先住猫がいる場合の注意点

猫とすでに暮らしていて、さらに新たな猫を迎えたいという方も多いでしょう。ここでは、先住猫がいる場合の注意点について解説していきます。

先住猫を優先

先住猫に対しての飼い主の接し方が、多頭飼いの成功のカギを握るといっても過言ではありません。

先住猫にとって、急に環境や飼い主の態度が変わることは大きなストレスになります。また、先住猫にとって家は安心してくつろげる縄張りです。自分の縄張りに入ってきた猫に対して警戒心を抱くことは想像できるでしょう。

ストレスを与えないポイントは、先住猫の生活リズムを崩さないよう、今までの生活リズムを守ることです。例えば、飼い主が新しい猫にかかりっきりになってしまうとヤキモチを妬いてしまう場合も考えられます。遊ぶ時間やケアの時間、ごはんやおやつなども、まずは先住猫を優先することでストレス軽減につながるでしょう。

多頭飼いになっても、一対一でスキンシップをとり、変わらないコミュニケーションを心掛けることが大切です。

病気やウイルスの検査を行う

新入りの猫に病気がある場合、他の猫に感染してしまう可能性も考えられます。まずは病気の治療を優先し、すぐに対面させることは控えましょう。また、必ず先住猫もウイルスなどの検査を受けてから対面させる必要があります。

万が一、感染がわかったら獣医師とよく相談して治療を進めましょう。その場合はお迎えする時期などを再考する必要もあります。さらに、お迎えする前にノミ・寄生虫のチェックと対策を行っておきましょう。お迎えするときはもちろん、お迎えした後も、全ての猫に対して定期的にワクチン接種を行うことも必要です。

先住猫と新入り猫を隔離できるスペース確保

先住猫と新入り猫がすぐに仲良くできるとは限らないため、しばらくは別々に暮らせるように空間を確保しておきます。また、対面後、相性が合わない場合もあるので、そうなった場合でも離れて暮らせるようにしておきましょう。

対面させる場合のステップも大切です。以下のようなステップで、猫同士ストレスを感じないよう、慎重に慣らしていきましょう。上手く慣れるかは、猫の性格や相性にもよります。焦って進めずに、猫のペースに合わせて時間を掛けて慣らしてあげましょう。

【対面させる場合のステップ】

  1. 別々の部屋で生活させる
  2. お互いの気配を感じさせる
  3. ケージ越しで対面させる
  4. ケージなしで触れ合わせる

新入りの猫のケアも重要

猫の多頭飼いの注意点や失敗しないためのポイント!ケアの方法も解説
(画像=『犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)』より引用)

新入りの猫の居場所を作るためにも、猫同士の顔合わせを丁寧に行う必要があります。

前項で解説したようなステップで、徐々に先住猫との距離を縮められるようにしましょう。新入りの猫には大きめのケージを用意し、最初はその中で暮らしてもらうのもおすすめです。慣れるまでは、布をかけるなどして外が見えないようにする、などの方法もあります。

また、家のにおいに慣らすため、新入り猫の使用するグッズは早めに出しておくのがよいでしょう。先住猫と対面させる際は、慣れるまで飼い主の目が届く範囲で対面させます。猫が怯えている場合は、無理をして対面させずに、時間を掛けて様子を見ながら徐々に慣れていってもらいましょう。

まとめ

今回は、猫を多頭飼いしたい方に向けて飼い方のポイントや準備について解説してきました。

多頭飼いは、すべての猫の健康管理・安全管理を行う必要があることを押さえておきましょう。また、猫同士の相性が合うかも重要です。ストレスを感じていることを察知したら、別々に暮らせるように対処する必要もあります。

先住猫がいる場合、対面には特に気を払う必要があります。時間を掛けてステップを踏んで対面させましょう。その後も先住猫、新入り猫ともにストレスを感じず過ごせるよう、常に様子を見守ってあげる必要があります。

猫の負担とともに、飼い主自身の負担も考慮し、適切な数の猫と暮らす選択をしましょう。


提供・犬・猫のポータルサイトPEPPY(ペピイ)

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