スッカーサナのために他のポーズをするのもあり
スッカーサナはポーズですから、他のポーズと同じようにポーズの練習をするだけでも身体的な効果が得られます。
しかし、もし少し長くキープできるのであれば、ぜひそのまま呼吸法や瞑想など意識を内側に向け、自分自身の心や思考を観察することもしてみましょう。
するとさまざまな気づきがあるはずです。
よくあるのが、体がもぞもぞしてポーズをキープするのが難しいというケース。
これは心に何か気になることがある場合もありますし、座ることで、トイレに行きたい・どこかが痛い・冷たい・疲れる・音や匂いが気になるなど肉体面への気づきによる場合もあります。
ただ静かに座りたいだけなのに、それを妨げるものがあるとわずか数秒でも静かに座れない。
このことに気がつくだけでも、大きいのです。
一方、ある程度ヨガのポーズを練習した後だと、心がおおらかになったり、体の緊張が取れることでスッカーサナが長くキープできることが多々あります。
このタイプの人はただ座るだけですが、それを極めるには心身の準備が必要だということなのです。
クラスの最初にスッカーサナをしてみて違和感や不快感を感じたら、一度それを受け止め胡座になり、クラスの最後にスッカーサナをしてみてその変化を味わうと、ヨガの効果や自分自身の変化に気づくでしょう。
スッカーサナは最も忍耐力のいるポーズ
スッカーサナは基本的なポーズの一つですが、忍耐力のいるポーズです。
私たちは、心や体、環境など、さまざまな影響を受けるため何もせずにじっと座っていることが非常に難しいのです。
しかし、1分・3分・5分・10分とスッカーサナをキープする時間を長くしていくことで、静かに座ることがマインドフルネスや瞑想・呼吸法の最も基本的な練習になり、忍耐力も育っていきます。
生徒さんの中には「膝が痛い」とか「たくさん動くポーズの方が楽しい」といってスッカーサナの練習を飛ばす人もいます。
しかしそういうタイプの人は10年以上ヨガをしていても、例えば自分の苦手なことからいつも逃げ出したり、楽な方を選びがちな癖が抜けなかったりする人が多いように思います。
また、時間のかかること、すぐに結果のでないことを嫌がる傾向があります。
一方、地味でも苦手でもスッカーサナを必ず行い、その時に心や体にどんな変化があるかを毎回確認するなど真摯な態度でスッカーサナに取り組んでいる方は、病気を克服したり、嫌なことがあっても「そういうこともある」とおおらかな気持ちで受け止められたり、どっしりとした安定感を示してくれることが多いように思います。
スッカーサナの効果だと断言はできませんが、10年以上ヨガを指導していて感じることは、スッカーサナを飛ばさずに練習している人の方が精神的に安定しているということです。
不調がなければスッカーサナはおすすめ
スッカーサナは全員に万能のポーズではありません。
すでに膝を故障されている方、股関節や足首を故障している人などは、スッカーサナはすべきではないとされます。
クラスの最初に出てきても、インストラクターに自分の状態を説明し、違うポーズで待たせてもらう工夫しましょう。
もし特別な不調がなく、ただ苦手・退屈、というだけでこれまでスッカーサナを軽く行っていたのであれば、ぜひじっくり座ってみてさまざまな体感を得てみてほしいです。
提供・yoganess
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