育休中ママにとって、大きな収入源となる育児休業給付金。 条件をクリアしていれば、扶養内で働くパート主婦も支給されるのだとか。 今回は、「育児休業給付金」をテーマに、
・育児休業給付金とは?
・育児給付金が支給されるケース、されないケース
・押さえておきたい! 手続き方法と、注意点
育児休業給付金とは、どんな制度?
育児休業制度は、雇用継続支援策の一つ。
女性が社会進出するようになってきたことに伴い、出産後も働き続けられるようにと1972年に考案。
1975年に育児休業法が成立し、1992年には、男性も育休を取得できるようになるなど、何度か改正されています。
この制度は、正社員だけでなく、パートや派遣社員であっても取得する権利があります。
しかし、2015年に労働政策研究・研修機構が非正規社員と企業に対して行ったアンケートでは、パートタイマーで約4割、契約社員などのフルタイム有期雇用者で約3割と、正社員に比べ低い実施率となっています。 さらに、取得後仕事に復帰する人は正社員7割に対して、パートは5割というのが実情のようです。
そこで、直近では2017年法律が改正され、取得条件を緩和し、パートでも育休が取得しやすくなりました。
育休取得に必要な条件は、以下の通りです。
1)申請をしたときに、(同一事業者に)1年以上雇用されていること
2)子どもが1歳6ヶ月になる時点で、雇用契約の期間が満了することが明らかでないこと。
つまり、1年以上働いていて、復帰するかどうか決まっていなくても、契約終了が決まっていなければ、取得資格はあるということです。
育児休業給付金は、育児休業中、子どもが1歳になるまでの間(2歳まで延長可能)、雇用保険から支給される手当です。
育児休業給付金もらえるケース、もらえないケース
育児休業給付金は、育児休業開始から180日までは休業前の賃金日額の67%、181日目以降は50%が支給されます。
日額の計算方法は、休業前6か月間(180日間)の合計金額を180日で割って算出します。
給付開始時期は育児休業に入ってからおおむね3か月後になり、原則として2か月に1回の支給になります。
給付金をもらえる条件は、育休取得の条件とは異なり、以下の通りとなります。
育休前の条件
・雇用保険に加入している
・休業前の2年間で11日以上出勤した月が12か月以上ある
育休中の条件
・休業前の8割以上の賃金が支払われていない
・働く日数は月10日以下である(勤務時間が月80時間以下である)
育児休業給付金は雇用保険から支給されるため、雇用保険に加入は必須になります。 万が一加入していない場合は、遡って加入することも可能ですので、手続きできないか相談してみるのも良いでしょう。
ちなみに、一定期間以上、雇用保険に加入していれば対象となるので、夫の扶養枠内であるかどうかは問われません。
12か月の勤務期間については連続していなくても、合計して12か月あれば大丈夫です。
押さえておきたい! 手続き方法と注意点
育休の申請は、出産日から起算して58日目から4か月となる月の月末までに行わないと給付されなくなります。 申請に必要な書類は、
・育児休業給付受給資格確認票
・育児休業給付金支給申請書
になりますが、初回の手続きは必ず会社から行ってもらわないといけないので、会社に提出して手続きをしてもらいます。
給付金支給中は月の労働が80時間以内となっています。 労働時間がそれを超えた場合、あるいは、給付金額と給与の合計が育休前の給与の80%を超えた場合、超えた分だけ減額して支給となります。
産休・育休に入り年収が201万円以下であれば、夫は配偶者控除を受けることができます。 夫の所得税・住民税を抑えるとともに、保育料も抑えることができます。
子どもが1歳を迎えて復帰が難しい場合には延長申請ができます。その場合には、保育園の入園を断られたなど証明できる書類を用意しましょう。
パートであっても条件を満たしていれば育休や育児休業給付金は受けることができます。
原則として1年間の給付期間がありますので、賢く活用しましょう。
大体いくら給付金がもらえるのか自動計算してくれるサイトもありますので、それらも活用しながら事前に出産にかかわるおおよその収支を計算できているとお金の面で安心ですね。
提供・しゅふJOBナビ
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