夫と子どもたちを見送り、一人遅めの朝食を新聞を眺めながら手早く済ませて…
ここから子どもたちが帰ってくる時間までが、私が集中できるコアタイム……!
子どもがいない間だけでも自宅でできる仕事ってないかな?とお考えの方も多いのではないでしょうか。
働く場所を選ばないテレワーク(在宅勤務)。
いままではデザイナーやパタンナー、翻訳者など、限られた職種の人がしている働き方のイメージではないでしょうか。
最近では、事務やテレアポなど、オフィスでしかできなかった業務も、遠隔でできるようになってきています。
今回は、テレワークという働き方を、世界の実例をまじえながらお伝えします。
メリットは…時間と距離の自由
テレワークのメリットは、何をおいても、通勤の必要性がないことに尽きるでしょう。
あの通勤ラッシュの満員電車、渋滞のストレスから解放されることもさながら、送り迎えがある主婦はいつでも時間との勝負ですよね。
出勤時間が減ることで、その分家事や子どもと過ごす時間、仕事に充てることができます。家庭の仕事との両立が目指しやすい働き方のひとつと言えます。
また、自分でコアタイムを設定することで、自分もオン・オフが切り替えやすく働きやすくなり、所属企業との連携も取りやすくなります。
ネット回線を通じてテレビ会議も可能で、パソコンを支給される場合はセキュリティ面でも安心して仕事ができます。
最近では、優秀な女性社員を結婚後も活用したいという企業の思惑もあり、在宅テレワークという雇用形態を推進する新しい風が吹いています。
特に、小さな子どもを家庭で見守りながらも、今まで築いてきたキャリアを維持したい、というワーキングママを活躍させることに、社会的意義が大きいと見られています。
東日本大震災の影響・新型コロナウイルス感染症の影響もあり、テレワークという形をとる企業も少しずつ増えてきました。
帰宅困難などを経験し、長時間子どもと離れるのが不安という働く女性や、通勤の必要性を見直す企業が増えたからだといえるでしょう。
個人事業主との違いとは
在宅の仕事というと、SOHO、フリーランス、個人事業主という働き方も思い浮かびます。
確かに、クラウドソーシングなどが一般化してきた今、個人でも仕事は得やすい状況になってきています。
その中で、より能力の高いものがより高価値の仕事をとるといったように、生き残りの難しいカテゴリーになってきたともいえるでしょう。
一方、テレワークは企業の雇用が前提です。ノルマが発生したり、歩合制になるケースもありますが、一定の給与が保障されているというのが大きな違いです。
企業に籍を置いていることで、個人事業主よりも収入の増減リスクが小さく、確定申告も不要だということもメリットでしょう。
テレワーク、リモートワーク、在宅勤務…違いってある?
会社で仕事をする以外の働き方の呼称って、いろいろとありますよね。
主婦・主夫向けの求人サイト『しゅふJOB』の求人情報から探してみたところ、下記の呼称がみつかりました。
・テレワーク
・リモートワーク
・在宅ワーク
・完全在宅/フル在宅勤務
・一部在宅
・サテライトオフィスワーク
・モバイルワーク
などなど……これらはどのような意味でつかわれているのでしょうか?
•テレワークとは
まずは新型コロナウイルス感染症の拡大対策として政府から推奨され、テレビで単語を見ない日がないくらい使われている「テレワーク」。 テレワークは、一般社団法人日本テレワーク協会(旧・日本サテライトオフィス協会)により定義がされています。 ”テレワークとは、情報通信技術(ICT)を活用した、場所や時間にとらわれない柔軟な働き方のことである” ポイントは、時間や場所にとらわれない、というところのようです。 そもそも、テレワークという言葉は tele(テレ)=離れたところ、work(ワーク)=働く という単語をもとにした造語です。 自宅や、外出先など、働く場所を問わない働き方…ということですね。•リモートワークとは
テレワークと似た言葉で「リモートワーク」という言葉もありました。
remote(リモート)=遠隔地 での仕事をすることを、リモートワークといいます。
意味としてはテレワークとほとんど同じ意味です。コンピュータ用語としてもつかわれているので、業界によってはこちらのほうがよく耳にするかもしれません。
テレビなどについている”リモコン”も、リモート・コントロール(またはリモートコントローラー)の略で、遠隔操作する機械のことです。
また、出勤の必要が全くない、完全にリモートワークだけで行う仕事を「フルリモート」「フルリモートワーク」と呼ぶことがあります。
”社員全員、フルリモート勤務”という企業のなかには、オフィスそのものがなく全員が各自の拠点で仕事をしていたり、オフィスはあるものの地方に社員がいたり、子育て中で家で仕事をする社員がいたりと、柔軟な働き方をしている企業もあります。
•在宅ワーク(完全在宅、フル在宅勤務、一部在宅勤務)とは
働く場所を問わないテレワークのなかでも、「自宅」で仕事をすることを在宅ワーク(在宅勤務)と呼びます。
在宅ワークのなかでも、求人によっては「完全在宅」「フル在宅」「一部在宅」という単語が散見されました。求人の詳細を読んで分析してみると、それぞれこのような使われ方をしているようです。
