世の中には、良い人だけど何となく怪しい特徴を持つ人で溢れています。世間ではそれを「胡散臭い」と表現しますが、その正しい意味や語源、どのような特徴の人を指すかご存知ですか?今回は、そんな胡散臭いと思われてしまう人の特徴を、性格や行動などあらゆる視点からご紹介します。
胡散臭いという意味や語源
「胡散臭い」の意味
「胡散臭い」という言葉は、「外見や発言が怪しく信用できない」・「油断できない」という意味を持ちます。使い方は色々ありますが、主に直接悪いことをされていはいないけれど、何となく信頼してはいけない雰囲気を持つ人物に用いられる言葉です。
「胡散臭い」の語源
「胡散臭い」という言葉の語源には諸説ありますが、大まかに分けて中国語由来の「胡乱(うろん)」から転じた説と、天目茶碗の一つである「烏さん」から付けられた説が有力です。
その中でも、中国産の偽物が出回り本物を見分けるのが困難とされた「烏さん」から、江戸時代に「~らしい」という意味の「臭い」という言葉が付けられ、「胡散臭い」という言葉が誕生したという説が信憑性が高いとされています。
胡散臭いと思われてしまう人の特徴【性格面】
胡散臭いと思われてしまう性格①:社交的だけど冷たい
基本的には社交的で誰とも仲良くできるけど、相手と親密になろうとしない性格の人は、胡散臭いと思われてしまう可能性があります。このようなタイプは、人付き合いは苦手ではないけど基本は一人が好きというドライな性格の人に多いです。そうした様子が、傍から見ると胡散臭く見られてしまうことがあります。
胡散臭いと思われてしまう性格②:ポジティブ
ポジティブで明るい性格の人も、ときに胡散臭い性格と思われてしまうことがあります。明るく前向きなのは良いことですが、あまりにもポジティブすぎると逆に怪しまれてしまうのです。
だからといってネガティブになる必要はありませんが、落ち込んでいる人の前で明るすぎる態度を取ってしまうと、綺麗ごとを言う胡散臭い相手と思われてしまうので注意しましょう。
胡散臭いと思われてしまう性格③:完璧主義
何事もきっちりとこなし隙を見せない完璧主義な人も、胡散臭く映る場合があります。人間はある程度隙を見せたほうが、親しみやすさを感じやすくなる生き物です。そのため、完璧主義で几帳面な人ほど、何か裏で企んでいるのではないかと疑われてしまうのです。
胡散臭いと思われてしまう性格④:自信家
胡散臭いと思われてしまう性格の人は、常に自信たっぷりで自慢話が好きという特徴が目立ちます。このタイプの人は、本人ではなかなか気づきにくく、一番相手を疑心暗鬼にさせてしまうタイプと言えます。
また、こうしたタイプの人の話は、出典や根拠が曖昧なことが多いです。そうしたことも、胡散臭いと思われてしまう特徴の一つとされています。
胡散臭いと思われてしまう性格⑤:八方美人
誰にでも良い顔をしてしまう八方美人タイプの人も、胡散臭いと思われている可能性があるので注意が必要です。本人は「嫌われたくない」という気持ちからそうした態度を見せてしまうことが多いですが、そうした性格がマイナスに働くこともあります。
もちろん、八方美人は世渡り上手とも言われるほど、社会ではある程度は必要となるスキルです。しかし、特定の相手の信用を得る上ではあまり良い性格とはいえません。「自分もそうかもしれない」と思う人は、八方美人かどうかチェックしてみましょう。
胡散臭いと思われてしまう性格⑥:裏表がある
八方美人の人もそうですが、人によって態度がガラリと変わる裏表のある性格も、胡散臭いと思われてしまいがちなパターンです。男性と女性、上司と部下、親しい人とそうではない人など、立場の違いで接し方が変わる人は要注意です。
胡散臭いと思われてしまう人の特徴【外見面】
胡散臭いと思われてしまう外見①:笑顔が固まっている
胡散臭いと思われる外見の特徴で真っ先に挙げられるのが、常に顔に笑顔が張りついていることです。基本的に会うときはいつも笑顔ですが、笑顔のバリエーションは少なく、固まったような笑顔が特徴です。
笑っている本人からすると、「愛想良くしているだけなのに」と不満に思うでしょう。しかし、不慣れなのに無理に笑顔を作ろうとすると、固まった笑顔になり胡散臭い見た目と雰囲気になってしまうのです。
胡散臭いと思われてしまう外見②:目が笑っていない
笑顔の作り方が苦手で胡散臭いと思われてしまう人は、笑顔のときに目が笑っていないことが多いです。口元は笑っているのに目が笑っていないと、それだけでどこか怪しい雰囲気が感じられ、相手を信用させてはいけない気持ちにさせてしまいます。
胡散臭いと思われないようにするには、自然な笑顔を身につける訓練が必要です。第一印象で胡散臭いイメージが付かないように、笑うのが苦手な人は自分に合った笑顔を作る練習をしてみましょう。
胡散臭いと思われてしまう外見③:ブランド物が多い
全身をブランドや高価なアイテムでコーディネートしている人も、胡散臭いと思われてしまう恐れがあります。適度に取り入れている場合は別ですが、頭から足先までブランド物で固めてしまうと、「お金持ち=胡散臭い」という印象からそういう目で見られてしまうことがあります。
