滝に近づける貸しボートも人気の観光名所・高千穂峡や、『もののけ姫』のモデルとなった白谷雲水峡、裸足で沢歩きが楽しめる穴場の岳切渓谷など、九州のおすすめの渓谷をご紹介します。
1.高千穂峡(宮崎)
阿蘇の火山活動で噴出した火砕流が五ヶ瀬川に流れ出し、急激に冷却されできた断崖で、国の名勝・天然記念物に指定されています。
高いところで100mの高さになる断崖が7kmにわたって続き、うち1kmには遊歩道が整備されており自由に散策が可能。とくに下流側にある高さ約17mの真名井の滝が有名で、貸しボートでぜひ近くまで行ってみて。
2.白谷雲水峡(鹿児島)
面積約424ヘクタールにわたって広がる自然休養林。宮崎駿監督のアニメ映画『もののけ姫』のモデルになったと言われ、美しく流れる白い渓流と、何百種類もの緑の苔に覆われた風景が幻想的な雰囲気を醸し出しています。
太鼓岩まで足をのばせば、屋久島の奥岳を見渡す絶景が待っています。
3.菊池渓谷(熊本)
熊本県菊池市街地から約17キロの場所に位置する渓谷。阿蘇外輪山の北西部、標高500~800メートルの森林のなかにあります。外輪山とは、阿蘇山を取り囲む環状の山稜(谷と谷の間にある最も高い部分)のことで、菊池渓谷を流れる菊池川の水源地ともなっています。
川の周囲に広がる、天然生広葉樹で覆われた森では四季折々の姿を楽しむことができ、九州森林管理局による「くまもと自然休養林」にも選ばれています。自然の力で癒されるパワースポットとしても人気です。
4.耶馬渓(大分)
山国川流域に広がる本耶馬渓、耶馬渓、深耶馬渓、奥耶馬渓、裏耶馬渓などの広大なエリア。約200年前に頼山陽によって名付けられました。2016年には日本新三景選定100周年を迎えた、大分を代表する景勝地です。
美しい紅葉スポットとして有名ですが、1年を通じて自然美を楽しめ、点在する文化財なども見どころの一つです。
5.仙酔峡(熊本)
阿蘇山高岳の北麓にあたる峡谷。毎年5月には、約5万株の深山霧島(ミヤマキリシマ)というツツジが咲き乱れます。2016年の地震でそのツツジも見られない状況が続きましたが、2019年には4年ぶりに道路規制が解除され、周辺の散策ができるようになりました。
6.九酔渓(大分)
玖珠川流域の両岸約2キロに渡って続く断崖。ヘアピンカーブが連続しているため、別名「十三曲がり」とも呼ばれています。紅葉は特に有名で、見ごろとなる11月上旬は特に多くの観光客が訪れ、「紅葉百選」にも選ばれている名所です。
鳴子川渓谷に架かる吊り橋「九重“夢”大吊橋」からは、九酔渓の360度のパノラマが楽しめます。