完全在宅(フル在宅)……出勤する必要がなく(もしくは、初回の研修・手続きなどで1,2回出社をする)、勤務自体は在宅のみで行うことができる。
一部在宅勤務……①基本は出勤するスタイルでの仕事になるが、家庭の事情や時勢によっては在宅で仕事をすることもできる。②基本は在宅勤務だが、業務の都合上、出社や客先訪問などで外出する必要がある。
在宅ワークの特徴としては「自宅で働く」ことが決まっている…ということ。
テレワークやリモートワークは働く場所を選ばないため、極端な例ですが、旅行先でも、病院でも、遊園地の中でも、できてしまいます。
在宅ワークは自宅で働くことが前提になるので、自宅のネット環境や、イス・机などのファシリティ環境が悪かったら外でやります…ということにはなりません。
逆に、第三者からパソコンやスマートフォンの中身を見られたり、電話を聞かれることはないので、コンプライアンスを意識する企業としては在宅ワークのほうが導入しやすい…ということもあるようです。
•サテライトオフィスワークとは
これは、ほかの働き方に比べると、出社勤務に近いイメージです。
街中にあるコワーキングスペースや、サテライトオフィスを使用して、会社とは別の拠点(オフィスやスペース)で働くことでを指しています。
•モバイルワークとは
これは、営業系の求人で用いられていた言葉なのですが、商談などで飛行機・新幹線での移動を行う際でも、パソコンや携帯電話を使用して勤務することをモバイルワークと指しているようです。
さまざまな呼称がありますが、
フルリモート/在宅勤務は、自宅で外出をせずに仕事ができる働き方
リモートワーク/テレワーク/サテライトオフィスワークは、自宅以外も含めて、自分で働く場所を選べる働き方
と言えそうです。
•実際、在宅ワークである程度稼ぐには何をすればいい?
在宅ワークである程度稼ぐには、一定のスキルと努力が求められますが、「得意なこと」を生かせれば月収10万も夢ではありません。
コツは、低単価で単発の仕事からはじめて、実績を積んでいくこと。
いつか高単価の仕事に巡り合ったとき、実績があればそのお仕事を受けられる可能性が高まります。
「もっと稼ぎたい」、「自分のスキルを活かしたい」と思っているかたはチャレンジしてみてはいかがでしょうか?
在宅ワークで主婦が月収10万円を目指すには?実際いくら稼げるの?にもまとめています!併せてご確認ください。
悪い噂も多い在宅ワークですが、自宅にいながら、隙間時間に稼ぐことができる魅力的な働き方の1つです。
安全なお仕事かどうかを意識して、新しい自分の才能発揮を目指すとより楽しくなりそうですね。
海外のテレワークの実態 オランダの場合
海外では、テレワークはどのような状況なのでしょう。
オランダやカナダでは、在宅勤務で働く人の数は男性のほうが多く、女性を上回っています。
日本では「家庭・在宅」イコール「女性」という封建主義的な考え方がいまだに残っているので、男性のほうが在宅勤務をしている割合が多いことは意外に感じるかもしれません。
ですが、そもそも海外のテレワークは、日本のように仕事内容が補佐的なものではなく、主体的に行う仕事内容です。
オランダについていえば、労働環境が日本よりも柔軟、という前提の違いもあります。
正規雇用・非正規雇用・パートタイム・フルタイムの選択肢や、性別についても自由であることも、テレワークの普及が進んでいる背景にあります。
そして、パソコン、IP電話、webメールなどのインフラを巧みに利用しているところも普及の一助です。
セキュリティを守ることで業務内容を限定していないという点でも一歩先を行っていると言えるでしょう。
こうしたことのゴールには、仕事とプライベートの共存を目指す「ワークライフバランス」の考え方があるでしょう。
男女共に労働条件が緩和されることで、育児や介護といった社会問題の解決にもつながることでしょう。
実は、オランダでは1990年まで、公的な保育支援はさほど充実していませんでした。
「子どもは家庭で」というスタンスだったというのだから、その転換ぶりには驚かされます。
広がるテレワークとワークライフバランス
日本の企業で在宅テレワークを行っているのは、情報通信系の会社に多く、セキュリティのしっかりしたところが多いようです。
在宅テレワークで重視されるのはこの通信セキュリティ。
情報漏えいへのリスクは国内テレワークを推進していくために大きなネックになっています。
しかし、情報通信技術の進歩で、今後は取り入れる企業が増えていくでしょう。
まとめ
今回は、在宅テレワークという働き方を、世界の実例をまじえながらお伝えしました。
最近よく聞く「リモートワーク」もテレワークとほぼ同義の働き方。
自宅で出勤時と同じように仕事をすることができたなら、家事・育児と両立しながら収入を得ることもできるでしょう。
ただ、実際に在宅テレワークとして働いてみて感じることですが、家事が減るわけではないので、家事・仕事のバランスの取り方が成功のカギになってくるように感じます。
家に家族がいる場合は、仕事の時間をきちんと確保する工夫も必要になってくるでしょう。
やはり、働く女性の価値観を共有できる男性が増え、男女ともに、相互に仕事・家事がサポートできる社会になっていくことも重要なわけですね。
提供・しゅふJOBナビ
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