家事に育児、仕事と忙しいパート主婦。子どもとの時間が減っていることに罪悪感を覚えている人もいるかもしれません。
今回は、限られた時間でも、親子の絆を育み、子どもの個性を伸ばす、絵本の読み聞かせについてご紹介します。
1日、たった7分でOK! 絵本の読み聞かせの効力
子どもの個性を伸ばしてあげたい。親なら誰もが抱く思いです。
でも実際は、日々の家事や育児、仕事に追われ、ついおざなりになりがち。
自分が仕事をすることで「子どもに寂しい思いをさせているのでは?」「十分な育児ができていないのでは?」と、自分を責める気持ちがあるかもしれません。
そんな忙しい主婦にも無理なく、有意義に子どもとの時間を過ごせる方法の1つが、絵本の読み聞かせです。
「子どものココロとアタマを育む毎日7分、絵本レッスン」の著者であり、チャイルド・ファミリーコンサルタントの山本直美さんによると、絵本の読み聞かせは1日、たった7分で十分だそう。
1日7分なら、忙しい主婦でも無理なく続けられそうですね!
筆者がおすすめの、短い絵本をいくつかご紹介します。
あおくんときいろちゃん(5分/至光社 レオ・レオニ作)
『スイミー』の作者が書いた絵本です。青と黄色が重なって緑に変化します。色の丸が主人公なので表情はないのですが、楽しい・悲しい、が伝わってきます。
おおきなかぶ(5分/福音館書店 A.トルストイ)
おおきなかぶはロシアの民話・童話です。「うんとこしょ どっこいしょ!」と子どものころに読んだお母さんも多いのではないでしょうか?
おじさんのかさ(7分/講談社 佐野洋子)
子どもたちの「あめがふったら ポンポロロン あめがふったら ピッチャンチャン」はリズミカルによむと、おじさんの心がうきうきと踊った様子が伝わってきますよ。
つみきのいえ(10分/白泉社 平田研也、佐藤久仁生)
アニメーションでも有名です。形を変えながら、思い出を重ねて住んでいくこと。優しい絵と言葉が、読んでいる大人の気持ちもやわらかくしてくれます。
じゅげむ(10分/クレヨンハウス 川端誠)
ご存知、寿限無です!10分くらいで読めますよ。日本語独特のリズムもありますし、ちょっと難しい言葉って子どものころ夢中になりますよね。円周率の3.14とか。小学校中学年~高学年くらいがおすすめです。
自発的な子どもほど、絵本が好き
山本直美さんによると、自発的な子どもは、総じて絵本が好きだそうです。
山本さんは、疑問を思ったそうです。
「私が幼稚園教諭をしていた頃、工作やお絵描きの時間に、“今日は、○○を書いてみよう”“今日は、○○を作ってみよう”と、子どもたちに提案をすると、園児たちの対応が大きく二分化されていました。
一方は“先生、教えて!”と自分で考えようとしないグループ。
もう一方は、自分なりに考えて作り上げるグループ。
そんな状況に触れる度、どうして同じ教育プログラムを受けているのに、こんなにも違うのだろう?と。」
これをきっかけに、子どもたちを注意深く観察することを続けたそうです。
すると、自発的な子どもたちは、気持ちが安定していて、周囲を思いやる気持ちもあり、年齢を重ねるごとに集中力が増すなど、人として備えておきたい基礎力が高い事に気づいたのだそうです。
さらに観察を重ねると、自発的な子どもたちに共通していたのが、日常的に絵本に触れていた、ということだったそうです。
「それ以来、絵本好き・本好きを育むというテーマにこだわるようになりました。」とのこと。
絵本が育む10の力
「絵本というキーワードを見つけたとき、そういえば、幼稚園で絵本の読み聞かせをしているとき、気持ちが安定していたり、思いやりがあったり、モノを大切にしたり、自ら考えて行動できる子どもほど、最後までちゃんと聞いていました。
総じて幼い子どもは、じっとしているのが苦手です。なのに、最後まで集中して聞いていられるのは、絵本に興味を持ち、絵本の世界を楽しんでいるからだ、ということがわかりました。」
本好きにする大前提となるのが、絵本を好きになることだそうです。
将来本が好きな子は、人生の選択肢が広がり、それこそが子どもの可能性を広げることに繋がるのだといいます。
では、実際に絵本好き・本好きになると、どんな効果があるのでしょうか?
子育て中の主婦にとって、最も気になるポイントについて聞いてみました。
絵本好き・本好きにすることで具体的に育み伸ばせるのは、 「コミュニケーション力」「想像力」「自発性」「道徳心」「親切心」「集中力」「好奇心」「探究心」「価値観」「自尊心」
の10の力だそうです。
どれも人間力に関わるものばかりですし、まさに一生モノの役立つスキルです。
絵本の読み聞かせの効果を最大化するコツ
絵本を通して10の力を育み伸ばすには、コツがあるそうです。
「ポイントは、絵本を読み聞かせただけで終わらせない事。」だそう。
読み聞かせただけで終わらせないとは、絵本の世界観を生活に取り入れることを意識する、ということ。
例えば、読んだ絵本の中にお野菜が出てきたのなら、今度は、スーパーで「絵本に出てたにんじんを探してみようか?」と、誘導してみます。
子どもにとっては、ちょっとした探検ですし、お目当てのにんじんを見つければ、達成感も味わえます。
何より、絵本の中のにんじんと、実物のにんじんを自然にリンクさせることができます。
単に読み聞かせるだけでなく、絵本の世界観を現実世界で楽しむよう意識することが大切。
絵本の世界観を現実世界で楽しむよう意識すると、子どもとのコミュニケーションがより楽しいものになる効果もあるそう。
まさに、忙しい主婦には、メリットが多い、絵本の読み聞かせです。
参考
子どものココロとアタマを育む毎日7分、絵本レッスン(山本 直美 著)
NPO法人 子育て学協会
提供・しゅふJOBナビ
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