最近、パソコンの普及とともに手紙を書くことがめっきり減り、感謝の手紙を書いたことがない方や年に数回程度しか書かない方もいらっしゃると思います。今回は恩師などの先生に対してや友人など感謝の気持ちを込めた書き方やビジネスにて使用できる例文も含めご紹介します。
感謝の手紙を書くときのポイント・送るタイミングとは?
感謝の手紙を書く書き方のポイント①自己満足では書かない
感謝の手紙を書くときのポイント1つ目は、自己満足では書かないことです。その時に思ったことばかり書いたことで伝わらないこともあります。それでは自己満足になってしまいます。自己満足で書くよりも、読む方がどのように読むのか、どのように感じるのか相手の立場を考えて書いたほうが良いでしょう。
感謝の手紙を書く書き方のポイント②伝えたい言葉を繰り返す
感謝の手紙を書くときのポイント2つ目は、伝えたい言葉を繰り返すことです。「伝えたい言葉を繰り返すこと」や「詳細にその時の気持ちを挿入して繰り返すこと」があります。そんなこともあったと懐かしく感じることもあり、うれしく感じる方もいるでしょう。
繰り返しも必要ですが、何度も出しては思いが強い分、しつこく感じる方もいらっしゃいます。何事も3回までとありますので、繰り返すのは3回程度が妥当ではないでしょうか。
感謝の手紙を書く書き方のポイント③余計な言葉は避ける
感謝の手紙を書くときのポイント3つ目は、余計な言葉を避けることです。相手と面を向かって話していない分、文書のみで判断されます。場合によっては繰り返し読まれることもあり、人間性や優しさなど文章力も必要になってきます。自分を無理やりに飾ることはありませんが、自分を演出することも必要なことです。
手紙なのでその場で手直しができますので、余計な言葉が多く読みづらい文章や自分がマイナスになる文章は省き、自分らしく、余計な言葉を避けて作製してみてください。この3つ目のポイントは、ビジネスにも活用できます。
感謝の手紙を書く書き方のポイント④話し言葉を入れる
感謝の手紙を書くときのポイント4つ目は、話し言葉を入れることです。文章になるとどうしても「です・ます調」や堅苦しい文章となり、他人行儀になってしまいますよね。ですので、話し言葉を取り入れてみるとそこまで堅苦しくなく、優しい文章になります。
感謝の手紙を書く書き方のポイント⑤感謝の気持ちを込め誠意をこめる
感謝の手紙を書くときのポイント5つ目は、感謝の気持ちを込め、誠意をこめることです。相手のことを考え、相手の気を悪くしていないかなども考え、書き方としては「わかりやすく、短く、簡潔に、そして主張を明確にすること」です。気持ちを伝えることが大切です。これもビジネスでも使えますよね。
感謝の手紙を書く書き方のポイント⑥必ず確認する
感謝の手紙を書くときのポイント6つ目は、必ず書いたものを確認することです。今までのポイントとしても「余計な言葉は書いていないか?」「文脈に矛盾はないか?」「誤字脱字はないか?」「書きたいことが書けているか?」を書き方などももう一度確認することが大切です。
確認作業においては、全ての手紙、ビジネス関連においても必要な作業ですよね。ここで、重要なものは手紙の手紙であり、余計や言葉を使用せず、矛盾がないか、そして相手が笑顔になるかが大切なポイントと言えるでしょう。
感謝の手紙を書くときのポイント⑦返信を期待しないこと
感謝の手紙を書くときのポイント7つ目は、返信を期待しないことです。人は、何かを送ったら返信を期待してしまいます。期待して帰ってこなかった場合は、溝ができやすくなりますので、手紙を送ったら書いたことを忘れることが一番です。見返りを求めないで、また1からスタートすることをお勧めします。
感謝の手紙を書くときのポイント⑧手紙を出す時期を逃さないこと
感謝の手紙やお祝いなど相手がうれしい手紙は、相手が一番喜んでもらえる時期や気持ちが伝わる時期に伝えることが大切です。つまり、できるだけ早い時期に送ることが良いでしょう。時期が遅れても失礼にはなりませんが、その際はお詫びの言葉を添えることが大切です。
入院や病気などのお見舞いの手紙については、早いことがいいことではありません。相手も状況にもよるからです。相手が大変な時に気を使わせないように、そして不幸を予期していたかのような時期や書き方なども配慮したい事です。一番は相手が落ち着いたころに送ることが無難ではないでしょうか。
送るタイミングとしては、季節の挨拶状「年賀状や〇〇お見舞い」以外の、一般通知や挨拶状などはできるだけ早めに動くことが妥当といえるでしょう。ビジネスにおいても、できるだけ早く手紙を出すほうがいいでしょう。
