日本のみならず世界中で人気を博したトルコの宮廷歴史ドラマ『新オスマン帝国外伝~影の女帝キョセム~』シーズン2で登場したムラト4世や王女ファリア、イブラヒム、キョセム妃などに関連するイスタンブールのスポットをご紹介します。
1. ムラト4世とファリアが結婚した「ガラタ塔」
発明家のヘザルフェン・アフメト・チェレビが人工の翼で飛行を試みたり、ムラト4世とトランシルヴァニアの王女ファリアが結婚の儀式を執り行ったのは、イスタンブールの新市街にあるガラタ塔です。
ドラマの序盤から登場し、場を和ませるような人物として描かれていたヘザルフェン・アフメト・チェレビは実在する人物で、史実でもこの塔からアジア側の大陸までの飛行に成功したとされています。
ガラタ塔は1348年、当時そこに住んでいたジェノヴァ人によって建てられ、市内の火災を見張るため監視塔、牢獄として使われていました。現在、塔の上階は展望台となっており、イスタンブールの大パノラマを楽しむことができます。
2. 狂人イブラヒムが眠る「アヤソフィア」
兄のムラト4世が即位した後、トプカプ宮殿のハレムの奥にある部屋(通称黄金の鳥籠)に幽閉されていたイブラヒムは次第に精神の均衡を崩していき、その後、オスマン帝国第18代目のスルタンの座に就いてもその病のせいで上手く統治することができませんでした。1648年、イブラヒムは大宰相ヘザルパレ・アフメトとともに殺害されて、イブラヒムの治世は幕を閉じました。
彼の霊廟は独自に造られることはなく、亡骸はアヤソフィアにあるムスタファ1世の霊廟に葬られました。ムスタファ1世はシーズン1に登場したスルタンで、イブラヒムの叔父にあたります。
アヤソフィアは2020年7月に博物館からモスクに転用されました。見学の際の注意点などはこちらの記事をご覧ください。
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