時給と同じくらい、多くのパート主婦が重要視する、交通費

「『交通費支給』って全額出してもらえるの?」

「徒歩通勤でも交通費がもらえるってホント?」

と、疑問を持っている主婦は多いもの。

そこで今回は、

・交通費は法的に支払い義務がない!?
・通勤スタイル別、交通費支給の実態
・交通費と所得税に関する注意点

の3点からパートの交通費について説明します。

交通費は法的に支払い義務がない!?

パートの求人の場合「交通費支給」となっていることが多いと思います。

ただ、注意したいのは「交通費支給」と書いてあるからといって必ずしも全額支給とは限らない、ということです。

交通費支給は、法律で決まっているわけではなく、各社の取り決めに任されています。

法的に支払い義務があるわけではないので、会社側が支給する交通費はあくまで雇用者をねぎらう意味合いで支給している「+α」という扱いなのです。

そのため、どんな通勤経路を使っても全額支給してくれる企業もあれば、最も安い経路でしか支給されないこともあります。

また、定期券の現物支給、月〇円以内など規定内の支給など、方法もさまざまです。

徒歩圏内の場合は、支給対象にならないところが多いのですが、手当てとして一定額支給してくれるところもあります。

自動車通勤に関しても、ガソリン代として交通費を支給する職場もあります。

パートの場合は毎日通勤するとは限らないので、正社員とは違う取り決めがされているケースが少なくありません。

面接の際には、時給と合わせて交通費がどのようになっているのかも確認しておくと良いでしょう。

交通費=非課税とは限らない!パートの交通費支給・課税対象の条件とは
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

通勤スタイル別、交通費支給の実態

ここでは、通勤スタイルで異なる交通費支給の実態を、通勤距離を1.5kmと仮定し、ご紹介します。


◆仮定通勤距離
1.5km

◆通勤可能な手段
電車、バス、自動車、自転車、徒歩

【電車、バス通勤の場合】
実際にかかった交通費が支給されるのが一般的。いくつか経路がある場合には、一番安い経路分の交通費になることがあります。

【自動車通勤の場合】
企業によってはガソリン代を支給してくれるケースがありますが、通勤距離が2km未満のため課税対象となる可能性があります。

【自転車、徒歩通勤の場合】
支給対象にならないところ、「手当て」として一定額支給してくれるところなどあります。


※※注意!※※

電車やバスで通勤すると申告しておいて実は徒歩で通勤していた、など、ごまかしていたなると不当利得とみなされ返還義務が発生することも。

また、会社の規定で全員に「手当」として支給される場合も、課税対象となる可能性が高いので、実費として交通費がかかっていない場合は受給しない方が安心かもしれません。

逆に、当初は徒歩で通うつもりでいたけれども、やっぱり電車やバスなど公共の交通機関を使いたいという場合は、その旨を相談すれば企業の規定に基づいた金額を支払ってもらえる可能性が高いです。

通勤途上で事故にあった時、労災が適用されるかどうかの判定にも関わってくるので、実際に使用する通勤ルートを申請するようにしましょう。

交通費=非課税とは限らない!パートの交通費支給・課税対象の条件とは
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

交通費と所得税に関する注意点

ここからはパートの交通費と所得税に関する注意点を見ていきましょう。


【電車、バスなど公共の交通機関を使う場合】

交通費が1ヶ月に10万円未満であれば、非課税になります。

1ヶ月に10万円以上の交通費がかかっていて、それを全額もらっているような場合は、その超過分が課税対象となります。

【自動車通勤の場合】

自動車通勤が認められていてガソリン代をもらっている場合、通勤距離が2km未満であれば、課税対象になってしまいます。

【自転車、徒歩通勤の場合】

徒歩や自転車など、実費として交通費がかかっていないにもかかわらず通勤手当をもらっているという場合は、実費清算ではなく報酬をもらっているとみなされる可能性が高くなります。

課税対象となるか、場合によっては、不当利得として扱われることもあり得ます。


また、交通費が時間給とは別に支払われている場合で、非課税枠内であれば非課税扱いです。

交通費込みの時間給の場合は区別ができないので課税対象となってしまいます。

所得税に関してはこのような扱いですが、社会保険に関してはまた扱いが異なってきます。

社会保険料は、交通費を含めた年収が保険料算出の金額として使用されます。

扶養枠内ぎりぎりで仕事をしている場合には、交通費によって超過するかもしれませんので、注意してください。

交通費=非課税とは限らない!パートの交通費支給・課税対象の条件とは
(画像=『しゅふJOBナビ』より引用)

まとめ

交通費は企業によって支払い規定が異なり、通勤方法によっても変わってくるものでもあり、意外と年収に影響を及ぼしてくるものです。

働き方を考えるとき、企業を選ぶとき、時給と併せて交通費についても忘れずに考えてみてください!

企業のルールのみならず、税金、社会保険にも影響が出てきますので、交通費が支給される場合には必ず確認しましょう。

また、2020年から施行される「同一労働・同一賃金(パートタイム・有期雇用労働法)」では、交通費支給についても論点にあがっています。

これにより、交通費が支払われる求人も増えてきています。

興味のあるお仕事があった場合、交通費の支給についてもチェックしてみてくださいね。

提供・しゅふJOBナビ

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