「人間が同じことをやりすぎてはいけない」

 ドラマ公式サイトのインタビューでは「原作通りに、淡々とただ思うことを言って、言葉の意味を人に浸透させていく方法を最初にやろうと思ったんですけど、これがドラマでは難しいところでした。カット割が激しく、効果音もつくアニメならそれで良いんですけど、人間が同じことをやりすぎてはいけないんです」と語っていた菅田。

 原作の整から発せられたさまざまな言葉たちも、菅田ならではの魅力的で説得力のある言葉となって視聴者に届けられると思います。地毛にパーマをかけて、整の天パを再現するほど(絶対かつらだと思ったのに…)の熱が入った菅田の整が、今から楽しみです。

遠藤憲一に伊藤沙莉、刑事たちの役もやたら豪華!

 菅田将暉の周りを固めるキャストもとっても魅力的です。原作どおりなら第1話の舞台はほとんど取調室になると思われますが、事情聴取する4人の刑事たちがまた豪華!

 整の犯人説を信じて疑わない態度の警部補・藪に遠藤憲一。菅田とは、親子で入れ替わった演技が印象的だった『民王』(テレビ朝日系)以来の共演です。全く違う設定ではありますが、楽しみな対決になりそう。

 冷静沈着で頭が切れる警部・青砥役は筒井道隆です。優しくておっとりしたイメージの役が多かった筒井ですが、『半沢直樹』(TBS系)で魅せた嫌味なヒール役もとても印象的でした。クールで仕事に実直な刑事をどのように演じてくれるのか楽しみです。

 そして、個人的に注目しているのが、新人刑事・風呂光を演じる伊藤沙莉!『女王の教室』(2005年、日本テレビ系)で生徒役をやっていたときから気になっている俳優で、直近では『モモウメ』(Hulu)の新人OL・モモ役が大好きです。「こういう子いるいる!」と思わせる演技が魅力の伊藤。整と対峙する刑事をどう演じるのか……期待しかありません。

 ちょっとお調子者で、整にたびたび助言を求める巡査・池本に尾上松也。また、第1話で登場するかは分かりませんが、整が病院で出会う謎の美女には門脇麦。と、とにかく芸達者な役者さんたちがずらり!もちろん筆者も原作ファンとして、「原作のイメージとは…」と思う部分はありますが。これだけの実力派が揃っていたら、間違いなくドラマとして魅力的な作品になるだろうと信じています。

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 原作ファンの方も、原作を読んだことがない方も、きっと楽しめる作品となるであろう『ミステリと言う勿れ』。この冬、整ワールドに存分に浸りましょう。

<文/鈴木まこと(tricle.llc)> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 鈴木まこと tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Instagram:@makoto_s.1213

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