登坂広臣が振り返る過酷なオーディション体験

 2010年、登坂は後の「三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE」(以下、三代目JSB)のボーカリストの座をかけて、総勢3万人が参加したオーディションに挑戦した。長蛇の列で3時間並んだ第1次オーディションでは、わずか20秒間しか持ち時間がなかったという。3万人の中から378名に絞られ2次審査へ進み、さらに3次審査では29名、ファイナリストは10名と狭き門の厳しさが現実化する過程は壮絶さを極める。  最終審査を前に山梨県・山中湖での過酷な強化合宿に挑んだ登坂は、「隆二とは誰が組むんだろう」と、圧倒的な歌唱力を誇っていた今市のことをすでに意識していた。まさかその後すぐに今市と登坂で三代目JSBのツインヴォーカルを組むことになるとは、夢にも思わなかっただろう。登坂は、最終的に自分たちが選ばれた瞬間のことを思い返しながら、次のように言う。  「僕らは夢を勝ち取ったけど 横にいる8人が現実を突きつけられた」  どこまでも美しい景色が広がっているかに見える「夢」がある一方で、その光景を見ることが出来ない厳しい「現実」がある。体験者だからこその現実味のある言葉だ。

「夢」を「現実」にするLDHオーディション

EXILE・HIROがコロナ禍で史上最大オーディション『iCON Z』を開催するワケ
(画像=『女子SPA!』より引用)

MCの木梨憲武、池谷実悠(テレビ東京アナウンサー)

 夢と現実。その違いはおそらく夢を叶え、掴み取った者にしか理解出来ない感覚だろう。オーディションを合格し、三代目JSBのツインヴォーカルの座を勝ち取った登坂は、ただ目の前の現実を前に、がむしゃらに突き進んで行った。夢を現実にするための唯一の方法は、がむしゃらになる他ないのだ。  オーディションに参加するまでボイトレ経験すらなかった登坂は、最終審査前に参加した強化合宿で日々地道な努力に励んだ。三代目JSBは例外だが、LDH所属アーティストはデビュー前に慣例の「武者修行」(夢者修行)の旅に出ることで精神力を鍛え上げる。それはオーディションを経て、夢のチケットを手にした者が、その先にある本当の夢の世界(BIG DREAM)を掴むための通過儀礼だ。  これまでLDHが11回ものオーディションを通じて毎回挑戦者達の夢を叶えてきたのは、武者修行などの訓練によって、夢を夢で終わらせないための「現実主義」に根ざしているからだ。だからこそ、LDHがモットーとする「Love」、「Dream」、「Happiness」の「Dream」は、各アーティストのメジャーデビューとして確かなカタチを持って15年もの間、実現されてきたのだ。  今回開催の「iCON Z」について、「本当に夢がある話」と話す登坂は、まさにそうしたLDH世界で夢を現実にした代表的な「夢者」のひとりだ。11月14日(日)第3回放送分の収録現場を見学した筆者は、ダイジェストVTRが映るカメラモニターと、それを見つめる11年の時を経たスタジオの登坂の姿を見て、なおさら胸が熱くなって仕方なかった。

加賀谷健
音楽プロダクションで企画プロデュースの傍ら、大学時代から夢中の「イケメンと映画」をテーマにコラムを執筆している。 ジャンルを問わない雑食性を活かして「BANGER!!!」や「映画board」他寄稿中。日本大学映画学科監督コース卒業。Twitt

<文/加賀谷健>


提供・女子SPA!



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