環境DNAとは
環境DNAとは、生物から放出され、水や土壌などの環境中に存在するDNA。最近、環境DNAの技術は発達が著しく、希少種の分布地の調査や生物の存在量の推定などに利用されている。
ただし、DNAは生物から放出されると速やかに分解されるため、環境DNAから分析できるDNAの長さは通常数百塩基対までとされていた。
倉林敦准教授のコメント
倉林敦准教授は、「希少生物の研究には、なるべくその生物に影響を与えない方法を選択することが重要です。たとえ動物園・水族館で継代維持されている動植物であったとしても、生きた個体を直接利用することは避けるのが望ましいでしょう。実際、希少生物の多くは法律によって守られており、標本や飼育個体であってもその利用には制限がかかっていることが多いです。今回、飼育水から長いDNAの解析が可能であることが示され、DNAレベルの研究の多くが生物に全く影響を与えずに実施可能となったと言えます。また、「飼育水」にこれまでにない用途があることを示した今回の研究結果は、研究者にとっても動物園・水族館・博物館にとっても大変有益だと考えられます。」とコメントしている。
この機会に「Journal of Ichthyology」で研究成果をチェックしてみては。
提供・STRAIGHT PRESS
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