「ちょっと幸せ」をテーマに、グルメ・美容・健康・カルチャーなど、女性にうれしい情報満載のフリーマガジン「Poco'ce(ポコチェ)」から松本まりかさんのインタビューをお届けします♪

cover interview 松本まりか

Amazon Prime Video『雨に叫べば』が12月16日よりオンライン公開される。

本作は、『全裸監督』など様々な話題作を世に送りだし、『ミッドナイトスワン』で日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ、各映画賞レースを席巻した内田英治監督の最新作。

本作で、理想の映画を撮影するために、現場のスタッフに揉まれ、理不尽な要求を突きつけられながらも奮闘する新人監督役を熱演した松本まりかさんにお話を伺った。

Profile

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(画像=michillより引用)

1984年生まれ。2000年のドラマ『六番目の小夜子』で女優デビュー。2018年のドラマ『ホリデイラブ』で注目されると、翌年に、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭ニューウェーブアワード女優部門を受賞。以来、声優、ナレーションやCM、舞台、ラジオなど、活動の幅を広げる。最近の出演作は『妖怪シェアハウス』『先生を消す方程式。』『教場II』『それでも愛を誓いますか?』など多数。

他人を変えるのは難しいけれど自分自身ならいくらでも変われる。

「とにかく面白くて、最高です。撮影の日々は、毎日がたまらなく楽しかったです」

まず作品の感想を聞くと、笑顔でそう答えてくれた松本さん。彼女が演じたのは、新人監督の花子。1980年代後半のバブル景気真っ只中、まだまだ男性優位やパワハラが蔓延る映画スタジオで映画を撮影するのだが、まったく思い通りにならず…。「花子は、かつての内田監督そのものだそうで、それはそれは面白い経験でした。今では考えられないようなことが次々に起こるんです。演じながら“こんな思いをして映画を撮っていたんだ…”と、撮影現場の裏側を見られるワクワク感がたまりませんでした。きっと作品を観てくださる人も、ぐいぐい引き込まれると思います」

内田監督とは、松本さんが連続ドラマで初主演した『WOWOWオリジナルドラマ 向こうの果て』に続く再タッグ。「ドラマの撮影中からこの作品のお話を頂いていたのですが、自分が内田監督の世界観にハマっていると思うとすごく嬉しかったです。しかも2作連続で主演だなんて。素敵なご縁を感じずにはいられません」「それこそ昭和の監督と女優っぽいって思いました」と松本さんは続ける。

「昭和の女優さんは、出演作品や監督を選ぶ人もいたと聞いて。自分の意思を貫いたり、監督は監督で納得いくまで何テイクでも撮り直して。でも今は昔の感じとは少し違うかなと私自身が感じていて、協調性が求められるところがあるのかなと。もちろん協調性も大事だけれど、自分の譲れない気持ちや疑う感性は持っていたいなと思います。出てくる人たちは協調性がなさすぎこの作品にですけど(笑)」

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(画像=michillより引用)

そう、この作品に出てくる人たちは超がつくほどの個性派揃い。カラミのシーンがあるなんて聞いてないと前貼りを嫌がる俳優や、前貼りなんて使わずに本番でいくと豪語する落ち目のベテラン女優。そこへ監督が謎のこだわりでNGテイクを連発するものだから、不満がたまりまくった照明部や撮影部が怒号を響かせて…と、現場はとにかくカオスな状況に。「みんなやりたいことに素直というか、生命力がすごい(笑)。それを演じるキャスト陣のお芝居が本当に素晴らしくて、花子を演じながら“みなさんの演技を独り占めできて幸せだな”と、ひしひし感じました。映画作りの良い部分も悪い部分も笑いながら観ることができるのが本作だと思います」