会社員や公務員の場合、年収が違うと将来もらえる年金も違ってきます。現役時代の年収が400万円の人と1,000万円の人では、老後の年金額にどれくらい差が出るのでしょうか。

国民年金は年収による差がない

老後にもらえる年金(老齢年金)は、「国民年金」と「厚生年金」の2階建てになっています。

年収,400万,1000万,年金,いくら
(出典:厚生労働省「いっしょに検証!公的年金」)

このうち1階建て部分にあたる「国民年金」は、年収による年金額の差がありません。

国民年金しか受け取れない自営業者やフリーランスなどの場合、年収400万円でも年収1,000万円でも、年金保険料の納付状況などほかの条件が同じなら年金額も同じになります。

年収で差がつくのは厚生年金

年収で年金額に差が出るのは、2階部分の「厚生年金」だけです。これは会社員や公務員が対象になります。

年収400万円で35年働いた(厚生年金に加入した)とすると、老後の年金額は月額およそ12~14万円程度が目安です。

一方、年収1,000万円で35年働いた場合の目安は、月額およそ18~22万円です。

年金額は受け取る時期や家族構成などによっても変わりますが、基本的に年収が高いほうがもらえる年金額が多くなります。ただ、年収が高いほど、給与から天引きされて支払っている厚生年金保険料も高いです。「お金持ちだから優遇されている」というわけではありません。

「年収が高いほど老後の年金が多い」のが基本

一般的に、年収が高いほど将来の年金額は多くなります。自分がいくらくらい受け取れるのか知りたいときは、日本年金機構の「ねんきんネット」や年金事務所で確認できます。自分が支払った年金保険料の金額もいっしょに調べられますよ。一度チェックしてみてはいかがでしょうか。

文・ばばえりFP事務所代表)
自身が過去に「貧困女子」状態でつらい思いをしたことから、お金について猛勉強!銀行・保険・不動産などお金にまつわる業界での勤務を経て、独立。むずかしいと思われて避けられがち、でも大切なお金の話を、ゆるくほぐしてお伝えする仕事をしています。AFP資格保有。

【こちらの記事も読まれています】
2022年からの新年金制度、得をするのはこんな人!
年金未納を続けた人の悲惨な末路 当てはまる人は要注意
年金記録の「空白期間」放置は危険?今すぐ対策をとって年金を守ろう
年金は「繰り下げ受給」がお得って本当?メリット&デメリットを解説!
個人年金保険で確実に老後資金を貯めるつもりが失敗…その理由は