レトロな建物が多く残る城下町・山形市。旧県庁舎だった歴史的建造物をはじめ、桜が咲き誇る居城跡、さらに山形を代表する郷土料理「芋煮」が味わえるお店など、見どころ満載!今回は山形市内に初めて訪れた方でも十分楽しめる観光とグルメの楽しみ方をご紹介します。
山形市内ってどんなところ?
山形県の県庁所在地で、城下町の面影を残す山形市。中心地である七日町(なぬかまち)や旅篭町(はたごまち)には、「gura(グラ)」をはじめとした歴史ある建造物をカフェやショップ、レストランにリノベーションしたお店があり、ショッピングやグルメを楽しめるほか、歴史的なスポットもあり、1日観光を満喫できます。
散策するなら、山形市内を周遊する「ベニちゃんバス」を利用するのもおすすめ。山形駅東口から1時間に15分間隔で運行しており、七日町や旅篭町へは約7~10分でアクセスできます。運賃は100円(小学生は半額。未就学児は無料)で乗ることができるので、ぜひ観光の足に使ってみては。
【1】桜の名所「霞城公園」を散策しよう!
まずは山形市民の憩いの場で桜の名所「霞城公園(かじょうこうえん)」を散策しましょう。戦国時代、山形を治めた大名・最上義光(もがみよしあき)が整備、拡大を行った城跡の公園で、園内には櫓が残されています。
中でも、中央部に位置する「二ノ丸東大手門櫓(にのまるひがしおおてもんやぐら)」の内部は一般公開されており、山形城の古地図をはじめとした貴重な史料を見ることができます。
園内には二ノ丸東大手門櫓のほかにも、復元された櫓があります。2003年に石垣、2005年に大手橋、そして2014年に高麗門(こうらいもん)と枡形土塀(ますがたどへい)が復元された「本丸一文字門(ほんまるいちもんじもん)」もあり、美しい風景とともに発掘現場周辺を散策できます。
また1991年に復元された「二ノ丸東大手門」では、堀に沿って美しいソメイヨシノが咲き誇り、桜鑑賞を楽しめるほか、JR奥羽本線(おううほんせん)も走っており、山形新幹線や在来線が走っている姿も見ることができます。
さらに、毎年4月中旬から下旬の桜が開花している時期にあわせて「霞城観桜会(かじょうかんおうかい)」が開催されます。ソメイヨシノやベニシダレザクラなど、約1,500本の桜が咲き誇り、夜にはお堀沿いでライトアップが行われるので、あわせてチェックしてみましょう。
明治初期に建てられた歴史的建造物「山形市郷土館」
あわせて園内にあるレトロな建物「山形市郷土館」も見学しましょう。元々は明治11年に建てられた「旧済生館本館(きゅうさいせいかんほんかん)」と呼ばれる病院と医学校を兼ねた建物で、1階は十四角形、2階は十六角形、3階以上は八角形という不思議な形となっています。
館内は1階と2階を公開しており、明治時代に山形に赴任して治療や教鞭をとったオーストリア人医師・ローレツや医学、山形の郷土史に関わる資料が展示されているほか、1階では美しい日本庭園を見学できます。
【2】山形市内にあるレトロな建物を散策しよう!
100年の歴史を誇る山形のシンボル「文翔館」
山形市内の中心部・七日町や旅篭町には、江戸時代から大正時代に建てられた建物が残されています。旅篭町にある山形県郷土館「文翔館(ぶんしょうかん)」は、大正時代の建てられた旧県庁舎と旧県会議事堂。山形県の県政の歴史に関する資料が展示されているほか、定期的にコンサートや展覧会も開催されています。
3階では会議や選挙で使われた部屋を公開しているほか、知事室として使われていた執務室には、当時の様子がわかるように机や椅子、壁紙を再現しています。また2014年8月公開の『るろうに剣心 京都大火編』や同年9月公開の『るろうに剣心 伝説の最期編』の撮影にも使われたので、ファンの方も必見ですよ♪
町屋風の建物「水の町屋 七日町御殿堰」
また多くの商店が立ち並ぶ七日町にもモダンな雰囲気のある商業施設があります。「水の町屋 七日町御殿堰(なのかまちごてんせき)」は約400年前に生活用水や農業用水の確保のために造られた水路「御殿堰」を改修・修復したスポット。長屋風の建物には、そば屋やカフェ、米沢織の和雑貨のショップなどが入っており、グルメやショッピングを楽しめます。
山形の食材や特産品が揃う蔵造りの観光物産施設「山形まるごと館 紅の蔵」
また十日町にある「山形まるごと館 紅の蔵」は江戸時代、紅花商人として栄えた長谷川家の蔵屋敷を利用した複合型商業施設。地産地消をテーマにした飲食店や直売所、おみやげ屋があるほか、観光案内所もあり、山形市内の観光情報を手に入れられます。
【3】山形の麺グルメを堪能しよう!
山形名物・冷しラーメン発祥のお店「栄屋本店」
山形を代表する郷土料理と言えば「芋煮」ですが、実はご当地ラーメンを含めた麺料理も有名なんです!七日町にある「栄屋本店(さかえやほんてん)」は、山形で人気の「冷しラーメン」発祥のお店。「冷たいそばがあるなら、冷たいラーメンも食べたい」という客の要望から生まれました。
人気の「冷しラーメン」は、牛のエキスとカツオ節、昆布などでとっただしにごま油で香りを加えた醤油スープで作った一品。さっぱりとしたスープにモチモチとしたストレート麺との相性は抜群です。またトッピングされている「牛チャーシュー」は、噛めば噛むほど旨さが広がるので試してみて。
芋煮×手打ちの板そばが味わえるお店「焔藏」
山形県内にはそば屋が多くあります。その中で山形を代表するパワースポット「立石寺」に近く、JR山寺駅から歩いてすぐのところにある「焔藏(えんぞう)」は、山寺の宿坊「おのや」の伝統を継承したそば屋。最上地方にある大蔵村産のそば粉を使った手打ちのそばを使った料理を堪能できます。
人気メニューは山形の郷土料理「芋煮」と内陸地方で食べられる「板そば」がついた「芋煮小鍋板そば」。里芋と牛肉、ネギを醤油で煮込んだ芋煮は食べ応えがあります。板そばはそばつゆだけでなく、芋煮の醤油だしにつけて食べるのもおすすめです。