お仕事をする以上、気になるのはやはり「収入」。
「扶養内で働きたい!」
「社会保険料を引かれるのはちょっと…」
「税金や保険は気にせずに、がっつり稼ぎたい」
と、収入を調整している方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、全国のパートの平均月収/家庭状況による理想の収入額/収入の調整・やりがいとは?をご紹介します。
パート主婦の平均月収っていくら?
まず初めに、全国のパート主婦の平均月収をご紹介します。
厚生労働省の「毎月勤労統計調査 平成30年分結果確報」によると、パート収入の全国月間平均額は99,827円。
約10万円ですね。
年収にすると120万円程度、ということになります。
この結果を見て、そのくらいしか稼げないのか…と思われる方もいるかもしれません。
以下のような理由から、この平均月収は妥当とも考えられるのです。
パートの平均月収99,827円が妥当な理由
1.家事と仕事の両立を考えて、働く時間をセーブしている主婦が多い
パート勤務者の平均労働時間は1か月で、89時間。
この時間は、フルタイム勤務(平均労働時間一カ月140時間)のおよそ6割です。
つまり「週に3日程度、1日4~5時間の時短勤務をしている人が多い」ということになります。
パートで働いている場合、家事と仕事の両立を考えて、働く時間をセーブしていることがわかります。
2.扶養控除内で働きたい主婦も多い
夫の扶養から外れてしまわないように、調整してこの額に収めている人が大勢いると思われます。
※150万円をこえると配偶者の扶養控除がうけられなくなります。
ただし、所得税・住民税は「超えた金額分」が課税対象となるので、手取り額がマイナスになるというものではありません。
その先にも、社会保険の壁や税金の壁など、収入額によって家計が左右されるため、パート主婦は簡単に収入アップを目指せない現状があるようです。
あとはここから「勤務時間をどう増やすか」「収入の壁にどう立ち向かうか」
そこがパート主婦の働き方の迷いどころです。
そもそも、配偶者控除とは?
そもそも、配偶者控除とは「納税者に一定の所得以下の配偶者がいる場合に一定額の所得控除が受けられる」という制度です。
2018年1月に変更となったこととして、大きく2つの変更点があります。
•1.配偶者の年収上限・範囲が変更になった
◆配偶者控除 対象が年収150万円以下となりました。 2017年12月までは103万以下でした。年収150万円までは、最大所得控除額38万円の対象となります。 ◆配偶者特別控除 年収の範囲が、150万円~201万円までとなりました。 2017年12月までは、年収が103~141万円だったのもの、上限が上がったことになります。 150万円以上は201万円まで給与収入額にあわせて、段階的に控除額が決まります。•2.世帯主の合計所得(収入)によって、控除額が変更になった
今まで配偶者控除は、配偶者控除を受ける側の年収に焦点があてられていました。
新制度では、世帯主(納税者)の所得が新たに加味されることとなりました。
高額所得の場合、配偶者控除・配偶者特別控除が縮小または廃止されます。
例えば、
ご主人の給与収入が
1,220万円以上(合計所得金額1,000万円以上)の場合
配偶者控除・配偶者特別控除は受けられません。
1,120万円(合計所得金額900万円)~1,220万円(合計所得金額1,000万円)の場合
給与収入額にあわせて、段階的に控除額が変わります。
1,120万円以下(合計所得900万円以下)の場合
従来と変更ありません。
となっています。
逆に、今回の改正で変化しなかったこととして、「住民税の発生する収入額」「社会保険加入の義務額」があります。
家庭別・パートの最適な収入は?
パート主婦の理想の収入額は、家庭状況により変わってきます。
状況別に年収の目標額を設定すると、どんな働き方がいいのかわかってきますよ。
•ケース1.夫の扶養控除を外れたくない&家事や育児を大事にしたい
→103万円以内の扶養内で働く
所得税がかからず、配偶者控除もなくならない働き方です。年金の支払いも3号被保険者として免除され、給料から極力何も引かれずに済みます。
•ケース2.夫が自営業、もう少し世帯収入を増やしたい
→130万以内を目標に働き方を増やしてみる
年収が130万円を超える見込みとなると、年金や社会保険に加入することになります。夫が自営業や個人事業主の場合、扶養控除は関係ないので、このラインぎりぎりまで働くのがおすすめです。
※ちなみに社会保険は、「見込み」加入なので、長く働くのであれば逃れるのは困難です。いっそ150万オーバーを目指したほうがお得かもしれません。
•ケース3.将来を考えて厚生年金に加入したい。しっかり稼ぎたい!
→150万オーバーでがっつり稼ぐ
年収150万円を超えると社会保険や税金が差し引かれても、損は無くなると言われています。170万円をこえてくると、手取りの収入が増えプラスの収入となります。
この域に達すると給与計算は正社員とほぼ同じ。さらなる収入アップを目指してもよいかもしれません。
扶養内で働くならいくらまで稼げる?
扶養を外れて損なく働くには?
と考えている方は参考にしてみてください。
収入の調整と、やりがいのバランスの取り方は?
収入を調整しようとすると、どうしても勤務時間が短くなるもの。
時短で働くパート主婦に話を聞くと
「会社が忙しい時期なのに残業できず、申し訳ない」 「簡単な仕事しか任せてもらえないので、達成感がない」
といった声も聞こえてきます。
ここからはそんなパート主婦でも、やりがいを感じる事ができるお仕事をいくつかご紹介します。
•◆短い時間内でやりがいを感じられるお仕事
営業職や販売・飲食、イベントスタッフなど。短時間でも接客や売り上げで良い成績を残すことができれば、達成感ややりがいがあるお仕事です。
•◆スキルアップにつながるお仕事
ITや経理関係など資格につながる事務仕事や、整体師やネイリストなど手に職を身に付けることができるお仕事。自分自身のスキルアップに繋がります。
•◆趣味を生かしたお仕事
料理やクラフト、スポーツ関連など、自分が趣味として楽しんでいることをお仕事にする。収入以上のメリットがあります。
このように時短でも+αで得られるものがあれば、やりがいを感じられるようです。
他にも持っている資格を活用したお仕事などもおすすめです。
まとめ
パート主婦は収入や働き方を調整することが多いので、目標額の設定や、やりがいとの兼ね合いが問題です。
うまくバランスを取るためには、収入の調整だけでなく、やりたい仕事を見つけるのも大切です。
今後は法改正が検討されており、103万円の壁や、130万円の壁自体が変わる可能性があります。
扶養控除の103万円は引き上げられ、社会保険については130万円以下の収入でも加入するようになる可能性もあります。
臨機応変に対応するためには、やりがいや収入アップを狙って、ひとつ上の目標を設定するのもいいかもしれませんね。
提供・しゅふJOBナビ
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