現在、子どもがネットいじめの被害に遭っているため、法的措置を検討しているというのが、中学生の娘を持つ田中雅子さん(仮名・40代)です。
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「娘がオンライン上で、『あいつはカンニングをしている』『整形だ』など、いわれのない悪口を実名で書かれていたようで、『もう学校に行くのが怖い』と言っていて。また、実名で検索された際、『将来的に書き込みがずっと人目に触れるのではないか』と心配しています。これらオンライン上の誹謗中傷はどうしたら消すことはできるのでしょうか……」
対応が難しい“ネットいじめ”問題
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ネットいじめは外部から見えづらく、匿名性が高いという性質があるうえ、一度いじめで拡散されてしまった画像や動画、誹謗中傷などの内容を完全に消し去ることは困難です。
仮に、子どもがネットいじめを受けた場合、親はどんな措置がとれるのでしょうか?妻が知っておくべき法律をまとめた『妻六法』の著者であり、森法律事務所の副代表弁護士・森元みのり先生に聞きました。
## ネットいじめは犯罪になる?親はどう対処すべき?
――ネットいじめは法律上、どんな犯罪に当たるのでしょうか?
インターネット上で誰か特定の人物を誹謗中傷した場合は、民法上は不法行為になり、刑法上は犯罪になります。
――ネットいじめを受けた場合、親はどんな対処法を取るべきでしょうか?
いじめの証拠となる投稿やメールなどは、全て保存しておきましょう。スクリーンショットで画像として保存しておく際には、投稿日時やID、URLなどがわかる形で保存しておけば、法的な対応を取る際に役に立ちます。
そして、オンライン上に子どもに関する誹謗中傷が書かれた場合は、サイトの運営元に削除依頼を出すことができます。ただ、削除対応が行われたとしても再度書き込みが行われることもあります。完全にすべてを消すことは困難と言えるでしょう。