お金持ちが多い都道府県というと、大企業が多い東京や、豪華なイメージが強い愛知などを想像する人が多いかもしれません。今回は、総務省の家計調査(2020年)のデータをもとに、お金持ちが多い都道府県がどこなのかを検証してみました。
いちばん貯蓄が多いのは東京都
まずは、平均貯蓄額が多い都道府県の県庁所在地・政令指定都市を見てみましょう。ここでは、2人以上世帯の平均貯蓄額を参照しています。
【平均貯蓄額が高い都道府県】
1位:東京都(東京都区部)2,542万円
2位:愛知県(名古屋市)2,333万円
3位:千葉県(千葉市)2,207万円
4位:神奈川県(横浜市)2,163万円
5位:徳島県(徳島市)2,098万円
貯蓄額は、やはり東京が1位でした。
北陸・甲信越地方は貯金好きが多い?
続いて、銀行の普通預金と郵便貯金などを合わせた「通貨性預貯金」の金額が多い地域を見てみましょう。貯蓄は、預貯金に保険や有価証券などを合わせたものですが、預貯金の保有額だけを比べてみると、また異なる傾向があることがわかりました。
【通貨性預貯金の保有額が高い都道府県】
1位:山梨県(甲府市)808万円
2位:長野県(長野市)845万円
3位:福井県(福井市)729万円
4位:岐阜県(岐阜市)704万円
5位:和歌山県(和歌山市)665万円
1位は山梨、2位は長野でした。他にも6位に新潟県、10位に富山県がランクインしていることから、北陸・甲信越地方は安定志向の方が多いという地域性が見てとれます。
住宅ローン額の多い都道府県
2人世帯の負債のうち多くを占めるのが、住宅ローンなど住居や土地に関わるものです。住宅・土地のための負債の多い都道府県を見ることで、そのエリアの住環境が見えてくるかもしれません。
【住宅・土地のための負債額の多い都道府県】
1位:埼玉県(さいたま市)909万円
2位:愛知県(名古屋市)796万円
3位:石川県(金沢市)778万円
4位:神奈川県(川崎市)773万円
5位:静岡県(浜松市)759万円
負債額トップは埼玉県でした。さいたま市や川崎市は都心からのアクセスも良いので、都内で働く人が郊外に家を建てるというトレンドは今なお根強く残っているということがわかります。豪華な家を持つイメージの名古屋市や、北陸新幹線が通り最注目されている金沢市がランクインするのも納得感がありますね。