2005年愛知万博のテーマソングは誰でしょう?

 そこで世界各国テーマソングを調べると、見事なまでに聞いたことのない曲ばかりなのです。博覧会国際事務局のサイトには、<ロゴやマスコット同様、公式ソングは万博のコンセプトやパブリックイメージを担う重要な一要素であり、サウンドの面からイベントを特徴づけ、曲とともに長きに渡ってそこでの体験が呼び起こされるのです。>(筆者訳)と記されています。本当でしょうか?  まず、2005年愛知万博のテーマソング「I’ll Be Your Love」。歌うは、DAHLIA。誰や? X JAPANのYOSHIKIプロデュースということで話題を呼んだはずなのですが、全く記憶にございません。日本国内ですら空気だったのですから、全世界でこの曲の存在を認識している人は皆無に近いのではないでしょうか。

コブクロの不倫イメージで、“大阪万博ソング内定”に疑問の声。そもそも万博に曲は必要?
(画像=『女子SPA!』より引用)

愛知万博のテーマ曲「I’LL BE YOUR LOVE」DAHLIA 。知ってる?

どの万博ソングも覚えていない…

 そして2010年の上海万博のテーマソング「城市/City」を歌ったのが、あのジャッキー・チェン。11年前に香港のスーパースターが中国の国際的イベントに一役買っていた事実は興味深くとも、音楽的にはインパクトゼロでした。  1970年大阪万博の「世界の国からこんにちは」(三波春夫)だって、社会現象になったのはあくまでも高度経済成長期の日本国内での話にとどまります。  さらに2020年のドバイ(「This Is Our Time」)、2015年のミラノ(「La forza del sorriso」)も、ほとんどの日本人は知らないでしょうし、開催国以外の人にどれだけ広がりを見せたかと言われると…。