「食事所 巴」の蕎麦は玄そば自家製粉で本格的!
そんな「巴」の名をつけた「食事所 巴」では、地元の食材を使ったメニューが豊富。木曽の伝統的な発酵漬物「すんき」を使った すんきカレー や すんきとん丼 をはじめ、カレー、丼もの、定食、木曽牛コロッケ、五平餅などがありますが、今回オススメしたいのは、これまた歴史深い 地粉そば です。
地粉そば というのは、地元で栽培された蕎麦のことです。さらに、【道の駅 日義木曽駒高原】では地粉そば を、 玄そば のまま = 蕎麦の殻をつけたまま、石臼で自家製粉しています。
蕎麦をよく見ると黒いツブツブが。これが、まさに「玄そば」の証拠です。今では、殻を取り除き、つるっと食べられるように小麦粉を混ぜた蕎麦が一般的に出回っていますが、このように玄そばを石臼で挽いて作られた蕎麦は、食べる時に鼻から抜ける香りがなんとも心地よく、食べ応えがあります。
では、【食事所 巴】では、なぜこのような蕎麦にこだわっているのでしょうか?それは、この地で有名な人物「古畑 権兵衛」に由縁があります。
権兵衛が大好きだった蕎麦
【道の駅 日義木曽駒高原】から「伊那市坂下」までの約36kmの街道を「権兵衛峠」と言います。今では「権兵衛トンネル」ができていたり、この地で美味しい山芋は「権兵衛芋」と呼ばれているなど、何かと「権兵衛」という名はこの地では有名です。
なぜそこまで歴史に名前が遺ったかというと、江戸時代、権兵衛がこの険しい峠を整備して伊那へと道を作ったからです。
当時、木曽は地形が険しく道もなかなか作れないので、物を運ぶのが大変。お米の栽培もできませんでした。まさに主食が蕎麦。お米を手にいれるためには、厳しい峠を越えて伊那まで行かなければいけなかったんです。そこで活躍したのが 権兵衛。
超怪力で、男が10人がかりでも動かない大きな落石を、一人で避けてしまうほどだったとか!最初は、権兵衛が一人で岩を避けて道を拓いていましたが、その姿を見ていた村人がだんだん集まり協力しだし、整備できた街道が 権兵衛峠 と言われています。
そんな権兵衛のエネルギー源であったのが、まさに地元の玄そば。殻ごと挽いた蕎麦を100人前も食べていたという伝説も残っています。
だから、【食事所 巴】では、権兵衛が大好きだった蕎麦を提供しているのですね。道の駅で自家製粉するなんて、普通はあり得ません!相当のこだわりが伺えます。
食べてみればわかると思いますが、ツルツルと喉越しを楽しむというより、しっかり噛んで食べる蕎麦。お腹にしっかりたまります。
季節に合わせた蕎麦や新そばもうまい!
木曽は蕎麦の産地なので、秋から出始める新そばもとても美味しいです。熟成された蕎麦も味わい深いですが、新そばは香りが高くて、その時期ならではの味わいです。
また、夏季と冬季とでもおすすめメニューが変わります。
秋から春先にかけては、やはり きのこ がおいしので、きのこそば(750円)がおすすめ!
ヒラタケ、なめこなどなど、たっぷりきのこが入っています。
夏になると、冷たくて美味しい ぶっかけそば(800円) が出てきます。揚げ玉に絡んで美味しいのはやっぱり玄そばですね!
そのほかにも、美味しいものがいっぱいあるので、メニューを見てぜひ色々悩んでみてください。
最後に・・・
「蕎麦は二八(小麦粉2割、蕎麦8割)のような喉ごしツルっとするのが良い」など、それぞれ好みがあると思いますが、ぜひ、この黒いツブツブ入りの蕎麦も食べてみてください。蕎麦の香りも高く、食べ応えがあります。道の駅なのに、手間暇かけて、自家製粉しているのもすごいと思います。
そのほか、ささりんどう館 には、たくさん木曽の特産品が売られているので、売店物色も楽しいですヨ。
提供・トリップノート
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