岐阜県の可児市は戦国の覇王「織田信長」に深く関わる人物ゆかりの地であり、いくつもの史跡・名所が点在しています。また岐阜県の中でも南に位置する可児市は、比較的気候も安定しており四季折々色とりどりの花の鑑賞が楽しめます。
織田信長とゆかりある人物の城跡
土田〈どた〉城跡(土田御前)
織田信長の生母「土田御前」が生まれた場所です。現在は城跡はなく、お城があった小高い山の登山口に土田城の石碑が建っている他、土田御前の銅像が設置されています。
美濃金山城跡(森可成)
1537年斎藤正義によって築城されたお城です。信長の美濃侵略にともない、1565年に信長の家臣であった「森可成〈もりよしなり〉」が城主となり現在の金山城に改称したとされています。
美濃金山城がある可児市兼山地区は、1582年6月に京で起きた「本能寺の変」で信長とともに討ち死にした「森蘭丸」の出生地でもあり、金山城は蘭丸が幼少期を過ごした城としても知られています。
明智長山城跡(明智光秀)
2020年の大河ドラマ『麒麟が来る』の主人公、「明智十兵衛光秀」が出生から落城まで過ごした城と言われる明智光秀ゆかりの地です。
1342年に美濃の守護であった土岐頼清の次男である土岐頼兼によって築城され、1556年に光秀の叔父であった明智光安が城主であった時に、稲葉山城(現在の岐阜城)城主であった斎藤義龍(斎藤道三の息子)の攻撃によって落城したと伝わっています。その後、光秀が信長の家臣となり、明智城一帯は再度明智家の所領として与えられました。
そのほかの歴史スポット
天龍寺
先に紹介した明智長山城の麓にあるお寺で、明智家の菩提寺です。境内には日本一大きな光秀の位牌や、明智家歴代の墓所があり、毎年6月には「光秀供養祭」が執り行われます。
可成寺〈かじょうじ〉
美濃金山城の城下町である兼山の町中にあるお寺で、金山城主であった森家の菩提寺です。
初代城主であった森可成、勇ましい雄姿から「鬼武蔵」と呼ばれた二代目森長可、本能寺の変で信長とともに討ち死にした森三兄弟(蘭丸・坊丸・力丸)のお墓があります。
可児市戦国山城ミュージアム
美濃金山城をはじめ可児市近郊の山城の特徴や歴史について学べる施設(入館料:210円)です。ミュージアムの隣にある「可児市観光交流館」は、観光案内所としての役目も果たしている施設で、山城巡りのみならず、イベント・観光情報を入手できます。また、館内では甲冑の着付け体験(要予約・有料)もできます。