「りんごのケーキ」と聞いて、真っ先に思い浮かぶのはやはりアップルパイでしょうか。そんなアップルパイとは逆に、タルト型の底にりんごを敷いた「タルトタタン」は、フランスで秋冬の定番ケーキです。なんでもこのケーキ、アップルパイを作ろうとしたところうっかり炒めすぎてしまい、その際にりんごの上にタルト生地をのせてそのまま焼いたことで誕生したのだとか!そんな大胆な失敗から生まれたタルトタタンは、砂糖とバターの香ばしい香りとソースがしみ込んだ生地、そして香ばしくキャラメリゼされた濃厚な口当たりがたまらないと、フランスで人気の定番ケーキとなりました。
今回は私が実際に足を運び厳選したタルトタタンとパティスリーを、一挙にご紹介したいと思います。一度食べたらあなたのりんごのケーキの座が揺らいでしまうかもしれません。そんな可能性を秘めた絶品ケーキは必見です。
りんごそのものを追求した至高のタタンBLONDIR
真っ先に紹介せずにはいられない石神井公園の超名店『BLONDIR(ブロンディール)』のタルトタタン。絶妙なキャラメリゼ加減でりんごの食感を残しりんごそのものの美味しさを追求した至高のタタン。サクサクのパイ生地とシャンティクリームがよりりんごの美味しさを引き立てます。もし出会えたら忘れずに手に取って頂きたい名作です。(ここのお店に関してはどのケーキも一期一会、迷ったら買うが吉です。)
■店舗情報
BLONDIR(ブロンディール)
住所:東京都練馬区石神井町4-28-12
りんごがじゅわっと濃厚に広がるPatisserie Ours(パティスリーウルス)
清澄白河の住宅地に佇むお気に入りの街のお菓子屋さんパティスリーウルス。今年も鮮やかな赤色のタルトタタンが登場!僕は、このタルトタタンを“桃太郎の桃”とひそかに呼んでいます。8時間煮るというりんごは口の中でじゅわっと濃厚に広がり小ぶりながら非常に存在感のあるお味。一口食べると一気に秋を感じさせてくれます。
■店舗情報
Patisserie Ours(パティスリーウルス)
住所:東京都江東区高橋4-6
フレンチ食堂のタタンはクレームエペスと共にBuvette
日比谷ミッドタウンに入るフレンチビストロのお店『Buvette(ブヴェット)』。よくランチで訪れるこちらのお店ではフォークのささった斬新なビジュアルのデザートが名物です。定番のムースオショコラと共に必食なのがこちらのタルトタタン。
フレンチ食堂のタタンということで大きくカットされクレームエペス(発酵させた無糖の生クリーム)がたっぷりかかっているのが嬉しいです。食感を残しつつソテーされたりんごはとってもジューシーでほろ苦いキャラメルがたまりません。コク深いタルトタタンが好きな方にはとくにオススメです。クレームエペスの酸味が絡み合い至福のひと時です。
■店舗情報
Buvette(ブヴェット)
住所:東京都千代田区有楽町1丁目1番2号 東京ミッドタウン日比谷1階
パリで出合ったタルトタタン
・アルノーラエール・パリ
パリで好きだったタルトタタンもご紹介させてください。日本にも店舗がある『アルノーラエール・パリ』のタルトタタンはつやっつやに光るルックスが素敵。キャラメリゼされたりんごの香ばしさとバニラクリームとの相性はまさに100点のお味。さりげなくトッピングされたキャラメル味のギモーヴが良いアクセントに。
・ストレー
パリ最古のパティスリーとしても知られPARISmagでも何度もご紹介している『ストレー』からももちろんタルトタタンが。キャラメルのコクとストレーらしいざくざくのタルトとが合わさり、また美しいロゴのケーキピックが王者の貫禄すらかもしだす美味しく美しい逸品。ピスタチオの装飾がまた味とプレゼンスに深みを与えています。
パティスリーのこだわりと愛情が詰まったタルトタタン、いかがでしたでしょうか。キャラメリゼによって生まれた香ばしい大人の甘みをじっくり味わい、幸せのひとときをこの秋冬ぜひお楽しみください。
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