国際的なリゾート地としてその名を轟かせているニセコ。2016年には地価上昇率日本一となるなど、現在でもインバウンド需要による商業施設の建設ラッシュが続いています。外国人の移住や長期滞在のための施設も多く、異国の雰囲気さえ放っている特異なリゾート地として現在進行形で成長しているエリアです。そんなニセコで道産子絶賛の地元の人気店を4軒紹介いたします。行列ができるほどのその味に、あなたもきっと魅了されるはず!
はじめに
ニセコとはどこでしょう?こんな質問はおかしいと思われるかもしれませんが、道内の人がひとくちに「ニセコ」と言うときには、決して「ニセコ町」だけを指しているわけではないことが多々あります。むしろ倶知安(くっちゃん)町とその周辺、あるいは羊蹄山麓にある町のほとんどを指している場合があります。
倶知安町やニセコ町はすぐ隣り合っているので、このあたりを車でドライブしているとどこであっても「ニセコ」と表現してしまう、ということですね。今回もニセコの名店と言いつつ、倶知安町と真狩(まっかり)村が含まれているのはそういった理由になります。
JRニセコ駅の構内にある茶房「ヌプリ」は知る人ぞ知るカレーの名店!
JRニセコ駅構内にある小さなお店「ヌプリ」は喫茶店でありながら、カレーが美味しいことで有名。北海道は車社会なのでJRニセコ駅は利用したことがないという人でも、カレー目当てに駅舎に足を踏み入れたことがあるという人は少なくないはずです。
壁には古時計がいくつも飾られており、少しガタついたテーブルはすべてが古いミシン台を利用したもの。レトロな店内でいただくカレーは、コクのある甘さと後からやってくるスパイシーさが特徴的です。家で作るカレーとはひと味もふた味も違う、専門店で食べるカレーに似ているかもしれません。
小さなお店で席数も少なめなので、週末の昼時は混み合います。時間帯をずらして行くのがオススメです。9〜10月のハロウィンシーズンにはたくさんのカボチャが駅前に飾られ、絶好のフォトスポットにもなっているんですよ!
ちなみに、「ヌプリ」とはアイヌ語で「山」の意。羊蹄山(ようていざん)をはじめ、ルスツにニセコひらふにニセコアンヌプリ、チセヌプリと、多くの山々に囲まれたスキーリゾート地にふさわしい店名です。
牧草ロールにトラクター!フォトジェニックが叶う高橋牧場の「ミルク工房」!
今やニセコを代表するスイーツの名店、高橋牧場のミルク工房。筆者もここの牛乳の味が濃厚なさっぱり味のソフトクリームと、酸味と甘さのバランスが絶妙なのむヨーグルトの大ファンです。
旅行雑誌の編集者だった15年も前から、こちらののむヨーグルトを機会があるごとに推していたのですが、当時に比べてスイーツの種類が豊富になり、工房はどんどん大きくなり、新しい施設も続々と増え、ついには東京吉祥寺にも出店とのこと。新鮮なミルクの味を生かしたシンプルな味わいは、誰もが認めるところとなりました。
ミルク工房の敷地内には、カフェやレストランの他にチーズ工場やピザショップなども併設。さらにはキャンドルや木材で作られたお土産にぴったりの雑貨を扱っているショップや、とんぼ玉やアクセサリー作りなどが楽しめるとんぼ玉工房もあります。
さらに嬉しいのはニセコのシンボル「羊蹄山」がバッチリ映るフォトスポットが用意されていること!牧草ロールとトラクターは記念撮影用に置かれているので、どこから写しても絵になります。乗ったり触ったりしてもOKなので、家族やカップルで存分に北海道らしさを味わってください!
麺食いをうならせるおいしい蕎麦なら「手打蕎麦いちむら」へ!
羊蹄山の麓に位置する手打蕎麦いちむら。写真では雲に隠れてしまったのですが、天気が好条件に恵まれれば、建物の後ろには雄大な羊蹄山がそびえ立っています。木材をふんだんに使用した温もりある店内でいただくお蕎麦は絶品!麺食いが好んで通う、ツウ好みの手打ち蕎麦を提供しています。
おいしさの秘密は黒松内産の契約農家から仕入れた原そばを自家製粉し、毎日手打ちしていること。ダシには5種類もの節を使用し、コシの強いそばに負けない濃いダシに仕上げています。
その他の食材も地元や道内産にこだわっているだけではなく、そばに使用する水がニセコの天然水というこだわりぶり。ニセコの大自然の恩恵を受けた蕎麦になっています。
好みに合わせて十割そば、二・八そばを選ぶことができ、アレルギーの方にはうどんも用意しているとのこと。麺好きなら一度は食べて損はないでしょう!