幽霊やオバケは怖いのに、ホラー映画を観たくなってしまう人は多いのではないでしょうか。ホラー映画を観ると副交感神経が優位な状態になり、ストレス発散にもなるそうです!
今回は、ホラー映画の中の王道で、とんでもない恐怖を抱く『ヘレディタリー 継承』を紹介します。簡単なあらすじやネタバレ、『ヘレディタリー 継承』の謎についても解説していくので、気になる方はチェックしてみましょう。
映画【ヘレディタリー/継承】とは
鬼才アリ・アスター監督の長編映画デビュー作
『ヘレディタリー 継承』は『ミッドサマー』でお馴染みのアリ・アスター監督が手掛けています。アリ・アスター監督は、アメリカン・フィルム・インスティチュートで映画を学んだ後、父親に性的虐待をされる子供の話や、息子を撃愛する母親の狂気を描いた作品など短編作品を生み出し、注目を集めました。
その後、2018年に『ヘレディタリー 継承』で長編監督デビューを果たし、多くの批評家や映画監督から高い評価を得たのです。
ヘレディタリー/継承】は正統派ホラー映画
アリ・アスター監督のホラー映画は、お化けやゾンビなどが登場しないのが特徴でしょう。『ヘレディタリー 継承』も同じく、心霊キャラは出てきません。しかし、オバケが出ないならホラー映画が苦手でも見れるかもしれない!と挑戦するのは、あまりおすすめできないのです。
なぜなら、『ヘレディタリー 継承』はオバケこそ出てこないものの、子供が殺されてしまい取り付かれるなど狂気じみた内容となります。ジャンルで言えばスリラーホラーで、雰囲気が似ている作品を挙げてみると『エクソシスト』や『キャビン』ではないでしょうか。
こういった作品は、オバケが出てくるホラー映画よりも違うサイコパス的要素のホラー感が満載なので、スリラーホラーが好きな方にはおすすめの作品となります。
【ヘレディタリー/継承】の簡単なあらすじ
さっそく『ヘレディタリー 継承』のネタバレなしの簡単なあらすじを紹介します。主人公のアニーは、夫のスティーブン、息子のピーター、娘のチャーリーの4人家族です。ある日、アニーの母であるエレンが亡くなり、家族たちは身内だけで葬儀をあげました。
エレンはチャーリーを可愛がっており、チャーリーもエレンに懐いていた為、チャーリーはエレンの死をすぐには受け止められない様子です。そんな中、幼い頃から母の行動や言動に理解できなかったアニーは複雑な気持ちを抱いていました。
エレンの死から数日後、不可解な現象が起こるようになったのです。また、追い打ちをかけるようにチャーリーが死んだ鳥の首を持ってきたりと不振な行動し始め、一家は次第に恐怖に飲み込まれていくのでした。
【ヘレディタリー/継承】結末までの『ネタバレ』あらすじ
次にネタバレを含む『ヘレディタリー 継承』のあらすじを紹介します。『ヘレディタリー 継承』を既に観たがストーリーを整理したい方、まだ観てないけどネタバレが気にならない方、どういったストーリーなのか知りたい方は参考にしてみて下さい!
『ネタバレ』あらすじ①母エレンの死とアニー
ミニチュア模型を作るのが仕事のグラハム家のアニーは、夫のスティーブンと、息子のピーター、娘のチャーリーの4人家族です。チャーリーは一人を好む性格で屋根裏部屋で過ごしていました。ある日、アニーの母エレンが亡くなり小さなお葬式をし、アニーはスピーチをします。
それでもチャーリーは無心で絵を描いており、興味を示すことはありませんでした。葬式が終わったグラハム一家はエレンの死によりアニーは眠れず、ピーターとチャーリーも勉学に励めずにいます。
そんな中スティーブンにエレンの墓が荒らされたと連絡が入りますが、アニーは不眠で不調だったため秘密にしておくことにしました。それからと言うもの、チャーリーが鳩の首を斬り持って帰ってくる不気味な行動をし始めたり、アニーはエレンの例の気配を感じたりとグラハム家に異変が起こり始めます。
アニーはエレンを失ったことで気が病んでいると思い、カウンセリングを受けに行き自分の今の気持ちを話しました。それに加えて、幼少期から母との関係は良好ではないことも告白したのです。
その後、ピーターは友達からパーティーに誘われますが、人付き合いが苦手なチャーリーも連れて行ってほしいとアニーが頼みます。母の頼みを承諾したビーターはアニーを連れてパーティーへ行くのでした。
『ネタバレ』あらすじ②チャーリーの死
ピーターとチャーリーはパーティー会場に着きました。ピーターは女の子に声をかけたり、別室でマリファナを吸ったりはじけたいのですが、人見知りの上に知り合いが誰もいないチャーリーはピーターから離れようとしません。
痺れを切らしたピーターは強引にチャーリーと別行動を取り仲間の元へ行ってしまいました。一人になったチャーリーは何もすることがないのでケーキを食べます。しかし、口にしたケーキにはチャーリーがアレルギーを持っているナッツが入っており、チャーリーは発作が起き倒れてしまうのです。