感謝の手紙の書き方で書きだしが大切
お礼状となる気持ちのこもった手紙の書き方は縦書きが基本
書き方としては、親しい間柄には横書きでも良いですが、基本は縦書きは基本となってきます。前文には、「時候の挨拶」があり、主文には「お礼の言葉」。末文には「結びの挨拶」。後付けには「日付,差出人、宛名」を書くことが基本な文型になります。
書き出しに「時候の挨拶」を取り入れたほうが気持ちも感じる
前文の書き出しには、時候の挨拶があり、「漢語調」と「口語調」の2つあります。漢語調とは、「新緑の候」など短く簡潔に表現したもの。口語調とは「寒さも一段と激しく感じられるようになりました。」などの話し言葉に似ている表現方法です。口語調のほうがやわらかい表現で距離が近い方への送る表現方法です。
感謝が伝わる手紙の例文1から5
例文①お世話になった方への手紙
「謹啓 春暖の候、ますますご清祥のことと存じます。〇〇部長/課長が退職されるにあたり、どうしてもこれまでの感謝の気持ちをお伝えしたく、筆を持ちました」など、目上の方へ指導していただいた事や感謝の気持ち、印象に残ったエピソードを盛り込むと相手に印象深く伝わります。この例文はビジネスでも使用できます。
例文②お祝いをいただいた方への手紙(義理両親や親族)
「お義父さん、お義母さん こんにちは。いつもメールでのやり取りですが、手書きの手紙を書くことは久しぶりで緊張しています。そちらの生活はどうですか?みんな元気にしていますか?」お礼の手紙の為、お祝いの品を貰ったことへの感謝と、食べてみてどうだったのか?使ってみてどうだったのか?
相手が送ってよかったと思ってもらえるような書き方で書くことが大切です。そして最後に、最近の写真なども添えてあげることも、近況がわかり心のこもった手紙になることでしょう。この例文は幼馴染や親友などにも使用できる文章です。
例文③お祝いをいただいた方への手紙(仕事先の上司)
「拝啓 春の兆しがまぶしくなり、心晴れやかな季節になりました。いつも主人/妻が大変お世話になってます。先日は、〇〇を頂戴しまして、ありがとうございます。感謝の気持ちで一杯です。」と頂いた品がおいしかった事、みんなうれしかった事を添えて、また主人/妻のことも踏まえて書くといいでしょう。
例文④ホームパーティーに招待された時の手紙
「〇〇〇さま。先日のホームパーティーでは、色々ありがとうございました。おいしいお料理とお酒、素敵な皆様との会話がとても楽しく、あっという間に過ぎて行きました。本当に楽しかったです。ありがとうございました。簡単ですが、お礼まで、また皆さんとやりたいです。ぜひ誘ってください。」
またやりたいくらい楽しかったことや、あのおいしかった料理の作り方を教えてほしいなどの文面を挿入した書き方でも、相手は喜ぶ事でしょう。この例文は、パーティー以外でも子供が友だちに招待された時でも使用できます。
例文⑤御馳走になった際の手紙
「拝啓 〇〇の候、益々ご健勝のことと存じます。先日は、大変なお食事を御馳走になり、本当にありがとうございました。〇〇 最後にまたの機会に、是非お返しをさせてください。どうぞお体に気をつけてお過ごしください。」とその時に、話した楽しい会話を書くことも楽しかった印象が思い出され相手も喜ぶことでしょう。
この例文は、ビジネスでも使用できますし、御馳走だけでなく何かを買って頂いた時など、目上の方やプライベートでも大事にした方などにも使用できます。
感謝が伝わる手紙の例文6から10
例文⑥お見舞いのお礼の手紙
「忙しい中、先日は足を運んでください、誠にありがとうございました。ご心配をおかけし、申し訳ございませんでした。体が動かない中、〇〇さんをはじめ、皆様の温かな思いは何よりも励みとなり、おかげさまで〇月〇日に退院を迎えることができました。
早く会いたいですが、しばらくは静養し、元気が姿で会いたいと思っています。〇〇さんも、体には十分気をつけてください。まずは文面にてお礼まで。」と元気な姿の写真を添えることもよいでしょう。この例文は退院後のことを書いていますが、入院中よりも退院後の方が良いでしょう。
例文⑦弔電のお礼の手紙
「謹啓 このたびは亡き〇〇の葬儀に際し、ご丁寧な弔電をいただき、誠にありがとうございました。生前親しくして頂いた〇〇様のお心づかいと暖かい言葉に〇〇もきっと喜んでいると思います。ここに滞りなく葬儀がすみましたことをご報告申し上げます。」と無事に葬儀が終わった事と感謝の気持ちを込めることが大切です。
例文⑧披露宴時に頂いた祝辞のお礼の手紙
