私が2003年に渡仏して翌年に飼い始め、パリ生活のほとんどを共に過ごし共に成長してきた愛犬バブー。今年の10月に17才で星になってしまってからポッカリ穴があいてしまったように寂しさでいっぱいだった我が家なのですが、実は数日前にまた新しい子犬が家族に加わりました。そこで今回は動物愛護の国・フランスのペット事情をご紹介します。
動物愛護の法案により、変化するペットとの出会い方
ペット事情があと数年で大きく変わりそうなパリ。というのも、2024年からは犬や猫のペットショップでの販売が禁止となる動物愛護に関する法律が成立したからです。つまりブリーダーさんから直接購入したり、保護団体から譲渡してもらう方法でしか、ペットと出会うことができなくなるのです。
2人に1人がペットを飼っているというペット大国フランス。貸しアパートなどの規約には「ペット可物件・不可物件」のような条件はなく、基本的にどこでも飼うことが可能です(大家さんが個人的に嫌がるということはありますが…)。
多くのホテルはペットを受け入れてくれるので旅にも連れて行きやすいし、カフェやレストランにも一緒に入れます(もちろん足元で静かにお利口さんにしているのが前提です)。
散歩をしていればあちこちで声をかけられるし、犬連れだと店員さんの対応がとたんによくなったり(笑)、動物好きな人が多くペットと暮らしやすい環境だなと感じることが多いのです。しかし長期のバカンスに連れて行けないなどの理由で、フランスではなんと年間10万匹のペットが捨てられているという現実があるのだそうです。
今回成立した法案では、他にも衝動買いを防ぐための決まりや、ペットを虐待死させた場合の罰則、移動サーカスでの野生動物の利用禁止なども可決されました。
フランスのペットは生まれ年によって名前が決められてる!?
そんなふうにペット事情が変わりゆくフランスですが、実はもうひとつ変わったルールがあります。フランスでは血統書つきの犬と猫には、生まれた年によって決まったアルファベットを頭文字にした名前をつけなくてはいけないというおもしろいルールがあるのです。
2021年は「S」の年。登録書類を整理しやすくするために1926年に導入されたルールで、毎年アルファベット順に頭文字が変わっていきます。ちなみに名前がつけにくい何文字かのアルファベットは外されています。もちろん家に迎えたあとは飼い主が名前をつけて変えてもいいのですが、正式な書類上は各年のアルファベット頭文字から始まる名前が登録されているんです。
最近我が家にやってきた子犬には出会った時点で「Soledad」(ソルダ)という名前がつけられていました。
でも呼び名は、私が17年間パリで一緒に過ごしてきた先代と一緒の名前「バブー」を引き継ぐことになりました。新しい名前、色々考えていたのですが、「星になったバブーが、お空の上で点滴をして病気が治って、戻ってきたんだね!」と4才の息子が理解していて、2代目「バブー」として名前を引き継いでもらうのもいいかな思っています。
また新たに始まった犬と一緒のパリ生活。2代目バブーとともに、これからもどうぞよろしくお願いします!
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