スルタンによるイスタンブール最古のモスク
オスマン帝国の帝都イスタンブールには、スルタンが自らの地位や名誉を後世に伝え残すために建てたモスクが多く残されています。バヤズィト・モスクは1506年に完成したバヤズィト2世によるモスクです。
1469年に完成したメフメト2世のファーティフ・モスクがありますが、18世紀の地震のあと全面的な立て直しが行われました。そのため、バヤズィト・モスクはイスタンブールに残るスルタンによって建てられた最古のモスクということになります。
モスク内部の特徴
大きなドームを半円状のドームが支えるようになっている構造は、イスタンブールにあるビザンツ建築の最高傑作ともいわれるアヤソフィアを模倣して造られたものです。異教徒が建てた聖堂でありながら、その圧倒的な存在感に影響を受けて造られたということが分かります。
昼間は直径約17メートルの大ドームに組み入れられた小窓から太陽光が差し込み、祈りのために人々が集まるモスク堂内を明るく照らしています。
遺跡から回収された大理石
このモスクがあるベヤズット地区周辺には、現在はもう見ることができないビザンツ帝国時代の遺跡がたくさんあったといいます。教会や古代遺跡などから回収された資材がモスクの中庭にある柱に使われているため、よく見てみると柱の色が少しずつ異なっていることが分かります。ひとつひとつ異なる色合いの柱を見ながら、オスマン帝国時代よりさらに前の時代に思いを馳せずにはいられません。
見学の際の注意点
モスクはお祈りの時間以外は自由に出入りし見学することができますが、男女共に露出の激しい服装では堂内に入ることができないので注意が必要です。女性は頭をスカーフなどで覆い隠す必要があるので、入り口近くにあるスカーフを借りるか、持参するとよいでしょう。
おわりに
モスクは完成後の地震で被害を受け、トルコ史上最高の建築家といわれるミマール・スィナンがのちに改修を手掛けたり、礼拝を呼ぶ駆けるための塔であるミナレットもあとの時代に何回か修復されていますが、それでも全体としてはバヤズィト2世の時代のときのままの形を留めています。ベヤズット地区に来たら、イスタンブールに残るスルタンによる最古のモスクにぜひ足を運んでみてください。
提供・トリップノート
【こちらの記事も読まれています】
>【豊洲】「チームラボ プラネッツ」徹底ガイド!お台場との違いは?
>東京のブルックリン!蔵前で行きたい散策スポット・お店16選
>【静岡】本当は広めたくない!柿田川湧水公園の神聖な見どころ5選
>京都・嵐山の人気観光スポットTOP15!旅行好きが行っている観光地ランキング
>【滋賀】SNS映えしそう!長浜のおすすめ観光スポット・お店10選