チャーリーの様子が見えたピーターは急いで車で病院に連れていくことにしました。車内でも発作が続いているチャーリーは酸素を多く吸い込みたいため、車の窓を開けて空気を吸おうとします。
ところが、動物の死骸がありピーターが咄嗟にハンドルを回したことで、電柱と接近し車から顔を出していたチャーリーの首が飛んでしまいました。一瞬の出来事で放心状態のピーターは、そのまま帰宅し妹の死を親に告げることなく自分の部屋に籠ってしまったのです。
翌朝、車の中にいる首がないチャーリーを発見したアニーは、驚愕します。この事件をきっかけにアニーとピーターの中に亀裂が入り、直視できないほどの娘の最後を見たことでアニーは心身共に憔悴しきってしまいました。
『ネタバレ』あらすじ③崩壊していく家族
憔悴しているアニーは救いを求めるように、家族を失った人が集うカウンセリングに向かいます。そこで、息子と孫を亡くしたジョーンに出会い後日二人だけで会うことになりました。再開するとジョーンは自宅を見に来てほしいとアニーを自宅に招きます。
自宅に着くと、ジョーンは降霊術を使い死んだはずの孫を呼び出します。すると、降りてきた孫がジョーンの言うとおりに行動している光景を見て、アニーは自分も降霊術を使いチャーリーを呼び出そうと決意したのです。帰宅すると、アニーはスティーブとピーターに降霊術でチャーリーを呼びたいと告げます。
アニーが狂っている発言をした為、二人はアニーを相手にしません。しかし、アニーも引かないので、スティーブとピーターは降霊術に付き合うことにしました。降霊術を行うと本当にコップが動き出したりと不気味な怪現象が起こり始め、スティーブとピーターは降霊術を中止させます。
その後、アニーはエレンの遺品整理をしている最中に、ジョーンとエレンが二人で写っている写真を発見しました。なんとエレンとジョーンは悪魔のペイモンを崇拝する宗教仲間であったことが発覚したのです。
アニーはジョーンに直接話を聞くため、ジョーンの自宅に向かいますが儀式の最中だったのか会うことができませんでした。その頃、学校に居たピーターはいきなり激しい幻覚が見え机に頭を何度もぶつけながら気絶したのです。
『ネタバレ』あらすじ④「ペイモン」の継承
ピーターが異常を起こし気絶したことで、アニーとスティーブに連絡が入り二人は学校にピーターを迎えに行きました。ピーターを連れて帰宅すると、アニーはスティーブにエレンが亡くなってから不幸や怪奇現象が続いていること、このままいくと家族全員が危ないことを話し始めます。
この怪奇現象を止めるにはチャーリーの降霊術の時に使用したチャーリーのスケッチブックを燃やす必要がある、しかし、アニーが自分で燃やすとアニー自信も燃えてしまう為、スティーブがスケッチブックを燃やしてほしいと頼みました。
ところが、スティーブは今のアニーを一切信用していないので聞く耳を持ちません。スティーブが信じておらず実行しないことを悟ったアニーは意を決して自分でスケッチブックを燃やしました。すると、自分が燃えると思っていたのに、スティーブが炎に包まれ死んでしまったのです。
それと同時にアニーにも異変が起こり始めます。静まり返った夜ピーターは気絶から目を覚まし、リビングに向かいました。すると、焦げて変わり果てたスティーブの姿を発見し、ショックでその場を離れられないでいると、豹変した何かに憑依されているアニーがピーターに襲い掛かってきたのです。
アニー以外にもペイモンを崇拝する宗教集団が家に侵入していることに気づき、慌ててピーターは屋根裏部屋に逃げます。逃げ込んだ屋根裏部屋は、儀式が行われていた形跡が残っていました。儀式の形跡に意識を向けている隙にアニーが屋根裏部屋にやってきます。
するといきなり、アニーはワイヤーで自信の首を斬りつけたのです。また、アニーに付いてきた全裸の宗教集団が薄ら笑いを浮かべており、ピーターは恐怖に駆られ窓から飛び降りました。その瞬間ピーターの頭に魂のようなものが現れピーターに憑依したのです。
ピーターは起き上がると家の敷地にあるツリーハウスへ向かいました。そこには、首がないエレンの遺体が吊るされており、宗教団体やジョーンの姿があります。宗教団体はピーターに冠を被らせ、復活したペイモンを祝うのでした。
【ヘレディタリー/継承】の主な登場人物
次に『ヘレディタリー 継承』に登場する主な登場人物を紹介します。『ヘレディタリー 継承』で一番話題を産んだのがチャーリーです。チャーリー役の役者は映画初デビューにして、不気味な役を演じ切り、不気味すぎて話題となったようなので、チャーリーを踏まえた他の登場人物もチェックしてみましょう。
アニー・グラハム/トニ・コレット
アニー・グラフト役はトニ・コレットが演じています。アニーはミニチュア作りを職にしているグラハム家の母親でした。母親のエレンとは幼少期から良好な関係が築けておらず、そのストレスから夢遊病を患っていた過去を持ちます。
スティーブ・グラハム/ガブリエル・バーン
スティーブ・グラハムはガブリエル・バーンが演じています。スティーブはアニーの夫で、良き理解者でした。
