子供が産まれても夫への憎しみは増すばかり
「たとえば、ベビーカーを選んでいるときに、カタログに載っている幸せそうな家族の写真を見て『我が家にはもうこんな光景はありえないんだな』と涙が出てきたり。
お腹の子が逆子で帝王切開に決まったときは、真っ先に『それなら夫が立ち会わなくても自然だな、よかった』と思ってしまって。そんなお産、悲惨ですよね……」
いざ子どもが産まれれば気持ちも落ち着いてくるかと思いきや、夫への憎しみは増すばかり。悪夢は一向に終わりません。
「娘を可愛いと思うと同時に、『こんな可愛い子がお腹にいるときに夫は浮気をしたんだよな』と思ってしまう悪夢。夫がかいがいしく娘の世話をしていても、『この子のことを忘れて浮気したくせに』と思ってしまう悪夢。
そして、そんなふうに思うたびに夫のことを冷たく無視したり、浮気話を蒸し返し罵(ののし)ったりしてしまうんです。夫は我慢して謝罪を繰り返していましたが、しんどかったでしょうね。笑顔や口数がどんどん減っていきました」
そんな我慢が限界にきたのか、ある日とうとう夫は胃潰瘍に。そして……。
小倉優子に共感・安田美沙子には「正気の沙汰じゃない」
「私に病院での診断結果を伝えたあと、離婚を切り出してきました。『許されないことをしたのは自分だけど、許されない生活が続くのは辛い。申し訳ない』と。私も精神的に限界だったので、仕方ないなと思いました」
とはいえ、まだシングルマザーになる勇気はなかった上田さん。ひとまず別居し、お互いの体や気持ちが落ち着いてから離婚か復縁に向けて話し合うことに決めたとか。
「いまは別居して2か月ですが、何事もなかったように復縁はないかな……と現段階では思っています。夫は基本的にやさしいし子煩悩だし手放し難い人ではあるのですが、“妊娠中の浮気”はそれを上回るダメージで……。
妊娠中に不倫された有名人も多いですが、小倉優子の離婚報道には共感して泣いてしまいました。一方で、『人は誰しも失敗する』とゲス不倫夫を許した金子恵美議員は理解できない。『そんな正論で気持ちの整理つく?』と。
『逆に仲が深まった』みたいなことを言っていた安田美沙子も、私からすれば正気の沙汰じゃない。少なからず無理しているはずで、いつか絶対にひずみが生じると思いますね」
妊娠中の不倫が女性に与えるダメージは、やはり測り知れないものがあるようです。
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<TEXT/丸本綾乃 イラスト/鈴木詩子> 丸本綾乃
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