4.猫の「目やに」の異常を検知するために
大切なのは普段から愛猫をよく観察しておくことです。正常な状態を知っておくと、異常な目やににいち早く気付けます。
健康な目やにが出ていたら、ウェットティッシュなどでそっと取り除いてあげましょう。もし猫が嫌がったら、すぐに離してあげてください。押さえつけられると、ボディタッチに嫌なイメージを抱いてしまいます。猫にとって、顔のパーツ、手足、お腹は敏感な部分。日々、顔、耳、手足、背中、お腹をやさしくなでて、ゆっくり慣れさせていきましょう。
ボディタッチに慣れさせておくと、いざ治療が必要になった時にも過度なストレスを与えることがなく安心です。
5.嫌がる猫の「目やに」の上手な取り方のコツ
大切なのは、無理に取ろうとしないことです。嫌がる猫を押さえつけて取ろうとすれば、愛猫との信頼関係が崩れてしまうでしょう。嫌がるしぐさを見せた時は離してあげてください。ごほうびを与えながら、少しずつ慣れさせていきましょう。
❶ウェットティッシュまたはぬるま湯で湿らせたガーゼとごほうびを用意します。
❷やさしく抱っこして、ごほうびを与えながらウェットティッシュやガーゼでやさしく目元をさわります。
❸「おりこう」とほめて、目やにを取ります。
猫の目元はとてもデリケート。乾いたティッシュや布でゴシゴシこすってしまうと、目や皮膚を傷つけたり、病気を悪化させたりする可能性があります。ウェットティッシュやぬるま湯で湿らせたガーゼでやさしく取り除いてあげましょう。
6.愛猫に嫌がられずに目薬を差すコツ
猫の正面から目薬を差すと嫌がります。やさしく声をかけつつ、後ろから点眼してください。ポイントは、ごほうびを与える前に目薬を見せないことです。ごほうびを与えた後に目薬を差し、点眼した後にもごほうびを与えてください。目薬にプラスのイメージを付けていきましょう。
❶猫がなめやすい位置にごほうびを持ちます。
❷やさしく声をかけながら、後ろからまぶたをめくり、白目部分に目薬を差します。
❸「おりこう」とほめて、ごほうびを与えます。
黙々とケアをすると、飼い主さんの緊張が猫に伝わって嫌がられてしまいます。やさしく声をかけながらケアしてあげてください。たくさん遊んだ後や休んでいる時など落ち着いている時にすると、比較的スムーズに進みます。
また、点眼液が苦手になってしまった場合に、眼軟膏に切り替えると嫌がらないこともあります。眼軟膏とは目に入れるための軟膏のことで、清潔にした指先に米粒の半分くらいの量を取り、瞼の内側にそっと入れてあげます。その後、眼全体に広がるよう優しく瞼の上からマッサージをします。瞼からはみ出た余分な眼軟膏はウェットティッシュ等で拭き取ります。すべての目薬に眼軟膏があるわけではありませんので、利用は一部の目薬に限られます。
人間の目薬はNG!困った時には動物病院へ
ペット用目薬と人間用目薬では成分量や配合が異なるものもあります。WEBで購入できるペット用目薬もありますが、症状に合わなければ病気が悪化してしまう可能性も。最悪、失明につながってしまう場合がありますので、必ずかかりつけの獣医師に処方してもらいましょう。
7.まとめ
小さい目やになら生理現象の範囲内ですが、色、量、固まり具合によっては病気のサインかもしれません。異常な目やにに気付かず、「そのうち取れるだろう」と放置すると、治療が困難になってしまいます。日頃からよく観察して正常な状態を把握しておきましょう。
また、いざ治療しなけばならなくなった時に余計なストレスを与えることがないよう、敏感な部分へのボディタッチにも慣れさせておくことをおすすめします。
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