カラオケがピンチです。帝国データバンクのリリース(1月29日)によると、売上ベースに換算した2021年度の市場規模は、1400億円程度。新型コロナウイルス感染拡大前の2019年度から6割近い減少で、ピーク時の規模からすると3割程度にまで縮小してしまいました。

ピンチのカラオケでいまだに人気、意外な鉄板曲6選「残酷な天使のテーゼ」はもう28年
(画像=『女子SPA!』より引用)

ピンチのカラオケで、ずっと歌われているのは

 カラオケボックスの店舗数も下降の一途。2020年度には、前年から908店減った8436店となり、過去最大の下げ幅だったそう。度重なる緊急事態宣言やまん延防止措置の影響は甚大で、繁華街の「ナイト需要」が見込めない現状が浮き彫りになっているのです。

ピンチのカラオケでいまだに人気、意外な鉄板曲6選「残酷な天使のテーゼ」はもう28年
(画像=『女子SPA!』より引用)

そんなジリ貧のカラオケですが、ランキングを見て、あることに気づきます。けっこう古い曲が強いのです。「ドライフラワー」(優里)や「うっせぇわ」(Ado)、「夜に駆ける」(YOASOBI)や「マリーゴールド」(あいみょん)などの新しい曲にまじって、20年くらい前のヒット曲がいまだに歌われている。

 それも、サザン、ミスチル、B’zとか宇多田ヒカルのようなミリオンヒットではなく、もう少し小規模なスマッシュヒットと呼ばれる曲が多いことも興味深い点です。当時は一生懸命覚えたTKサウンドが全く見当たらないのにもびっくり。  というわけで、カラオケならではのロングヒットをいくつか見ていきましょう。(ランキングは1月末時点)

①「残酷な天使のテーゼ」 高橋洋子

  (1995年 アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』OP曲 オリコン最高27位  カラオケ週間ランキング 1月30日付DAM12位 JOYSOUND8位)

ピンチのカラオケでいまだに人気、意外な鉄板曲6選「残酷な天使のテーゼ」はもう28年
(画像=『女子SPA!』より引用)

高橋洋子ミニアルバム「EVANGELION EXTREME」(キングレコード)

 昨年の紅白でのパフォーマンスが好評を博しました。カラオケ文化にどっぷりのアラフォーエヴァ世代が熱唱する絵が浮かんできますね。<ほとばしる熱いパトス>とかの90年代っぽいフレーズが懐かしい。

②「奏(かなで)」 スキマスイッチ

 (2004年 オリコン最高22位 カラオケ週間ランキング DAM21位 JOYSOUND32位)

 中古車販売の「ガリバー」のCMソング「全力少年」と並ぶ、彼らの代表曲。流麗なピアノと弦楽器のアレンジメントに、言葉数の多い歌詞をはめ込んでいくスタイルはJポップの王道。裏声を多様するサビも、カラオケファンの挑戦心をくすぐります。

 ③「小さな恋のうた」 MONGOL800

 (2001年 シングル発売なし  カラオケ週間ランキング DAM30位 JOYSOUND31位)

 2000年代前半に、シーンを席巻したインディーズバンドブーム。メロディアスなパンクロックをベースに、若者の心情を歌い上げる曲が多くリリースされました。 この曲もそんなムーブメントから生まれた一曲と言えますが、いま聞くと潔いほどシンプルで、かなり骨太なサウンド。あの小田和正もカバーした名曲です。