名古屋の御朱印コレクターの間で最近話題になっている富部神社。こちらでいただける御朱印は、毎月印影の絵柄が変わります。行く時期によってどんなものが頂けるのかという楽しみがありますし、中には毎月頂きに参拝するというコレクターも。また富部神社はカエルにゆかりがあり、境内の至るところにカエルの置物が置いてあります。今回の記事では、そんな富部神社をご紹介します。
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富部神社(とべじんじゃ)について
名古屋市の南区にある富部神社は、笠寺台地上に位置しています。江戸時代には台地は松に覆われた大きな島で、海を眺められる景勝地でした。慶長11年(1602年)に、清洲城主であった松平忠吉が富部神社を創建したと言われています。
ご利益は、厄除け開運・病気平癒・縁結び・商売繁盛と多岐に渡っています。桃山時代の建築様式を残している本殿は、名古屋市内の神社建築で唯一、国の重要文化財に指定されています。
富部神社とカエルの関係
富部神社には、境内のあちこちにカエルがさりげなく置かれています。
その理由は、戦国時代の言い伝えに由来します。当時、この場所には戸部城主であった戸部新左衛門という乱暴な殿様がいて、自分の前を横切る者は誰彼かまわず切り捨ててしまっていたそうです。ある時、戸部新左衛門の前をカエルが横切ったのですが、素早く逃げるカエルを切ることはできませんでした。
それからというもの「命拾いして無事に帰る」という願いを込めて、焼き物の戸部カエルが作られるようになりました。「無事に帰るように」と願いを込めた郷土玩具「戸部蛙」が生まれ、江戸時代に東海道を旅する人に人気でした。その後途絶えてしまった「戸部蛙」でしたが、地域の歴史として語り継ぐ取り組みを行っています。
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