氷川神社という名前の神社は全国にありますが、埼玉県さいたま市にある「武蔵一宮氷川神社」は、氷川神社の総本社です。
日本で一番長い参道を持ち、敷地面積は約3万坪と広大な氷川神社。古くからパワースポットとして地元民から深く信仰されており、国家安泰と皇室の繁栄を祈ってきた伝統的なお宮です。
今回は氷川参道を通るお参りコースを実際に歩いてきたので、訪れてわかった魅力やおすすめポイントを紹介します。
氷川神社の歴史と見どころ
氷川神社の総本社である埼玉県さいたま市の氷川神社。
祭神は須佐之男命(すさのおのみこと)、稲田姫命(いなだひめのみこと)、大己貴命(おおなむちのみこと)の3柱で、いずれも出雲の神々を祀っています。
全国で280数社ある氷川神社の総本社であり、初詣に参拝する人数は全国10位以内に入るほど。家内安全・商売繁昌・交通安全・縁結・安産・災難除・心願成就などの御利益を求めて、連日多くの人が祈りを捧げにきます。
社伝によると孝昭天皇の時代に創建されたといわれており、2,000年以上の歴史があります。近代では明治天皇が自ら祭儀を行ったことで知られ、いつの時代も庶民と皇族にとって身近な神社でした。
歴史ある建造物や境内に祀られている多くの神社、パワースポットとして人気の池など、見どころがたくさんあります。
参拝するなら氷川参道から!三つの鳥居をくぐって拝殿へ
氷川神社に続く氷川参道は、「さいたま新都心」駅から徒歩10分ほどの場所にある「一の鳥居」から、氷川神社の境内手前にある「三の鳥居」まで約2kmあり、日本で一番長い参道と言われています。
木漏れ日が差し込む穏やかな石畳の道は、とても気持ちの良い参拝ルート。一の鳥居からは徒歩で40分程度、自転車ならゆっくり走って15分程度で氷川神社に到着します。
注意点として、氷川参道の最寄り駅は「大宮」駅ですが、一の鳥居の最寄り駅は「さいたま新都心」駅です。一の鳥居から行きたいという人は、さいたま新都心駅で降りるか、もしくは大宮駅でレンタサイクルを借りて一の鳥居へ向かうのがおすすめです。
参道は散歩コースやサイクリングコースとしても親しまれており、大勢の人が休日の散策を楽しんでいました。
一の鳥居から二の鳥居までの間は、参道というよりは遊歩道といった雰囲気。道中には休憩スペースも設けられています。
ジョギングやサイクリングをしている人が多いので、周囲に気を配りながら参道を進みましょう。
参道を進んでいくと、並木の中に二の鳥居が現れます。鮮やかな緑と朱色の鳥居の組み合わせは美しく、ここから先は「神社の参道」という雰囲気がより強く感じられます。
二の鳥居から三の鳥居までは、まだ徒歩で15~20分程の距離があるので、暑い日は水分補給と休憩を忘れないようにしてください。
参道の左右には喫茶店や飲食店があるので、歩き疲れた人は参拝前にひと休みするのもおすすめです。
香ばしい焼団子が人気の「氷川だんご屋」は、神社に向かう参道の右側で営業中。おしゃれな和カフェ風の店内では、焼団子・かき氷などの甘味や軽食を味わえます。
もう少し進めば、三の鳥居に到着。ここから先は境内になります。
本殿までのお参りコース
三の鳥居の近くには、駐車場・駐輪場・社務所があります。大宮駅でレンタサイクルを借りて参拝に来た方は、ここに預けて境内に入りましょう。
自転車・バイクは左の駐輪場、自動車は向かって右側の駐車場を利用します。
三の鳥居の手前には境内の案内図があります。敷地内はとても広いため、事前にどのルートを通るのかを確認しておくのがおすすめです。
境内にはQRコードの案内も設置。スマホで読み込むと、境内の案内図やおみくじの説明を表示できるので便利です。
それでは、三の鳥居をくぐって境内に進みましょう。
まず正面に目に入るのが「神橋(しんきょう)」。パワースポットとして人気がある神池に架かる橋で、見学する人が多く賑やかです。
橋を渡った先には立派な楼門の姿が見えてきます。鮮やかな朱色の門構えが特徴的な楼門は、1940年(昭和15年)に完成。※仮設のスロープは通年ではありません
楼門をくぐって正面に見えるのが舞殿。こちらは祭典の奉納舞踊などが行われる場所です。氷川神社では1年を通して60回以上の祭典が行われるほか、毎朝の日供祭、月毎の月次祭を行っています。
舞殿を通り過ぎるといよいよ拝殿に到着。古くから周辺地域の暮らしを支えてきた神様に感謝しつつ、願いを込めてしっかりと参拝しましょう。
夏場は土日でもあまり混み合う事はありませんが七五三の時期や初詣時期の1~2月は、拝殿まで長い行列が続くこともあります。
ちなみに、氷川神社の参拝作法は「二礼二拍手一礼」。背筋を伸ばして深いお辞儀を2回したあと、胸の高さで手を2回打ちます。手をきちんと合わせて心を込めてお祈りし、最後にもう一度深いお辞儀をします。