ところが、チャーリーの死からアニーが異常をきたしていると思っていた為、物語の後半にかけて二人はすれ違うようになってしまいます。最後は訳もわからず燃えてしまう気の毒な亡くなり方をしました。
ピーター・グラハム/アレックス・ウルフ
ピーター・グラハムはアレックス・ウルフが演じています。『ヘレディタリー 継承』の中で一番過酷な登場人物だったのではないでしょうか。最後まで生き残っていましたが、家族全員の変わり果てた姿を目の当たりにし、最後は自身がペイモンに乗っ取られてしまいました。
チャーリー・グラハム/ミリー・シャピロ
チャーリー・グラハムはミリー・シャピロが演じています。チャーリーは舌打ちをしたり、孤独を好み絵ばかり描いている変わり者でしたが、アニーの母エレンと仲が良く懐いていました。
この写真を見ると可愛い女の子ですが、『ヘレディタリー 継承』の公開当時は、チャーリーが不気味すぎると話題を呼んだようです。
【ヘレディタリー/継承】の見どころ
次に『ヘレディタリー 継承』の見どころを紹介します。『ヘレディタリー 継承』の見どころは、やはりチャーリーの何とも言えない不気味さでしょう。顔つきも怖いですし、最後の亡くなり方もグロテスクすぎます。首が亡くなった翌日にアリがたかっている描写は吐き気を催すほど強烈でしょう。
また、悪魔や幽霊などが直接姿を現す描写がない為、現実的な怖さがある本格的なホラー映画なので、見ごたえ満載です。
【ヘレディタリー/継承】の謎を『ネタバレ解説』
次に『ヘレディタリー 継承』の残された謎をネタバレを含ませながら解説していきます。ホラー映画は何か謎を残して終わる作品が多いですが、『ヘレディタリー 継承』もいくつかの謎が残されているのです!
謎①ストーリーに直結したタイトルに込められた意味
『ヘレディタリー 継承』のタイトルは、不気味な印象を持った方も多いのではないでしょうか。『ヘレディタリー』は先祖代々、遺伝的な、親譲りなどの意味を持ちます。物語のテーマだったペイモンを継承できるのは、その血筋を持った一族の男性のみです。
その為タイトルですでに、最後にペイモンを引き継ぐのはピーターである可能性を匂わせています。タイトルにまで伏線を張る作りが巧妙で、意味を知るとより不気味に感じるでしょう。
謎②仕組まれていたチャーリーの死
チャーリーの死はいくつもの偶然が重なって起きた事故です。まずパーティー会場でナッツ入りのケーキを食べたことはただの偶然だったかもしれません。
それにより発作を起こし酸素を取り込みたいために車の外の空気を吸いたい気持ちもわかります。しかし、その次に起きた道端に落ちていた動物の死骸から偶然が起こりすぎているのです。そして何より、チャーリーの首が吹っ飛ぶ原因だった電柱にはペイモンの紋章が刻印されていました。
すべてペイモンによって仕掛けられた罠だったのかと分かると、恐ろしさ倍増です。なぜチャーリーを殺さなければいけなかったかと言うと、ペイモンを継承できるのは男性だけなので、チャーリーには一時的に憑依していただけで、この頃からペイモンの本当の目的はピーターです。
ピーターに憑依する為には、現在取り付いているチャーリーを殺さなければいけなかったので、電柱に頭をぶつけさせて殺してしまったのでしょう。
謎③スティーブが継承しなかったのはなぜか
男性のみがペイモンを継承できるのならば、スティーブが継承することもできたのでは?と思われる方も良いでしょう。しかし、ペイモンを継承できる血筋はエレンの一族のみなので、アニーやチャーリー、ピーターは条件が揃っていますが、夫のスティーブは別の血筋となります。
その為、グラハム家でスティーブは唯一ペイモンに憑依されていないのです。ところが、スティーブはどんな時でも冷静で、降霊術を信じようとしませんでした。そんな冷静で現実主義のスティーブがペイモンにとっては邪魔だったこともあり、炎に包まれて殺されてしまったのでしょう。
謎④継承された「ペイモン」とは
そもそもペイモンとはどのような存在なのでしょう。ペイモンとは、中世ヨーロッパに伝わる悪魔学に記された悪魔と言われています。イギリスの魔術所に描かれている地獄の王と言われており、元々は主天使の地位を持っていたようです。
【ヘレディタリー/継承】は21世紀最高のホラー映画
今回は『ヘレディタリー 継承』のネタバレを含むあらすじや、まつわる謎をネタバレを含ませながら解説しました。『ヘレディタリー 継承』はオバケや幽霊などの姿は出てきませんが、グロテスクでサイコパスです。
そのようなホラーを好まれる方にはとてもおすすめの作品なので、気になる方はぜひチェックしてみましょう。また、作中には様々な伏線が張られている為、既に観たことのある方も、もう一度観直してみると、新たな伏線を発見したり楽しめるのではないでしょうか。
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