東京湾に浮かぶ唯一の自然島「猿島」。360度を海に囲まれた自然溢れる島は、かつて日本軍の要塞として使用され、貴重な遺跡が多数残っています。1年中バーベキューや釣りを楽しめるなど、島ならではのアクティビティがいっぱい!東京から約1時間でアクセスできるので、日帰りで気軽に遊びやすいのも魅力です。年間20万人が訪れる人気のレジャーアイランド猿島。今回はその魅力を、実際に島に上陸して探ってきました。

猿島とは

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

東京湾には計24もの島が存在しますが、そのうちの23は人工の島。猿島は東京湾に浮かぶ唯一の自然島で、大きさも最大規模を誇っています。

現在は無人島ですが、縄文時代・弥生時代の土器や人骨が発見されていることから、かつては人が住む島だったようです。

ところで、「猿島」という名前から猿が住んでいると思っている人はいませんか?

猿島は横須賀から1km以上離れた沖合に浮かぶ離島なので、実際は猿どころか、野生動物は一切住んでいません。

それでは、なぜ猿島と呼ばれるようになったのでしょうか? 名前の秘密は、鎌倉時代にまで遡ります。安房国(現在の千葉県房総半島南部)から、布教のために船で鎌倉へと向かった「日蓮上人」が、海上で嵐に遭遇。方角を見失い危機に陥っていたところ、一匹の白猿が現れて島へと導き、難を逃れることができました。それ以来、猿島と呼ばれるようになったという伝説が残っています。

幕末に入ると、外国の軍艦から江戸を守るため、猿島に日本初となる台場(砲台)が築造されました。明治中期には日本軍の所管となり、東京湾要塞の猿島砲台を築造。第二次世界大戦終了まで東京湾防御の要塞島として、重要な役割を果たしました。

現在は横須賀市が管理する猿島公園になり、豊富な自然を求めて多くの観光客が訪れるリゾートアイランドに変身しました。

猿島へのアクセス方法

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

猿島に渡るには、三笠桟橋から出港するフェリーを利用します。

車の場合は、「横浜横須賀道路」の横須賀ICから「本町山中有料道路」を経由して進みます。横須賀ICからは約10分ほどで到着。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=三笠ターミナルに隣接する三笠公園駐車場、『あそびのノート』より引用)

一番近い駐車場は、フェリーチケットを販売する三笠ターミナルに隣接した「三笠公園駐車場」ですが、周辺にはほかの有料駐車場もいくつかあります。

フェリーチケットの半券を提示すると料金が割引になる駐車場もあるので、ぜひチェックしてみてくださいね。

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(画像=横須賀中央駅東口を出たところにあるYデッキ、『あそびのノート』より引用)

電車を使う場合、最寄り駅は京浜急行の横須賀中央駅になります。東口改札を出て正面に見えるYデッキを進み、C階段を降りましょう。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

C階段にはフェリーのりばの案内看板があるので目印にしましょう。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=新港町交差点。写真手前の大きな道がよこすか海岸通り。右奥の建物は警察署です。、『あそびのノート』より引用)

C階段を降りた通りを真っ直ぐ進んでいくと、新港町交差点に到着。横須賀警察署が見えてきたら、交差点を左に曲がりましょう。

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(画像=三笠ターミナルに一番近いコンビニ「トモエ堂」、『あそびのノート』より引用)

よこすか海岸通りに沿って進み、「諏訪小学校前」交差点を右折するとコンビニエンスストア「トモエ堂」が見えてきます。トモエ堂のある角を左折し、約100m先が三笠ターミナルです。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

横須賀中央駅から三笠ターミナルまでは、徒歩約15分くらいで到着します。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

「荷物が多いので15分も歩きたくない…」という方は、横須賀循環バスを利用するのがおすすめ。

横須賀中央駅の2番バス乗り場から乗車し、「三笠公園」バス停で下車すると、目の前が三笠ターミナルです。

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(画像=『あそびのノート』より引用)

フェリーチケットは、三笠ターミナル1階で購入できます。往復大人1,400円・小学生700円・小学生未満は、大人1名につき1名まで無料です。

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(画像=『あそびのノート』より引用)

フェリー乗船までの待ち時間は、2階にある「猿島ビジターセンター」で猿島の全体マップ・歴史・見どころについて勉強しておきましょう。

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

三笠ターミナルと猿島間の航路を結ぶのが、フェリー「Sea Friend ZERO」。2019年11月に就航したばかりの新しい船です。

波が穏やかで天気が良い日には、2階のデッキから爽快な海の景色を見られるのだとか!猿島が目の前に近づいてくるたびに、冒険心がどんどん高まっていくことでしょう。

ちなみに私が出かけた日は波が高く、デッキは大きな波しぶきを被り続けている状態。とてもじゃないですが、船内からは出られませんでした。激しい揺れが続く船内はまるでテーマパークのアトラクションのようで、これはこれでとても楽しい体験でした。

フェリーは10分ほどで猿島に着岸しますが、ここで気を抜いてはいけません。高波の日は桟橋を渡るときに、大きな波しぶきがあがることがあります。スタッフの「歩いても走っても濡れるときは濡れます」というアナウンスに、えいやと桟橋に飛び出した私は、見事に体半分に波をかぶり濡れてしまいました。

剥き出しの自然が広がるリゾートアイランド猿島では、こういった小さなハプニングも楽しみのひとつ!濡れて怒っている人の姿はなく、みんなタオルで拭きながらも顔は笑っています。

余裕を持ってワクワクの冒険を楽しめるように、動きやすく汚れても良い格好で上陸しましょう。

猿島の入場料と利用時間

都心から日帰りで行ける無人島!「猿島」で神秘の自然と史跡巡りを堪能しよう
(画像=『あそびのノート』より引用)

かわいい猿のイラストが描かれたゲートをくぐって、いよいよ猿島に上陸です。

猿島では横須賀市に収める「猿島公園入園料」が、大人(中学生を除く15歳以上)200円、小・中学生100円が必要となります。支払いは現金のみです。

フェリーは、夏期(3月~10月)は9時30分〜16時30分、冬期(11月~2月)は9時30分〜15時30分、1時間に1本の間隔で三笠桟橋から出航しています。

無人島の猿島には宿泊施設がないので、その日のうちに必ずフェリーで戻ってこなければいけません。電気・水道・ガスが通っていない猿島で野宿にならないように、最終フェリーの時間はしっかりと調べてから出かけましょう。