨に当たった途端、そのコートの赤い小花柄の輪郭がみるみるうちにぼやけ出し、次第に広がっていきました。そこで終わったらまだよかったのです。
しかし、このコートはみずからを破壊するのみならず、周囲のものも巻き込んで自滅するタイプのたぐいのもので、あろうことか、コートの下に着ていた私のお気に入りのシルクのブラウスにしっかりと、その赤い花からにじみ出たインクを転写したのでした!
この一件に懲(こ)りた私は、メルカリで買うのをやめ、逆にこちらから売るほうへと方向転換。そして売るときは、買った相手が嫌な思いや悲しい思いをせずにすむように、適切な価格で、使えるものだけを出品するという、当たり前のことをすると決めました。
売るときは、適切な価格で、使えるものだけを出品
(※画像はイメージです)