普段着だけではなく、スーツなどでも同じことが言えます。高いスーツから革靴、時計まで揃うと、大抵の人は少し近寄りがたいと思ってしまう節があります。また、金や銀といったいかにも高そうなブランド物の小物の場合は、それだけで胡散臭く見られることがあります。
胡散臭いと思われてしまう外見④:小奇麗で生活感がない
常日頃から身だしなみがピチッと整っている人も、隙がないと思われるため、胡散臭い人と勘違いされることがあります。きっちりとしたファッションが好みでも、そればかり着ていると生活感が感じられない近寄りがたい印象になってしまうので注意が必要です。
ビジネスの場ではなく、プライベートでもスーツのような服を着ていたり髪もしっかり整えている人が、このタイプに当てはまります。また、安いアイテムよりは、ブランド物など高価なものを身につけているほうが、生活感が薄い見た目になる傾向にあります。
胡散臭いと思われてしまう外見⑤:浮世離れした見た目
生活感がない見た目とは別に、年齢に合っていない奇抜な恰好や、一般的な感覚とは少しズレた服装をしている場合も、胡散臭いと思われてしまう可能性があります。
例えば、40歳を過ぎて派手な髪色にしていたり、若々しいミニスカートをはいていたりといった見た目を思い浮かべてみてください。相手の趣味だと理解していても、少し抵抗感を感じてしまいますよね?こうした浮世離れした恰好も、胡散臭いイメージにつながってしまうのです。
胡散臭いと思われてしまう人の特徴【発言面】
胡散臭いと思われてしまう発言①:話が上手い
誰にでも合わせて話ができる、誰でも納得させられるという人は、誰かから胡散臭いと思われている可能性があります。ここでいうところの「話が上手い」とは、面白い話ができるということではなく、知識はないけれど雰囲気で話ができるという意味です。
知識がないと話が薄っぺらになり、肝心な場面で人や仕事を逃してしまうことになりかねません。自分が得意な話題じゃないと感じたときは、そっと話を聞く側に回るのも必要なスキルです。
胡散臭いと思われてしまう発言②:根拠のない嘘っぽい話が多い
先ほど述べた「話が上手い人」の中でも、特に出典が曖昧な根拠のない話をする人は胡散臭いイメージが付きやすいです。「これさえ試せば痩せられる」、「確実に稼げる方法がある」など、悪徳セールスマンの文句を思い浮かべるとわかりやすいでしょう。
1・2回では疑われることは少ないですが、何回も繰り返すと「虚言癖がある人」というイメージがついてしまうことは間違いありません。真剣な話をしても誰も耳を貸してもらえなくなるので、心当たりがある人は早々に改善するのをおすすめします。
胡散臭いと思われてしまう発言③:ビジネス・お金の話
これは特に男性に目立つタイプですが、話の中心が自身の仕事やお金儲けの話題ばかりの人は、周りから胡散臭く思われている可能性が高いです。
仕事で成功している人は、ついついお金の話が中心になってしまいがちですが、興味のない人からすると毎回聞かされるのは苦でしかありません。また、あまりお金の話ばかりをすると、ケチな印象や悪い仕事に手を出しているイメージもつきかねないので、ほどほどにするのがベストです。
胡散臭いと思われてしまう発言④:意識高い系をアピールする
自慢話・自己啓発系の発言をする、いわゆる意識高い系をアピールすることは、うざいと思われるほかにも胡散臭いと思われる人の代表的な特徴となります。しかも、こうしたタイプの人は自分ではなかなか気づきにくいため、知らず知らずのうちに信用をなくしていることも珍しくはありません。
自分に自信を持つことは良いことですが、度を越すと周りから煙たがられてしまいます。具体的にどういう人が意識高い系なのかわからないという人は、いくつかの特徴を確認して自分自身と照らし合わせてみましょう。
胡散臭いと思われてしまう発言⑤:人を褒めてばかりいる
人を否定せず、誰に対しても褒め言葉をかけている人も、胡散臭いと思われる特徴に当てはまります。始めに言っておくと、人を褒めることは決して悪いことではありません。ここでいう胡散臭いと思われる発言とは、「いいね・最高・天才」などという文句を連発し、大げさに相手を褒める人のことを指します。
褒められると大抵の人はうれしいと感じるものですが、オーバーに褒められると逆に疑ってしまいます。心の底から褒めていても、「この人は本当にそう思っているのか」というように、相手が言葉を素直に受け取ってくれなくなる可能性があるのです。
胡散臭いと思われてしまう発言⑥:発言に一貫性がない
言っていることが二転三転する人に振り回されたことがある人も多いでしょう。そういった自分の主張に一貫性のない人は、胡散臭いと思われかねない人物です。
こうした特徴のある人は、最初のうちは少し疑いを持たれる程度で済みますが、徐々に誰からも真剣に話を聞いてもらえなくなります。信用を失わないためにも、その場のノリでペラペラとしゃべるのはやめましょう。