「拝啓、〇月〇日に執り行った披露宴に際し祝辞の言葉をいただき誠にありがとうございました。またお忙しい中ご出席いただきまして誠にありがとうございました。素晴らしい祝辞をいただき身が引き締まる思いで一杯です。これからは、お言葉に胸に、温かく幸せな家庭を築いていきたいと思っております。」
感謝の気持ちのほかに、今後の2人の生活や仕事への取り組み方なども踏まえて文面にする事もご挨拶になるのではないでしょうか。この例文では、祝辞のお礼となりますが、お言葉をいただいたなどのビジネスにて使用できる例文となっています。
例文⑨結婚祝いのお礼の手紙(出席してくれた方)
「〇〇様、先日はお忙しい中私たちの結婚披露宴に出席していただき、ありがとうございます。今後は二人力を合わせて温かな家庭を築いていきます。おかげさまで、新生活を始めましたので、近くにお越しの際は、ぜひお立ち寄りください。」
例文⑩結婚式・披露宴に招待できなかった人へのお礼の手紙
「拝復 このたび、私たちの結婚に際して御丁重なお祝いをいただきまして、ありがとうございました。遠方からお越しいただくのも申し訳なく存じ、結婚のご報告のみ差し上げましたにも関わらず、過分なお心づかいをいただき、恐縮でございます。ささやかではございますが、お礼の品をお送りいたしました。」
招くことができなかった方に対しては、招くことができず恐縮している気持ちを伝え、お祝いの感謝の気持ちを伝えることも大切です。例文通り、結婚式も披露宴も身内だけでささやかに行った事、ご披露の機会もなく大変失礼したことなども相手に配慮しましょう。
感謝が伝わる手紙の例文11から15
例文⑪結婚式・披露宴でのスピーチのお礼の手紙
「〇〇さん、先日はお忙しい中私達の披露宴に出席していただきありがとうございました。またここを温まるスピーチまでいただきありがとうございました。私達の出会いから今までの事を良く知っていて、今までの事が一気に蘇った気がします。また色々お話しようね。今後もぜひ、新居に遊びにきてくださいね。」
友人ということもあり、堅苦しいお礼よりは話し言葉を使用した文章で、詳細に感謝の気持ちを伝えましょう。例文通り、感謝のみでスピーチ内容に批判めいたことは一切書いてはいけません。
例文⑫結婚式・披露宴での余興のお礼の手紙
「〇〇さん、このたびは私達の結婚式で余興をやっていただきありがとうございました。感謝で胸が一杯です。あの感動作品は、2人にとって一生の宝物です。今後も二人の宝物を増えるように仲良くしていくね。ありがとう。ぜひ、今後新居に遊びにきてください」
余興は、映像やダンスなど時間をかけて二人のために作ってくれたものです。時間をかけ2人を祝福して下さったもので一生形の残るものでしょう。そのことへの感謝の気持ちも踏まえ今までのエピソードも添えて送るといいでしょう。
例文⑬卒業祝いのお礼の手紙(先生・恩師へ送る場合)
「拝啓 春光り日の季節を迎え、〇〇先生には穏やかにお過ごしのことと拝察いたします。このたびお心づくしのお祝いを頂きまして誠にありがとうございました。このたび、無事卒業することができました。先生には様々な助言を下さり、今後社会で活躍する糧になると思います。
これからも変わらぬご指導のほどよろしくお願いいたします。」など、先生との思い出やお世話になったことへのお礼と今後の社会人としての決意や抱負なども述べることも大切です。
例文⑭お歳暮のお礼の手紙(知人へ)
「拝啓 初冬のみぎり、ご家族様一同様にはますますご清祥のことと申します。このたび丁重なお歳暮の品を頂戴しまして、誠にありがとうございました。家族一同大喜びでめったにない豪華な食事になりました。年末となってまいり、ご多忙と存じますが、お体には気をつけください。」
感謝の気持ちのやりとりですが、先方の気持ちへの感謝と応じる姿勢を示すことがお礼状であるため、具体的な表現を用いることがいいでしょう。また、夫の友人に送る際は、「本来であれば、主人がお礼を申し上げるべきところを、失礼ながら代わって御挨拶申し上げました。」と添えることも丁寧な書き方としては良いでしょう。
例文⑮お歳暮のお礼の手紙(ビジネス)
「拝啓 歳末の候、皆様におかれましてはますますのご清祥のことと申し上げます。また、来年も弊社の事業に多大なるご協力を賜りまして、厚く御礼申し上げます。このたびは、ご丁寧なご挨拶に加え、お歳暮な品をお贈りいただきまして、誠にありがとうございます。」
取引関係者ということもあり、文面には注意が必要です。例文のような形式に従った書き方でまとめることが大切です。また、相手の会社の繁栄や健康を祈った言葉を添えることも良いでしょう。