猫同士の喧嘩に巻き込まれ…
もちぎさんの“名誉の負傷”
――第16話では猫同士の喧嘩を止めに入ったもちぎさんが流血する様子が描かれていましたが、今は落ち着いているのですか?
もちぎ:今はそんなに喧嘩しないですね。昔は野良猫の喧嘩に誘発されて争ったり、猫がお互いに緊張して少し揉めたりしてましたけど、長年一緒に暮らしていたら折り合いが付いてきました。仲良くなくてもお互いの距離感を分かってるんだなと感じます。
――最初の頃はもちぎさんが引っ掻かれて病院に行ったりされてましたね。
もちぎ:いまだに手首に傷跡がめちゃくちゃ残ってます。ワンちゃんや猫ちゃんを飼っている人は何かしら傷を負っていて「名誉の負傷(笑)」と言ったりしますけど、気持ちは分かります。
――漫画の中で、お部屋がにおわないように脱臭機を複数台設置していると描かれていたんですが、綺麗好きなのですか?
もちぎ:あたい、綺麗好きなんですかね?(笑)。食卓の隣に猫のトイレ置いてますし、人間のゲロとかいっぱい受けて衛生面とか気にしたら負けな仕事ばかりしてきたんですけど。基本ズボラですけど、こだわるところはこだわるみたいな感じです。
掃除は毎朝ひと通りして、トイレも用を足したらその都度掃除しています。YouTubeでも猫のトイレ環境や脱臭機のことを載せてるんですけど、人と猫は清潔に対する軸が違うので、両方が幸せに共生するためにもちゃんとしようと思ってます。
ゲイは猫を飼ったら終わり?
左から、ネココ、ヤンゴトナキ
――表紙に「ゲイが猫を飼ったら終わりよ!」とありますが、実際にはどうでしたか?
もちぎ:猫と暮らし始めて得るものも我慢するところもあったとは思いますけど、全然後悔はしてないです。
あまり知らない人が来たら猫がビックリすると思って、基本的には家には友人しか入れないんです。自分が人と一緒にいたいとか、誰かに会いに行くために家を長く空けたいと思わないタイプなので、猫と一緒に暮らせるところはあるかもしれません。
――もちぎさんの別作品に登場する恋人的な存在の「オジイ」さんはネチコヤンたちに会ったりしているのでしょうか?
もちぎ:たまに会っていますよ。そのあたりのことはこれから物語に出そうと思ってます。この漫画のテーマは「家族」なので、「猫は家族なのか?」とか「飼い主に新しい家族ができたらペットはないがしろになるのか?」ということを描いていきたいと思います。
本の中で「ゲイは結婚したり子どもを作ったりできないから猫を飼ってるの?」について描きましたけど、ゲイじゃなくても結婚や子どもをどうするかは選ぶことができる時代になってきていると思いますから。
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